ぶつぶつ地蔵

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2013GW奇譚 その3 巡る

2013-05-11 11:58:25 | 奈良
さて、後半戦です。

以前テレビで見て以来、ずっと行きたかった場所があります。
それがこちら。

頭塔。
住宅街の中にデデーンとある、土の塔です。(っつか、住宅ができる前からそこにあるんですけどね。)春の公開時期にはホテルウエルネス飛鳥路さんの敷地から入ることができます。

この塔、土塔と言って日本には3基しかない珍しい塔なのです。(残りの2基は岡山県と大阪の堺にあるそうです。)

東大寺の実忠様によって造られたと記録が残っているそうです。
初めは東大寺の管理だったのかもしれませんが、遍歴はわからないものの国有化される直前には興福寺の管轄になっていたそうです。
しかし現在は東大寺さんが法要を営まれているそうで、なんだか巡り巡っているようです^^;。いつ法要が行われているのか気になって、ボランティアガイドのおじちゃんに聞いたんですが、結局、日取りは解らなかった^^;(情報プリーズ!)

北側半分は復元保存、南側半分は現状保存という、ビフォアアフター状態の史跡です。


一辺が30m、高さ10m、七段のピラミッド状の土塔は、奇数段に浮き彫りされた石仏があります。
幾つかなくなっているものもあり、その部分にはダミーの石を発掘調査された年数を刻んではめ込んであります。
写真は写メでも写るくらい非常に綺麗にレリーフが残っている石仏です♪

南側に回ると・・・

草葉にひそりと石仏が見えます。


小山の草葉に点々と石仏がある・・・これが史跡に指定された時の姿なんですね。
南側は山の傾斜が急な上、民家がすぐに迫っていることから、発掘復元調査をするのは危険との判断で現状保存となったそうです。


南側にあるこの五輪の塔のトコロで法要が営まれるんだって。


一応、こっちが正面ですね。
普段は民家の間にあるこちら側から入って見学することができます。(要予約)


奇数段には傾斜があり偶数段は平らであることから、作られた当初は瓦の葺かれた回廊を巡らせたような形状であったと考えられてます。
今は、石仏のところにだけ瓦葺。


見えるかなー。頂上部分にはお舎利を収めたと考えられる穴があるそうで、そこに五輪の塔があります。下から写しても見えないねー^^;
ホテルウエルネス飛鳥路さんに泊まったら見えるかな~。
このお舎利を収めた穴には焼けた跡があることから、一度落雷したことが伺えるそうです。


現在見えている石積み部分。
創建当初のものと、調査後に復元するために積まれたものとがあります。

板を挟んでその境界を区切っています。
下の部分が奈良時代に積まれた石です。
板を挟んで区切ることで、当時のままの部分がきちんと分かるようにしてあるのです。

ちなみにこちらの石仏の一つが、郡山城の石垣から発見されているそうです。
しかもそれは「仏様を連れてこよう」と思って持ってきたのではなく、築城にあたり、石垣に適当だったから持ってきたもの。
なぜそうだと解るかというと、石と石の間に逆さまに挟まっているそうです。
郡山城にも行かなきゃですね。

ボランティアガイドのおじちゃんを独り占めして、いろいろお話を聞かせていただきました。説明してくださったおじちゃま方、有難うございました。


さて次は、そのボランティアガイドのおじちゃんオススメの不空院を目指します。

途中で見つけたお店。

なんかええ感じ~。
今度はここでランチしてみよ~っと。

ぷらぷらと住宅街を歩きます。
そこで見つけた小さなお社。

赤穂神社と申すそうな。
御由緒を読んでみると、十市皇女様と縁のある場所なんだそうです。


更にテクテク。

こーんな雰囲気のある小路があったり・・・

門があったり。


飽きることなく周りを見ながら歩いていると、不空院に到着。
新薬師寺の近くにある不空院は、弘法大師が八角円堂を建立し、不空羂索観音を祀ったとされています。藤原広嗣が父を弔うために建てた興福寺・南円堂の雛形となっているそうです。
不空院の八角堂は1854年の地震によって倒壊してしまいます。今のお堂が再建されたのは大正に入ってからだとか。今でもお堂の下に八角堂の礎石はあるそうです。(見られませんが^^;)

