猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

ホワイト・オン・ライス

2015-06-08 04:55:38 | 日記
2009年のアメリカ映画「ホワイト・オン・ライス」。
日系アメリカ人のハジメ(別名ジミー/渡辺広)は、仕事もうまくいかず、愛する妻にも
去られ、妹のアイコ(裕木奈江)一家の所に居候し、次こそ理想の妻を見つけようと
奮闘する。

日系アメリカ人たちの生活を描いた、ゆる~いコメディ映画である。とてもおもしろか
った。日系に限らず、アメリカで暮らす人はこんな暮らしをしているんだなあ、と興味
深く、ほのぼのとした物語だった。セリフは英語が1/3、日本語が2/3くらいだろうか。
冒頭で英語の時代劇を家族(ハジメ、アイコ、アイコの夫タク、息子ボブ)で観ている
シーンがあるのだが、切腹と介錯の場面になったら、ハジメがボブに「ここは子供に
は向かないシーンだから」と言ってボブを部屋から出ていかせる。アメリカはそういう
ところ厳しいんだなあ、と思った。私なら何も思わないが。
タクは40歳にもなるハジメを同居させることを内心嫌がっている。このハジメはとても
のん気で、ドジで、子供っぽい。元妻もおそらくそれで愛想を尽かしたのだろう。ハジ
メ役の渡辺広はお世辞にもハンサムとは言えないが、この人を主役に起用したのが
監督のセンスだろう。ハジメはイケメンではいけないのだ。妹役の裕木奈江は相変わ
らず可愛くて魅力的。ハジメとアイコとタクはバイリンガルだが、小学生の息子ボブは
日本語はわかるが絶対話さない。タクがボブに日本語で話しかけて、ボブが英語で
答えるシーンは笑えた。それにボブは落ち着いていてクールで、タクが過失でナイフ
が腹に刺さってしまった時も、母親の携帯電話に「ママ、学校から帰ったらパパが
お腹にナイフを刺してたよ。じゃあね」と伝言を残すところは爆笑である。
とにかく登場人物の演技もいいがセリフがおもしろい。ハジメがもの凄く背が高い女
性をアイコに紹介されてにびっくりして、「タンパク質とかよく食べるんですか」と聞い
たのも爆笑した。ハジメのキャラクターが本当におもしろい。
監督は若く、日本語がペラペラな人だそうだ。日本に留学でもしてたのかな?名作
とは言えないかもしれないが、傑作なのは間違いないと思う。



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