金沢にて、おばあちゃんの通夜。
この人は、ハルトくんの母方の祖母、ということになる。
当然、ハルトママのお母さんだ。
ナオトくんと東京駅で合流し、金沢駅へ。
そこからはハルトパパに迎えに来てもらって、最初に付いたのはおばあちゃんの住んでいたアパートだった。
キレイにお化粧をしてもらったおばあちゃんは、お布団に横たわっていた。
眠っているかのような、安らかな顔だった。
今年漬けた梅干を食べたいと言っていたおばあちゃんのために、ハルトママのお姉さんが握ったというおにぎりが供えてあった。
「遠いところ、よく来てくれたね」
そういったハルトママの目は、潤んでいた。
お通夜は、私の知っているものとは随分違うもので、宗派や土地のしきたりの違いに戸惑うこともあったけれど、何とか無事にクリア。
通夜振舞いの席では、親族の方々にご挨拶。
おばあちゃんの5人の孫は男ばかりで、結婚しているのはハルトくんだけだ。
つまり、嫁は私1人っ。
「あの姉ちゃんは誰だ? そうかそうかお兄ちゃん(ハルトくん)のお嫁さんか!」攻撃に、笑顔と愛想を振り撒き。
「お年寄り」と「方言」のダブルに強化された言葉の壁を、のらりくらりとやり過ごしながらお酌をする。
高瀬家はその会場の親族控え室にそのまま泊まることとなった。
ハルトママのお姉さんご一家は、会場のすぐ近くにお住まいなので、行ったり来たりを繰り返していた。
ハルトママは月に数回、おばあちゃんの様子を見に訪れていたけれど、近くに住む伯母さんは、毎日おばあちゃんの元へ通っていたため、随分気を落としてしまっていた。
2人の息子はいるけれど、娘やお嫁さんがいないので、なるべく私も力になれるよう、声を掛けたりお手伝いできるところはやってみたりしていたのだが。
その成果が、現れたようだ。
「面白い姉ちゃんやわ~。元気になるねぇ~(^-^)」
「そうでしょう~。元気なイイ娘でしょう~(^-^)」
何かどこか面白かったっすか?orz
千矢母が口を酸っぱくして言っていた「くれぐれも、ハルトくんに恥をかかせることのないように! 高瀬家に恥をかかせることのないように!」という言葉を肝に銘じ、今回は極めて大人しく、神妙に振舞っていたつもりなのですが。
まあイイ。
伯母さんの元気が少しでも出るなら、お笑い担当でイイ。(T▽T)
おばあちゃんだって、娘の涙よりも、笑顔を喜んでくれるはずだから。