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ご挨拶~Part5へ

 いつも 『多摩ニュータウン植物記』 ブログにお越し下さいまして有り難うございます。 お陰さまで、このブログは2004年8月にPart1を開設し、今日まで継続することができております。お越し下さいます皆様に心よりお礼申し上げます。Part1、Part2、Part3では、ブログの書籍化サービスにより、それぞれ10巻ずつ、合計30巻の製本をすることができました。
 このPart4でも早いもので既に書籍20巻分のデータが蓄積されましたので、ここで製本準備をすることにしました。gooブログのデータ容量には十分に余裕がありますが、記事数が多くなりますと、各種編集作業で煩わしさが増すため、便宜上、一区切りするものです。
 Part1の記事数は約2,300件で植物の種類は882種。2007年10月からはPart2になり、記事数は約2,000件で761種。2011年9月からのPart3では記事数が約1,500件で771種。そしてこのPart4では記事数が、約2,400件で898種。Part1からPart4までの植物種類数は重複を除くと通算で1,448種になりました。
 本日から新しく 『多摩ニュータウン植物記Part5』 を開設致しましたので、Part5をご笑覧頂ければ幸甚です。コンセプトは従来と全く変わりませんので、引き続きどうぞ宜しくお願い致します。なお、Part4のコメント欄は、製本作業のために、1~2週間後に閉じさせていただきますのでご了承下さい。

多摩ニュータウン植物記Part5は、以下のアドレスになります。
http://blog.goo.ne.jp/botanicallife5-1956

また、Part5のブログメールアドレスは、
botanicallife5-1956@goo.jp
です。コメント以外のことがございましたら、こちらにお願い致します。

それでは、Part5でお待ちしております。


多摩ニュータウンの住人 拝
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アキノギンリョウソウ・9~清水入緑地

 熊本大学大学院先端科学研究部の杉浦直人准教授らは、ギンリョウソウがモリチャバネゴキブリに果肉を提供するのと引き換えに種子を散布してもらうという “ウィンウィンの関係(相利共生関係)” にあることを発見し、ロンドン・リンネ協会の植物学専門誌(Botanical Journal of the Linnnean Society)に報告した。ギンリョウソウは特定の菌類から栄養をもらい、光合成をしないという不思議な生態だが、種子がどのように運ばれるかは不明だった。
 杉浦准教授らは熊本市内の2ヶ所の森林においてギンリョウソウの果実に訪れる動物に関する観察を2年間に亘って昼夜を問わず観察し以下の結論に至ったという。少し長くなるが以下にその内容を記載すると、まず、

◆鳥類や哺乳類は果実に興味を示さない
◆地表で暮らすいろいろな節足動物が果実に誘引されたが、主に夜間に活動するモリチャバネゴキブリだけが常に果肉を接種し、糞として微細種子を排出した
◆試薬検査してみると、排出された種子は果実から直接採取した種子と同等の生存率を維持していた

 これらの調査結果からギンリョウソウはゴキブリに種子を散布してもらう植物であるという結論が導かれた。
どうしてギンリョウソウがゴキブリを利用して種子を散布するように進化したのか、現時点では定かではないが、

◆鳥類、哺乳類には果実の魅力度が低い
◆果実の成熟期がゴキブリの年1回の羽化期とほぼ一致する
◆果実は熟すと落下、もしくは茎が折れ、ゴキブリの生活場所である地表面にある
◆種子がゴキブリの体内(消化管)も通過できるほど微細であり、頑丈な種皮で消化管内でも破砕されない

などが考えられるようだ。
 森の妖精ともされるギンリョウソウが “ゴキブリ媒花植物” と言うのは衝撃的な結果ではある。
 さて写真は清水入緑地の藪の中で見られる「アキノギンリョウソウ(秋の銀竜草)」。ツツジ科(←イチヤクソウ科)シャクジョウソウ属の菌従属栄養植物(腐生植物)で、「ギンリョウソウモドキ(銀竜草擬き)」とも呼ばれる。姿がそっくりなギンリョウソウ(ギンリョウソウ属)とは属が異なるが、上記のことに当てはめると、同じようにゴキブリに媒介されるのだろうか。但しギンリョウソウより開花期が3~4ヶ月遅いので、ゴキブリの羽化期とは重ならないようだ。写真は1週間前の蕾の様子だが、今日見に行くと踏まれて折れてしまっていた。
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散歩道・79~アオバハゴロモ

 堀之内沖ノ谷戸公園でウド(独活)の茎に整列している虫。時々我が家の庭先にも現れる虫で、薄紫色で綺麗だが目の前を飛び回るとうるさい。他の方のブログでこの虫の名前はアオバハゴロモ科アオバハゴロモ属の「アオバハゴロモ(青羽羽衣)」ということを知った。ちなみにこの虫の属名の “Geisha” は、日本の “芸者” を意味している。
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サネカズラ・2~南大沢東緑地

