猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

戦場のメリークリスマス

2016-01-23 03:15:56 | 日記
1983年の日本・英国・オーストラリア・ニュージーランド合作「戦場のメリー
クリスマス」。
1942年、日本統治下にあるジャワ島レバクセンバタの日本軍俘虜収容所で、
朝鮮人軍属カネモト(ジョニー大倉)がオランダの男性兵デ・ヨンを犯す。日
本語を解する俘虜の英国陸軍中佐ジョン・ロレンス(トム・コンティ)は、共に
事件処理にあたった粗暴な軍曹ハラ(ビートたけし)と奇妙な友情で結ばれ
ていく。一方、ハラの上司で所長の陸軍大尉ヨノイ(坂本龍一)は、日本軍の
背後に空挺降下し、輸送隊を襲撃した末に俘虜となった陸軍少佐ジャック・
セリアズ(デヴィッド・ボウイ)を預かることになり、その反抗的な態度に悩ま
されながらも彼に魅せられていく。

昔観たことがあるが、だいぶ忘れていて、改めて感動的な映画だと思った。
私は大島渚監督の映画はこれしか観たことがないのだが、凄い映画を作っ
たんだなあ、と思った。戦時下の極限状態の中での人間の尊厳。「戦場に
かける橋」にも通じるものがある。豪華なキャストにも惹かれるが、彼らの
演技がまたいい。ビートたけしや坂本龍一は多分うまくないんだろうけど、
見入ってしまうのは大島監督の演出の素晴らしさなのか。
戦争で捕虜を取ったのは日本軍だけではない。どこの国でもやったことだ。
当時は当たり前のことだったんだろうけど、捕虜収容所なんて考えただけで
私は恐ろしい。セリアズ少佐の存在感が凄い。彼の学生時代の回想シーン
で、弟の話が出てくるが、あれは本当に悲しい。二度と歌を歌わなくなった
弟のことを、セリアズ少佐はずっと忘れなかっただろう。
ラストシーンがとてもいい。ラストは強烈に記憶に残っていた。この映画を
観た人は、皆ラストは忘れられないのではないだろうか。ラストシーンから
エンディングの曲に続くシーンは、悲しくも感動的だ。
この映画、カンヌ国際映画祭でグランプリ有力視されていたが、受賞でき
なかったとのこと。受賞して欲しかったなあ。デヴィッド・ボウイも亡くなった。
この映画を観て改めて彼の美しさを思った。

しばらく前にこの映画のDVDをレンタルしたが、数日後NHKのBSで放送
された( ̄▽ ̄)



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