遊び人のYさんが若い頃は堺のキャバレーによく行ってたとか。
客Y「キャバレー、今は無くなってしもたなあ」
私 「昔、全盛やった頃は堺に6、7軒はあったで」
客Y「一番大きかったキャバレーは王将やったなあ」
私 「おう、しょうや」
客Y「子供の頃、夕方の5時頃通ったら店の前にキレイなドレスを着た女の人がズラーっと立ってたわ」
私 「王将の近所に住んでたんかいな」
客Y「そうや。小学生の時、大人になったら絶対に行こと思ててん」
私 「マセた小学生やったんやなあ」
客Y「大人になって行ったけど、ちょっとした紳士の社交場やったから高かったなあ」
私 「王将は格式が高かったから、雪駄(セッタ)ではアカン。セッタイ(絶対)にセッタイ(接待)してくれへん」
客Y「そうかな。着物姿の人で雪駄を履いてた人は来てたで」
私 「ダジャレやがな」
客Y「ダジャレの連発やな」
私 「ダジャレで思い出したけど、大阪千日前のキャバレー『ユメノクニ』の支配人のエスプリの効いたキャッチコピーが当時評判を呼んでん」
客Y「どんなん?」
私 「酒は一合女は二号。よろめきで驚きツマヅキでどないしょ。今日はメーデー、夜は酩酊。菊の花よりキャバレーの花。狩猟解禁ガールハント解禁。えーオセンにキャラメルお酒にキャバレー」
客Y「そんな古いネタ、マスター、よう知ってたなあ」
私 「俺が教えたからや」
客Y「なんでーな、マスターもその頃は子供やん」
私 「キャ、バレーた~?」
※雪駄=竹皮で編んだ表に、牛革の裏革を縫い付けた草履。
謎かけ:キャバレーとかけて、幕府と解く。どちらも(キャバクラ・鎌倉)もあります