チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

今日(15日)は情報公開訴訟の進行協議 --- 追加の土質調査報告書は提出されたが、裁判は軟弱地盤問題の全容解明のためにまだまだ続く

2019年05月15日 | 沖縄日記・辺野古

 軟弱地盤問題は、昨年3月に開示された2件の土質調査報告書でN値ゼロという調査地点が何か所もあることが明らかになり、8月末の県の埋立承認撤回の最大の理由ともなった。

 昨年公開された土質調査報告書は、2014年、2015年の調査に関するものだが、防衛局はその後も毎年のように大浦湾のボーリング調査を続けている。昨年5月、それらの追加の土質調査の土質柱状図等の公文書公開請求を求めたところ、防衛局は、まだ受注業者から報告書を受領していないとして不開示決定してしまった。

 私は、この不開示決定処分は違法として、昨年7月、不開示決定処分の取消と開示を求める訴訟を提訴した。今日(5月15日)、その訴訟の弁論(進行協議)が開かれた。

 

 防衛局は、「私の請求時はまだ報告書を業者から受領していなかったが、昨年12月18日に受領した。その報告書は、本年3月15日、国会に提出した」と主張している。しかし、追加のボーリング調査を実施したのは、2017年2月~8月頃だったことが明らかになっている。特に、今回、海面下90mまでの軟弱地盤の存在が明らかとなったB27地点の調査は、2017年3月16日に終えている。最終の成果品としての報告書が提出されたのは昨年12月だったとしても、調査期間中、防衛局と受注業者は頻繁に連絡をとり、追加の調査地点、調査方法、深度等を打合せながら調査を実施している。まして、海面下90mまでが軟弱地盤だったという衝撃の調査結果が、1年9ケ月も防衛局に報告されなかったということはあり得ない。昨年5月の公文書開示請求時に「不存在」だったという防衛局の主張は通用しない。

 今日の進行協議では、原告が求めている「工事打合せ簿」(業務進行中に受注者と防衛局の協議の経過を記録した書類)の提出について、被告(国)は当初は拒否していたが、「再度検討する」と答えた。次回進行協議は、6月19日・水。

 本年3月15日に追加調査の報告書が国会に提出され、その中には、私が昨年5月に公文書公開請求した土質調査の資料も含まれていた。その意味では、この訴訟の請求の趣旨のうち、開示を求めた点については達成されたこととなる。しかし、昨年5月の公文書公開請求の時点でその資料が存在していたかどうかということについては、まだまだ争いは続く。

 防衛局は、軟弱地盤の存在を隠したまま、2017年4月25日に大浦湾のK9護岸の工事に着手した。本来なら、軟弱地盤の存在はその時すでに分かっていたのであるから、工事をいったん中止し、軟弱地盤の全容や地盤改良工事について県と協議しなければならなかった。県は、行政不服審査請求の審査の中でも、「軟弱地盤の存在が秘匿されたまま年数を経過してきた」と強く批判している。

 ささやかな裁判だが、軟弱地盤問題の全容解明のためにも全力をつくしたい。

 

 

 

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