紋やのつぶやき

職人?たる上絵師のグチリ・知られざる失敗談・紋のウンチクを気の赴くまま語ろうと思いますが、どうなりますやら?

紋型と道具

2004年07月30日 18時39分40秒 | 
昨日エリ字の型を紹介しましたが、この素材はフィルムです。
もう20数年前から、紋型はじめ型はフィルムで創っています。それ以前は写真の様に渋紙(柿渋紙)で創っていました。

昔は型を作るのにこの渋紙しかなく、微細な部分を切り抜くには最適なんですが、何度か使用するうちに細かい繋ぎの部分が破れてきます。
又生地の上にのせて、固定させるのに蜜蝋を使うんですが、剥がれ易いし、最近の防水の効いた生地には殆んど接着しません。

で、フィルムの登場です。細かい所の微妙なカッティングは出来ませんが、ある程度耐久性はあり、スプレー糊で簡単に接着できます。
型の比較などは又後ほどアップします。

下の小刀は、型紙をカットする道具です。
上は今使っている、皆さんご存知のデザインナイフです。
下のはそれ以前使っていた小刀(先代から使ってる)で、時計のぜんまいに使ってる鋼です。これを砥石で削って鋭利にして使います。
でもデザインナイフが登場してからは、型を置いたりする時しか出番はなくなりました。

家紋の広場