ホタルの独り言 Part 2

ホタルを初めとして様々な昆虫や美しい日本の四季、自然風景を追い求めて撮影した写真を

解説とともに掲載しています。

ヘイケボタル

2016-06-25 13:42:09 | ホタル

 ヘイケボタル Luciola lateralis Motschulsky, 1860 は、ホタル科(Family Lampyridae)ホタル亜科(Subfamily Luciolinae)ホタル属(Genus Luciola Laporte, 1833 )で、南西諸島を除く日本、朝鮮半島、中国東北部、東シベリア、サハリン、千島列島に分布している。 里山の流れのひじょうに穏やかな小川や水田、湿地等に生息しており、地方によっては「コメボタル」「ヌカボタル」等とも呼ばれている。
 ゲンジボタルは、東日本、西日本、九州という大きな3つの系統と6つの遺伝子型グループに分けられるが、ヘイケボタルでは、9種類の遺伝子型が検出されているが、遺伝子間の塩基差異はほぼ1%で、ゲンジボタルのようなグループは特定できない。また、地域集団間の分化もそれほどは進んではいない。

 千葉県の生息地では、ゲンジボタルの発生が終了するとヘイケボタルが羽化してくる。発生期間は長く、一か月以上も続く。観察と撮影に訪れた日は、雨の止み間で無風、気温24℃という絶好の条件で、谷戸の一部において小集団が見られ、全体では50頭程度の発生であった。
 19時半頃から発光を始めるが、ヘイケボタルのオスはゲンジボタルのオスように盛んに飛び回ることはない。稲やあぜ道の下草でメス同様に静かに発光し、時折、飛び立つ程度である。(写真1.)20時半頃になると飛ぶオスも多くはなるが、飛び回るという様子はなく、1mほどの高さを直線的に弱々しく飛ぶといった感じである。この日は、2組ほどの親子ずれがホタル観賞に訪れてきたが、たいへんマナーが良く、懐中電灯を照らすことなく観賞していたことに感心した。(写真2.)は、畦の下草にいるメスに対して多くのオスが集まってきている様子である。
 ホタルの発光は、最大発光波長 562nmを示す黄緑色だが、この日の観察では、ヘイケボタルの発光色は青白くも見えた。これは、我々の目は、暗くなると明るさを感じる能力の方が強くなり、色を識別する能力が低くなっているためである。(プルキニエ現象)本記事の写真は、ヘイケボタルの実際の発光色を表している。

注釈:写真3.は、かつて自宅のセットで撮影したヘイケボタルであり、本記事の生息地の個体でもありません。

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ヘイケボタル

ヘイケボタル
Canon EOS 5D Mark2 / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE
絞り優先AE F1.4 4秒×75 ISO 320(撮影地:千葉県袖ケ浦市 2016.6.24)

ヘイケボタル

ヘイケボタル
Canon EOS 5D Mark2 / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE
絞り優先AE F1.4 4秒×80 ISO 320(撮影地:千葉県袖ケ浦市 2016.6.24)

ヘイケボタル

ヘイケボタル
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.

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