今年も色々と連続ドラマを見たが最近の作品では『アバランチ』はお気に入りベスト3に入る。
当初、「これ、面白いの?」と妻は疑問符だったが、回数を重ねるごとにハマり、次第に放送日を楽しみにする様になっていた。
アバランチは常識外れのアウトロー集団の設定だが、このドラマを通じて「正義とは何か?」を考えさせられた。
内閣官房副長官・大山(渡部篤郎)の手段は間違っていたが、彼が目指す日本版CIA創設は、平和ボケしている日本に必要と思う。
「CIA創設して国民を守りたい」との思いから、自分が悪役になってでもCIAを創らなくては、という彼なりの正義。
警視庁特別犯罪対策企画室の山守美智代(木村佳乃)が、公安の犠牲者を出してまで偽装テロを画策した大山の罪を暴く為に「アバランチ」を結成した正義。
大山の部下・藤田(駿河太郎)は婚約者の山守ではなく羽生(綾野剛)の前に現れた。命が危ないので手を引けと説得する藤田に「自分の正義」の為に断った羽生。
かつての同志が、それぞれが信じる“正義”の食い違いによって、今は全く別の道を歩んでいる事を感じた藤田は、大山の命令に従いやむなく羽生に向けて銃弾を放つもわざと急所を外した。
警察官・西城英輔(福士蒼汰)の父で警神奈川県警・刑事部長の西城尚也は、大山の直轄の秘密組織「極東リサーチ」に武器の横流しをしていた。
正義を重んじる英輔は、武器の横流しを許せず父・尚也を説得した。そして尚也は立場を顧みず世間に公表して「俺は俺の正義を決めただけだ」と息子・英輔に語った。
週刊誌記者の遠山(田島亮)は、お上に忖度して取材打ち切りを迫る上司の反対を押し切ってまで告発しようとする正義。
それぞれが己の“正義”を信じた戦い。悪人には悪人なりの正義があるように正義は人それぞれ、立場が変われば正義も変わることを痛感した。
それにしても、大山役の渡部篤郎はこうゆう悪役をやれは右に出るものはいないぐらい上手かった。とても楽しめたドラマだった。
※今回は『アバランチ』と『最愛』の主な出演者の似顔をを書きました。⇒http://www.ainet21.com/nigaoe.htm