乳がん患者のサロン2 - ノエル編

乳がん患者の皆様、このサロンでのびのびと雑談しましょう。くつろぎの場です。

病気の受験生

2009年04月01日 | 社会
足を怪我し、松葉杖の生活をした時期があります。
で、仕事に通えず暇なので、英検でも受験しようと願書を取り寄せますた。「身体障害者も受験できます」と記載があったので、これなら受験できるかなと。

「足の怪我なので、洋式トイレのある所で受験できますか?」と、事情を検定協会に話したら、「んじゃ、障害者用の部屋を用意します」と。
受験会場は、とある高校だったのですが、高校生用の小さな机、40人ほどのクラスでギューギュー詰めで受験する人たちを横目に、私は校長室へと導かれますた。

うはは、応接室の2畳ほどのご立派な机とフカフカの肘掛け椅子に座り、私は監視員の見守る中、たった一人でお受験しますたよ! 

高校の放送設備って、あんまりよくなくてノイズで聞き取れにくいんですが、ご立派な机の上に<私専用の>カセットデッキがありましてね、リスニング試験は、もーバッチリ、一人だとホント、咳やくしゃみをする人とかいなくて集中力がアップ、快適ですたっ!

二次の面接試験も一次と同様、障害者は特別待遇で順番が早いんです。試験官も「足、どーしたのー?」って日本語でたずねるほど同情的だったし。。
いやー、日本英語検定協会は待遇がよかったなぁ(はぁと)。

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がんの生徒の受験拒否 長崎日大高「特別対応できない」 asahi.com 2009年3月30日3時2分

 長崎県諫早市の私立長崎日本大学高校(野上秀文校長)が今年の入試で、がんを患う中学3年生の女子生徒(15)の受験を断っていたことがわかった。生徒は治療で抵抗力が弱っており、感染症を防ぐため他の受験生とは別の部屋での受験を求めたところ、同校は「特別な対応はできない」と説明したという。

 生徒は同校で、一般入試に先駆けて1月20日に行われた特別入試の受験を希望。在籍する中学校の校長が同13日、願書を提出した後、野上校長に事情を説明した。高校側は県に相談したうえで翌14日、「個室を用意することができないので受験を差し控えてほしい」と回答。願書と受験料を返却したという。生徒は同校の受験をあきらめた。

 野上校長は朝日新聞の取材に対し、特別入試の受験者は1700人以上いたと説明し「申し訳ない気持ちはあるが、教室が足りなかった。1人の受験生のために試験監督をつける余裕もなかった。志望者全員にチャンスを与えるべきだと思うが、学校として対応できる自信がなかった」と述べた。さらに「批判もあると思うが、私たちが教育したい人、できる人を選抜したい。それが私学の独自性だ」と語った。

 私立学校を管轄する長崎県学事文書課は同校から相談された際、「学校で検討して決めてほしい」と答えたという。同課は「受験について県は学校を指導する立場にない」としている。

 生徒は結局、別の私立と公立の2校を受験し、いずれも合格した。両校とも試験の際は生徒の要望を受けて別室を用意した。このうち私立高は「病気は本人の責任ではない。最大限できることはやろうと思い、対応した」としている。

 長崎日大高は生徒1458人、教員101人。日本大学の付属高校で、学校法人長崎日本大学学園が運営している。
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まー、私学は色々ってことですかね。
私学だから、上記の理由で受験生を断る権利はあるのかもしれません。だから、県学事文書課も「受験について県は学校を指導する立場にない」と、判断しなかったんじゃないでしょうか。

受験生の立場にたったら、それは非常に気の毒です。病気で受験のチャンスを与えられないのは不条理ですから。
しかし、校長が「批判もあると思うが、私たちが教育したい人、できる人を選抜したい。それが私学の独自性だ」と明言したのだから、それが学校の理念でもあるわけです。
「あなたを教育する自信がない」と言ったぐらいですから、何とか入学できたとしても、さて、その後はどうなるのでしょうか?

「病気は本人の責任ではない。最大限できることはやろうと思い、対応した」と受け入れた学校で勉強する方が、ずっとよい環境ですね。勉強するモチベーションがあがるように思います。

この受験生は15歳にして、社会の大きな不条理を味わってしまいましたが、めげずに病気と闘って、また一生懸命勉強してほしいと思います。


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なかのひと

This blog “The salon of breast cancer women authored by Noe:l” is able to read in Japanese:-)

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