(第172話)
我が家の犬猫の中で一番のヤンチャ坊主はナッチャンではなくサムの様な気がする。
ナッチャンは知能犯であっても暴力的ではないが、サムは行方不明だった時期に鍛えたのか猫パンチで実力行使する悪戯坊主である。
ロビンのササミジャーキーが大好きで、ロビンより沢山欲しがったりする。
そのせいであろうか、ロビンはナッチャンに自分のご飯を食べられても怒らないのに、サムに取られると近頃では大きな声で“ワン!”と一喝すようになった。
性格の強いサムが、繊細なロビンに時々叱られる姿は見ていて可笑しくなる。
恐いもの知らずのサムだから、普段は堂々とロビンの横を通るのに今日は不思議な光景を見た。
ロビンがいつもながら風通しのよい狭い廊下に寝そべっていると、通りがかったサムが「抜き足、差し足、忍び足・・」と、まるで盗人の様にゆっくり警戒しながら歩を進めている姿が可笑しいやら可愛いやら・・。
慌ててカメラを持って来た時には、ロビンのお茶碗の中に首を突っ込んで、ご飯を盗み食いしていたのである。
「ロビンちゃん!頭なんか掻いてないでホラッ取られちゃってるよ~!」と言ってもカメラを気にして気付いていない。その内にサムは食べ終わってスタコラサッサ。
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マウスオンクリック(マウスオンで2枚目、クリックして3枚目)
あの足取りがカメラに収められなかったのは残念だったが、猫でも自分が悪い事を企んでいる時には「見つからない様に・・」と、態度に出るのだと思ったら可笑しくなってきた。
自分のご飯を食べる時には考えられない姿だった。