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ムクゲ・2~盛夏

 この界隈では遊歩道などに多く植栽されている「ムクゲ(槿)」。アオイ科フヨウ属の落葉低木で中国原産。日本には平安時代に渡来したと言われている。古くから栽培されており数多くの園芸品種が生まれている。当地でも赤、白、ピンク、紫や、蘂が花弁化した八重咲きも見ることができる。同じ時期に咲くフヨウ(芙蓉)の花に似ているが、葉の大きさを比べれば一目瞭然。フヨウの葉はかなり大きい。
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セリ

 春の七草としてお正月に注目されるが、夏に花が咲く「セリ(芹)」。セリ科セリ属の多年草で、直径5~6センチの複散形花序に小さな花を多数付ける。小さな花の直径は2ミリほどで花弁は5枚。若葉は柔らかく茎とともに美味しく食べられるが、今の時期は固くて食用には向かない。これは松木日向緑地の林縁のもの。
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サワギキョウ・2~お庄屋ごろし

 昭和51年(1976年)に公開された 『犬神家の一族』(横溝正史原作、市川崑監督、石坂浩二主演)の大ヒットを受けて、翌昭和52年には第2弾の 『悪魔の手毬唄』 が公開された。当時、横溝正史シリーズが文庫化されて書店に平積みされ、それらを次々に読んだことを思い出す。 『悪魔の手毬唄』 は、兵庫と岡山の県境にある鬼首(おにこうべ)村に伝わる手毬唄の歌詞の通り、次々と殺人事件が起こっていく物語。亀の湯の女主人、青池リカを岸恵子さんが演じられた。

 うちの裏のせんざいに
 すずめが三匹止まって
 一羽のすずめのいうことにゃ
 おらが在所の庄屋の甚兵衛
 陣屋の殿さんにたのまれて
 娘さがしに願かけた
 伊勢へななたび熊野へみたび
 吉備津様へは月まいり
 娘よったがおしゃべり庄屋
 あっちこっちでおしゃべり過ぎて
 お庄屋ごろしで寝かされた 寝かされた
 (角川文庫 『悪魔の手毬唄』 より)
 
 金田一耕助が、庄屋さんが殺された現場に散らばっていた草花を手に取ると、傍にいた女が 『あっ、いけません。お客さん、それは毒です。毒草ですけんおさわりんさってはいけません。』 と言う。金田一耕助が慌ててそれを土間に捨て、その草の名前を聞くと、女は恐怖に顔をひきつらせて 『よそではなんちゅうておりますか知りませんけど、この辺ではお庄屋ごろしと・・・・』 
 この “お庄屋ごろし” と呼ばれる野草が写真の「サワギキョウ(沢桔梗)」で、物語では、現場から “ロベリン” なる猛毒アルカロイドが検出され、これはサワギキョウの全草に含有されているとの鑑識結果が示される。映画のシーンや、その後放映されたテレビドラマなどで、実際にサワギキョウが映っていたかどうかは全く記憶に無いので、機会があれば、一度DVDなどで確認したいとも思っている。サワギキョウはキキョウ科ミゾカクシ属の多年草。
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ノウゼンカズラ・1~夏

 青空に向かって次々に花を咲かせる「ノウゼンカズラ(凌霄花)」。ノウゼンカズラ科ノウゼンカズラ属のつる性落葉木本で中国原産。日本にはムクゲと同じく平安時代に渡来したとされている。漢名の“霄” は、空の意味であり、 “凌” は、凌ぐ(しのぐ=超える、勝る)という意味。つまり、花が青空をも凌ぐ勢いで伸びていくという意味だろう。暑い日が続いて夏バテになりそうになっても、この花を見れば元気が出そう。
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キカラスウリ・1~長池公園

 長池公園自然館付近の道端で見つけたウリ科の花。カラスウリより少し大きめで、おそらくこれは「キカラスウリ(黄烏瓜)」だろう。雌雄異株でこれは雄花のようだ。カラスウリは夜に咲いたあと朝には萎んでいるが、キカラスウリのほうは夜が明けてもそれほど縮まない。写真は午前9時過ぎの撮影になる。カラスウリとキカラスウリを別々に見ると同じような花に見えるが、並べて見るとカラスウリの花弁と花弁の間には空間があり、細い裂片がたくさん伸びているが、キカラスウリのほうは、花弁の広がりが小さく透き間がほとんど無い。キカラスウリはウリ科カラスウリ属の多年草。
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