日当りの良い野原や道端で良く見られる「ニワゼキショウ(庭石菖)」。アヤメ科ニワゼキショウ属の多年草で、北米原産の帰化植物。細い葉がサトイモ科のセキショウ(石菖)に似ていることから名付けられているが、花の様子は全く異なる。
上柚木公園北側の林縁に生育している「ヤマウコギ(山五加木)」。ウコギ科ウコギ属の落葉低木で雌雄異株。写真はおそらく雄花だろう。初夏に球形の散形花序をたくさん出し、小さな花の直径は4~5ミリ程度。
首都大学正門付近の石垣に根付いている「コモチマンネングサ(子持ち万年草)」。ベンケイソウ科マンネングサ属(←キリンソウ属)の多年草で、春から初夏にかけて開花する。花弁は5枚で花径は7~8ミリ。雄蕊は10本だがその葯には花粉があまり出来ないため結実して種子が出来ることは少ない。しかし葉腋にムカゴ(珠芽・零余子)を作り、これが地面に落ちて翌年発芽する。
南大沢東緑地の林縁で見られる「シュロ(棕櫚)」。ヤシ科シュロ属の常緑高木で、写真は雌株の雌花序。シュロの雄花は退化した雌蕊と6本の雄蕊があり、雄花序のみに付く。一方雌花序には、雌花と両性花が付くようだが、実際に近づいて観察したわけではない。シュロは背丈が5メートルになるものもあり、なかなか低い位置で花の観察ができない。どこかで雄蕊と雌蕊を間近で見られるものを探してみよう。
この界隈では公園や雑木林などで多く見られる「サラサウツギ(更紗空木)」。アジサイ科(←ユキノシタ科)ウツギ属の落葉低木で、ウツギを八重咲きにした園芸品種。一番外側の花弁が紅色になり、とても美しい。ネット情報では、良い香りが辺りに漂うとあるが、その香りを今まで感じたことが無い。その後、もう一度、香りの確認で、鼻を近づけてみたがやはりほとんど香らなかった。