ういーくえんど・なちゅらりすと

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ウスモンナギサスズとナギサスズ

2016-09-02 10:51:11 | バッタ
昨日の夜、思いついて海へ向かった。
天気、時間、タイミング。
様々な要素があってなかなか目的地が絞れなかったのだが、最終的には自宅からさほど遠くない漁港へ向かった。

夜の漁港で動くものといったら、野良猫とフナムシくらい。
もちろん狙いはそれではない。
さらに小さな、もっと小さな無翅のコオロギがいるはず。
そう信じて懐中電灯をたよりに歩く。
まずは目星を付けた漁港のすみは、コンクリートが割れ、転石のようになっている場所。

そこで明かりに浮かび上がったのは、フナムシではない、小さなコオロギ。



背中には淡い斑紋。
間違いない!ウスモンナギサスズだ!

噂通り、波に濡れた岩場をちょこまかと動く。
それでもなんとか姿はしっかりと押さえられた。
数は少なくない。
狭い範囲だがウスモンナギサスズばかり10個体近く見つかっただろうか。
ただ、これはちょっと意外な結果。
今までウスモンナギサスズの生息が確認されている場所は、神奈川では比較的外洋に面した場所が多くて、湾奥での確認は初めてのはず。
しかもこの場所とつながる海岸で、過去にナギサスズが記録されていたから、ここにいるのはナギサスズだろうと思っていたのだ。
過去の記録からしてナギサスズは湾奥に生息の可能性が高かった。
ところがここで出てきたのは全部ウスモンナギサスズ。
まさか、過去の記録はウスモンの誤認じゃないだろうなぁ?
そう思いながら100メートルほど離れた岩場に移動すると・・・

またいた!
しかもなんだ、今度は黒いぞ!



間違いなくナギサスズだった。

こちらも狭い範囲であったが、個体数はもっと多い。おそらく20〜30はいたんじゃないかと思う。
そして、意外に波打ち際から離れ、乾いた岩の上を歩いている個体が多い。
中には数メートルも波打ち際から離れている個体も。
そして、こちらは見た限りナギサスズの純群。
海面ギリギリにウスモンがいるんじゃないかと探してみたが見つからず。
全部黒かった。

図鑑的には両種は同じような環境に生息し、しばしば混生する、とある。
なんか、ずいぶん違うぞ?
どちらも純群だし、行動範囲も違う。
これは・・・また、色々歩き回るいいテーマになりそうだ。