 南大沢東緑地の小さな祠の下で見つけた「サネカズラ(実葛)」。去年この緑地のもう少し南の道路脇で果実の残骸を見ていたので、今年はそこの花を撮ろうと思っていたが、どうやら草刈りに遭ってその株は消滅していた。しかしすぐ近くでこの姿を見つけて大喜び。雄花がまだ残っていて隣には若い果実が見られる。何とか草刈りに遭うことなく冬には真っ赤な果実を見せて欲しい。サネカズラはマツブサ科サネカズラ属のつる性常緑低木。
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ハンショウヅル・6~長沼公園

 キンポウゲ科センニンソウ属の「ハンショウヅル(半鐘蔓)」。下向きに咲く花が “半鐘” に似ていることから名付けられており、同じ仲間のセンニンソウなどとは形がずいぶん異なる。しかし果実の姿を見るとセンニンソウと仲間だということが理解できる。これは長沼公園野猿峠口から “野猿の尾根道” を歩いていて見つけたもの。当地では小山内裏公園や清水入緑地などで見ているが、個体数が少ないので記録として撮っておいた。長沼公園は我が家から北に約4キロほどのところだが、丘を2つ越えるためになかなか足が向かない。この日のお目当ては、 “ここで数年前にアケボノソウを見た” という情報があって探しに来たのだが、残念ながらアケボノソウは見つからなかった。時期が少し早かったのかも知れない。
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ナンバンギセル・3~長池公園外周

 長池公園の外周で咲き始めた「ナンバンギセル(南蛮煙管)」。ハマウツボ科ナンバンギセル属の一年草で、自身には葉緑素が無くススキなどの根に寄生して養分を吸収している。ナンバンギセルは古来から身近な花として知られており「オモイグサ(思草)」と呼ばれていた。ややうつむき加減に咲く姿が哀愁を感じさせるが、地中ではなかなかしたたかなことをしている。
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トキリマメ・5~首都大学

 首都大学スポーツ門付近の植栽に絡んでいる「トキリマメ(吐切豆)」。マメ科タンキリマメ属のつる性多年草で「オオバタンキリマメ(大葉吐切豆)」とも呼ばれる。花や果実は同じ仲間のタンキリマメによく似ているが、タンキリマメの葉は中央から先端寄りが太くなるのに対して、トキリマメは中央から基部に近いほうが太くなる。当地ではまだタンキリマメを見ていない。
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ゲンノショウコ・9~赤花

 アマチャヅルとツルボに続いて、植木鉢発芽実験の第3弾が「ゲンノショウコ(現の証拠)」。秋に種を蒔いたものが1月下旬に発芽春の間は葉に赤い斑紋が見られたが、初夏になると斑紋も消え、緑の葉がどんどん広がっていった。ゲンノショウコはフウロソウ科フウロソウ属の多年草で、花色は赤と白がある。当地では赤花より白花のほうが圧倒的に多いので、種は赤花のものを採取した。知りたかったのは “1年目から花が咲くかどうか” と “赤花の種からは何色の花が咲くか” の2点。その結果は1年目から花が咲き、植木鉢の花はすべて赤色だった。
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ツルボ・6~1年目

 キジカクシ科(←ユリ科)ツルボ属の「ツルボ(蔓穂)」。去年、その種を採取して植木鉢に蒔いていたら今年3月に発芽し、その後、細い茎がどんどん伸びてきた。多年草で毎年花を咲かせている株は、普通は春に芽を出し、他の夏草が繁り始める梅雨明け頃に一旦休眠して地上部が無くなる。そして8月後半に夏草が弱ってきた頃、或いは草刈りで丸坊主になった野原などで、のびのびと花茎を立てて可憐な花を咲かせる。さて1年目のツルボは休眠するのかどうか興味があるところだったが、夏の間もずっと長さ10~15センチの茎が伸びたまま。どうやら1年目は花が咲かないことがわかった。さて来年は花が咲くだろうか。
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マヤラン・9~秋

 今年は空梅雨だと思っていたら、8月は記録的な長雨で27日間雨が降り、観測記録のある明治19年(1886年)以降の最多記録タイとなった。都心の8月の日照時間は83.7時間で平年の半分となり過去最低。黒潮も大きな蛇行が始まっているらしい。異常気象の影響なのか、いつもたくさん顔を出す南大沢3丁目の「マヤラン(摩耶蘭)」は、7月の開花期にはその数は激減し、2季咲きの9月になっても2~3株しか出ていない。来年はまた賑やかに咲いてくれることを願っている。
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