ご本尊様の不空羂索観音様は、三目八臂のお姿です。こちらも南円堂の雛形となっているんだとか。不空院あっての南円堂なんですね。
とても穏やかなお顔で、三つ目の目は額にあります。もちろん、玉眼。
手にはそれぞれ宝具を持っておられますが、左の膝に置かれた手に持たれているのが「索」です。お不動さんも手に索を持っていらっしゃいますね。
「索」は、衆生を救うためにこの索を使うのですが、悔い改める事を表してると以前聞いたような気がします。(←いい加減^^;)
ちなみに右の膝に置かれた手に持っているフワフワの雲みたいなのが払子なんですって。オイラ、払子って名前しか知らなかったんですよね~^^;

ご本尊様のお隣には、めっちゃ可愛らし弁財天様もいらっしゃいます。
こちらも八臂で、琵琶などいろいろお持ちでございました。

弁財天を祀っていることから、この付近の技芸とも由が深いそうです。
悪縁を断ち、良縁を結ぶお寺としても有名で、境内には小さな鳥居さんがあり、縁切りと縁結びの神様を祀っています。
 
鳥居さんの足元にいるのは、なんと狛狸!!!
可愛い~(笑)
瀬戸内寂聴さんが書かれた「女徳」のモデルとなった高岡智照さんが最初に駆け込んだお寺が不空院だったそうです。(その後、久米寺で得度し、京都の祇王寺に移られます)


境内を一周して門の外に。
「秋にも多分公開するから、またおいで」とお寺の方が声を掛けて下さいました。

そろそろ陽が傾きはじめています。
あと一ヶ所行こうかな、どうしようかな。。。と思いつつ、小路を歩いていると・・・


今年の新薬師寺の修二会で使われたお松明を飾っているお宅が・・・
個人のお宅でしょうか、お寺関係のお宅でしょうか、それともお店???よくわかりませんでしたが、こうやってそれぞれのお寺で行われた修二会の名残が見られるのって、地元に根付いているんだなぁって感じられていいですよね。



ブラブラ歩きながらどうしようか考えていたら、浮見堂に出ました。
穏やかでいいなぁ。。。

結局近鉄奈良駅に向けて帰路に着き始めたんですが、途中に興福寺さんがあるんですよね。
そう、不空院の八角堂と不空羂索観音を雛形に作られた南円堂と北円堂が同時特別開扉されております。

思ったよより早く帰路についたので、まだ拝観できる時間に南円堂に到着しました。
せっかくなので、不空羂索観音様にお会いすることに。


閉館時間近くだったからか、参拝されている人数もまばらで、ゆっくり拝むことができました。
不空院の観音様より何倍も大きい南円堂の観音様。座してお厨子に向かう参拝と違い、見上げるようにしての参拝ですが、威圧感はまったくなく、とっても涼やかな眼差しで見つめてくださいます。ため息が出る美しさですよね。
不空院の不空羂索観音様は右足を上に組んでおられますが、南円堂の不空羂索観音様は左足を上に組んでおられます。冠も南円堂の方が透かしで凝った作りですね。小さな違い探し♪
でも、座っておられるぷっくりと幾重にも重なった花びらの蓮台は、同じ形に見えました^^

ちなみに、南円堂は靴を脱いでお堂の中に入ります。
その時、靴入れ用の袋をくださるんですが、これがかなり可愛い緑の袋。
多くの方が、手荷物入れに使って靴入れにしておりません。オイラも靴入れには使わずに、もって帰ることに致しました。



さて、せっかくなので北円堂もお参り。
んーーーー。。結構最近に北円堂はお参りしたような気がします。
ま、何度お参りしてもいいんですけどね^^

いよいよどのお寺さんも閉門の時間となりました。
粘っても拝観できませんので、サクサクっと帰ることに。


東向き商店街の中の南都銀行のトコロにある祭事の展示(?)

うちわ撒きのうちわの中に、山田管主の書かれたものが♪


大好きな村上豊さんのも!


そして松久保長老の書かれたものもありました(´∀`*)
左隣は永六輔さんですね。


商店街まで来ると、どうしてもぶと饅頭とかコロッケとか・・・餅飯殿に足を踏み入れたくなるんですが、それはまた別の機会にってことで。
5月2日、オイラ的GWの初日はこれでオシマイ。












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