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岸田國士短編集 ある午後の出来事 紙風船・屋上庭園・かんしゃく玉

2012-10-15 10:32:07 | 舞台関係
10月12日 劇団ひまわり研修科公演 岸田國士短編集 ある午後の出来事 紙風船・屋上庭園・かんしゃく玉 を観てまいりました。

オイラの大好きな女優さんである林英世さんが演出ということで観に行ったのですが、たぶん初めて岸田戯曲を見たのだと思います。
あまりにも有名な岸田國士…ではありますが、ワタクシ、まったく今までご縁がございませんでした。

今回観たお話は、生活の一部を切り取ったお話。。。昭和の香りがセピアに迫る作品ですね。
何か事件がおきたりドラマチックな展開があるわけではなく、何気ない日常だけに難しそうな気がします。
しかも昭和の初期~中期頃。言葉遣いや男女関係の位置など、今とは違う微妙なところを表現しないといけません。
何気ない一日ってのが一番演じるのが難しいのかもしれませんね。

紙風船は、ある休日の夫婦の会話。
ケンカするでもなく、かといって仲良くベタベタするでもなく。。。お互いに少しの不満を持ちつつ相手を想っている。。。みたいな。そんな感じ。
二人のとめどない会話に紙風船が割って入ってラストなんですが、この紙風船がいい感じに二人を治めるといった感じでしょうか。
旦那役の方がかなり大きめの声で、妻役の方は少し小さな声で、、、控えめな昭和の妻っぽいけれど、ちょっと聞き取りにくかったな。

屋上庭園は、学生時代友達だった二人が細君をつれてデパートに来たのにばったり出くわし、屋上で語り合う話。
二人の男の身の上の違いと、その連れ合いの違いを比較しながら、どちらが本当に幸せだろうか・・・と考えてしまう作品。
面子とか虚勢とか、、、ちょっとした身分の違いなんかが見え隠れする。
男二人の会話で「君」とか「細君」とか「~かね」とか使われるので、紙風船の時の夫婦の会話よりさらに昭和色が出る言葉づかいな気がします。
個人的にはこの作品が一番好きだったかな。

最後のかんしゃく玉は、コミカルな部分が結構ある作品で、クスっと笑う部分もありました。
ビフテキとか扉の開け方(ノブを回す仕草)とか、細かいところが昭和だなぁって思わせてくれる作品でしたね。
ただ、かんしゃく玉をパンパン鳴らすのは近所迷惑だ・・とか、現実的なことを考えちゃいました(笑)
個人的に(演技とかではなく)、このストーリーはあんまり好きじゃないかも。。。


本当にオイラの個人的な好みだとは思いますが、全体を通して思ったのは、もう少し固い喋りをしてもいいんじゃないかなってこと。
まだ、今ほど女性が自由に発言ができなかった名残のあるような、そんな感じが良かったなぁと思います。
たまにね、今風の雰囲気が言葉の端々に顔生出すんですよね。どこがってうまく説明できないんですが^^;
今回演じられた方はすでに平成生まれなのでしょうか。
私たちが大正や明治を想像するのに昭和の初期~中期は近いのかもしれませんよね。



英世さんは、温かい目で見て。。とおっしゃってましたが、岸田國士、面白かったです。面白いと思ったってことは、役者さんたちがちゃんと伝えてくれてるってことだと思います。
これからどんな役者さんになっていくのか、楽しみですね。






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