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フユザキニオイカズラ・1~大田切池畔

 いつも訪れる小山内裏公園の大田切池だが、その石段脇に「フユザキニオイカズラ(冬咲き匂葛)」が咲くことを、地元の方に教えて頂いた。スイカズラ科スイカズラ属の半常緑低木で、名前の通り、辺りに芳香を漂わせている。「ロニセラ・フラグランティシマ(Lonicera fragrantissima)」と呼ばれることのほうが多い。私は匂いのある樹が好きで、庭にはジンチョウゲとキンモクセイがあるが、この匂いもなかなか魅力的。挿し木で増やすことができるようだが、この樹の枝を勝手に切るわけにはいかない。今度、園芸店で探してみよう。
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コブシ・1~開花

 蓮生寺公園の林縁にある「コブシ(辛夷)」の大木。モクレン科モクレン属の落葉高木で、ここでは10メートルほどになっている。
 山本周五郎の作品に 『夜の辛夷』 という短編がある。里子に出している子供を育てるために、17歳と偽り岡場所で客を取るお滝。岡っ引きの政次に犯罪者を密告して小遣い稼ぎもしている。いつも何もしないで帰っていく馴染み客の元吉に次第に情が移っていくが、政次に元吉のことを調べてくれと頼まれ戸惑う。結局お滝が御用聞きに元吉を引き渡すことになるが、元吉はお滝の揺れ動く心を見抜いていた。最後の夜、窓から散りこんだコブシの萎れた花びらが元吉の手のひらの中で丸められ、『こんど、出てくれば・・』 元吉はもう一度やり直そうと自首を決意する。
 山本周五郎や藤沢周平の短編小説が好きで、文庫本を書棚に並べている。一度読んだものも何年か経って読み直してもまた面白い。
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奮闘記・8~33rd多摩ロードレース

 多摩丘陵の南側、多摩市諏訪付近から町田市上小山田町付近までの雑木林の中を、東西に結ぶ全長10キロほどの “よこやまの道” がある。万葉の頃から多摩川の右岸一帯に横に伸びる丘陵地を “多摩の横山” と呼んでいたことから名付けられているが、中世の頃は東国の武士が鎌倉に向かった鎌倉古道とも一部重なっているようだ。
 多摩ニュータウン開発によってかなりの部分が宅地化されたが、昔日の面影を残す景色がURによって整備され、花木や野草もたくさん見られ、また石畳や急坂など変化もあり、展望ポイントでは遠く富士山も望める楽しい遊歩道になっている。
 この山道に並行して4車線道路の尾根幹線が整備(一部未完成)されているが、今日はその尾根幹線を走る “第33回多摩ロードレース大会(10キロ)” の日。この大会は昭和56年(1981年)に多摩市制施行10周年記念事業として開催されたもので、今回が33回目という伝統あるレース。何と第1回大会では1952年ヘルシンキ五輪三冠王(5,000m、10,000m、マラソン)の人間機関車・ザトペック氏も走ったこともあり、あの伝説のランナーと同じ道を走れるのは大変な名誉だ。タイガースファンの方ならザトペックという名前に村山実氏の姿を思い浮かべられるだろう。
 ザトペック氏がこの大会に出場するために来日した際、 『どうしてもムラコソと一緒に走りたい。彼は私を陸上競技の道に進ませてくれた憧れの人だ。』 と希望したそうだ。村社耕平氏は1936年ベルリン五輪の5,000m、10,000mで力走しともに4位入賞を果たしたが、その当時13歳だったザトペック氏はこの姿に感銘を受けたと語っている。これを聞いた村社氏は75歳になられていたが出場を快諾しザトペック氏と共に5キロを走り、感激したザトペック氏は 『今日は我が人生で一番幸福な日』 と語ったというエピソードが残っている。
 私は今回が初めての参加だが、我が家から直線距離でわずか7キロのところに、こんな伝説があったとは驚きで、できればこれから毎年参加するようにしよう。ザトペック氏がここを走った時の年齢は、今の私と全く同じ。本当に嬉しい偶然だ。
 コースは丘陵地で平らな部分がほとんどないアップダウンが連続するかなりタフなコースで、今日は朝からあいにくの雨。結果は54分5秒(ネット)で1キロあたり5分24秒。きつい坂道でまさに “ザトペック走法” を実践してきた。[(c)allsports.jp]

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シロバナカタクリ・1~開花

 1年に限られた日にしか入れない小山田端自然公園。カタクリの時期としては今日一日だけで、この日を逃すとここのカタクリは見られない。去年は開花が早過ぎて、事前に決められていた開園日には花がほとんど終わっていた。今年はここ数年の中では最高のタイミングで、今日の開園日を迎えたが、残念ながら朝から雨。この環境を日々守っていらっしゃる会の方々は、とても残念そうにされていた。
 ここはニュータウン計画で開発される予定だったカタクリ自生地を、地元の方々が長年に亘って保全を働きかけてきたお陰で、平成16年に小山田端自然公園として発足した。開発予定地だった頃は、放置された林にアズマネザサ(東根笹)が茂り、カタクリや在来の植物はほとんど見られなくなっていたが、保全が決まりアズマネザサが刈られ、林床に陽が当たるようになると、カタクリや在来の植物が蘇ってきたという。
 公園全体の総面積は21,455㎡だが、ふだん立ち入りできない部分は2,760㎡ほど。ここではカタクリのほか、アマナ、イカリソウ、イチリンソウ、キンラン、ギンラン、シモバシラ、シュロソウ、キツネノカミソリなどが見られるという。
 さて写真は、ここでは初めて咲いたという「シロバナカタクリ(白花片栗)」。午前中に多摩ロードレースに出場したので、今年は行くのをやめておこうかとも思ったが、来てみて良かった。
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ハクモクレン・1~見頃

 ちょうど見頃になった南大沢5丁目の「ハクモクレン(白木蓮)」並木。ニュータウン開発で、南仏のプロヴァンス地方をイメージした集合住宅の遊歩道に、数十本のハクモクレンが植えられている。毎年、満開の時期が異なるので、3月中旬頃から気をつけていないと、花期を見逃すことになる。一番美しいと思われるのは8分咲きの頃で、満開になると花の傷みが気になる。ハクモクレンはモクレン科モクレン属の落葉高木。
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