紋やのつぶやき

職人?たる上絵師のグチリ・知られざる失敗談・紋のウンチクを気の赴くまま語ろうと思いますが、どうなりますやら?

「家紋G」たより(35) 『雪輪』

2008年02月22日 09時09分44秒 | 
「雪・雪輪」紋は単独に紋入れする事はなく、『輪』と呼ばれる様に、様々な紋の外枠として使われ、中に色々な紋を入れる事が出来ます。
女紋として使われる事が多く、定紋、例えば「丸に隅立四つ目」の場合、この地では女紋は『丸なし隅立四つ目』か細輪をつけて『細輪に隅立四つ目』にする事が多いです。この替え方は一般的ですので、少し趣向を変えて丸の変りに「雪輪」をつけて「雪輪に隅立四つ目」として使用するようです。その証拠に、男紋付には一部を除いて殆ど紋入れした事がありません。
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またその形の優雅さからか、着物の柄にもよく使われます(今は雪輪模様の着物が手元にないー汗)

    「雪輪に三つ引」
この仕事を始めた頃、この紋をよく紋入れをしました。

上の紋に比べて、↓ の紋は、少々クドイ感じがします。
    「雪輪に隅切に三つ引」
紋が、中から「三つ引」紋、「隅切」紋、「雪輪」紋と、三重になって、紋の形が複雑になっています。

こちら 「雪輪」 で紹介していますが、形の整った紋、又形のいい紋といろいろ掲載しました。

同時に、「金封袱紗」で『正絹』の袱紗を追加しました。