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平安時代の仏像に触れる幸せ♪

2015-01-31 | 伊豆
今夜、河津七滝にある天城荘へ「河津町の仏教文化」と題した講演を聞きに行きました。
町の関係者が多く、一般の方をあまり見かけず残念に思いました。

講師は上原仏教美術館の田島先生です。

内容は主に町内にある貴重な仏像についてでした。
ちょうど先日、南禅寺にある「ならんだの里」へ見学に行ったばかりでした。

わかりやすい説明と先生の熱のある話し方に引き込まれました。
1時間少しでしたが、貴重な充実した時間を過ごすことができました。





現在南禅寺の仏像群は国の研究対象となっており、7回行われる予定のうち4回まで終了しています。
毎回多くの事実が発見されていますが、その内容からとても貴重な文化財であることがますますわかってきました。


伊豆最古の仏像とされる薬師如来坐像の鑑定においては、今まで10世紀のものとされていましたが9世紀のものと認定されました。
袈裟の襞の作りや榧の一木造など9世紀前半の特徴がありながらも、穏やかな顔は10世紀のものであるが故のものでした。
しかし、調査の結果、厳しい顔だったものが穏やかな顔に削りなおされていることが分かったのです。
仏像も整形することがあるんですねぇ~。
9世紀に作られた仏像がこの河津にあるというのは考えられないことだそうです。

南禅寺にある神像以外の仏像はほとんどが9世紀に造られたものだということがわかってきました。
これは東日本には唯一といっても良いほどの貴重な文化財となります。


ヨーロッパで展示されたことのあるこちらの二天立像は欧州でもかなり驚かれたそうです。




残念ながら昔々、土砂崩れが起こり土の下に埋まっていました。
そして多くの仏像が劣化した状態で見つかっています。
古き時代、想像もできないような平安時代のこの河津でこれらの仏像を信仰し保存していた人々のことを思うと興味深いです。

実は、「おびんする様」(なでぼとけ)という信仰があったと言われ、今現在でも平安時代の仏像「伝賓頭蘆座像」に触れることができます。
体をなでると病気が治るといわれています。

平安時代の人々が触れていた仏像に自分も触れることができる…なんとなく神秘的な感じがしました。
ありがたいこの経験を一度してみてはいかがでしょうか?


田島先生いわく、「私だったら即刻ガラスケースに入れて大切にします」とのことでしたので、
国の調査が進み、貴重なものとなれば触れることができなくなるかもしれませんねぇ。



鎌倉にもない、京都奈良にも負けない文化財をぜひ河津に見に来てくださいね!





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