ホタルの独り言 Part 2

ホタルを初めとして様々な昆虫や美しい日本の四季、自然風景を追い求めて撮影した写真を

解説とともに掲載しています。

モートンイトトンボ

2016-07-28 21:08:28 | トンボ/イトトンボ科

 モートンイトトンボ Mortonagrion selenion (Ris, 1916) は、イトトンボ科モートンイトトンボ属で、体長は、約23mm~32mmとたいへん小さく、オスは、胸部が淡黄緑色で黒色の条斑があり、腹端があざやかなオレンジ色で美しい。メスは、未成熟のメスは、あざやかなオレンジ色だが、成熟すると全身が明るい緑色になる。和名は、イギリスの昆虫学者 Kenneth J Morton(1858~1940)に献上されたものである。
 本州、四国、九州に分布し、平地や丘陵地の湿地、休耕田、ため池の一部、水田横の水路等、小規模な湿地状の水域に生息しており、5月から7月下旬頃まで見られるが、生息地は局地的である。昨今では、湿地開発や生息地乾燥化などにより、絶滅が危惧されており、環境省RDBでは準絶滅危惧種、北海道及び東京23区では絶滅したと言われ、多摩地域においても絶滅危惧ⅠA類、その他、多くの自治体のRDBで絶滅危惧種として選定している。

 掲載の写真は、東京都あきる野市及び神奈川県北西部で撮影したものであるが、都内では八王子市の生息地も含め、発生個体数がたいへん不安定で、年々減少傾向にある。休耕田の遷移、乾燥化が大きな原因となっているように思う。一方、神奈川県内の生息地では毎年安定した発生が見られ、訪れた日も多くのモートンイトトンボが水田内を飛んでいた。農薬を使用しないことによって生態系が豊かになったことによるが、生態系の豊かな里山の維持は、農業経営的には成り立たないことが多い。「希少種がいるから保全が大切」等と他人が軽く口にするのは無責任すぎる。こうして貴重な昆虫たちが生息できるのは、地元農家の方々の地道な努力の結果であることを忘れてはならない。

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モートンイトトンボ

モートンイトトンボ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F9.0 1/250秒 ISO 400(撮影地:神奈川県北西部 2016.7.24)

モートンイトトンボ

モートンイトトンボ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F9.0 1/250秒 ISO 400(撮影地:神奈川県北西部 2016.7.24)

モートンイトトンボ

モートンイトトンボ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 2000 -1/3V(撮影地:東京都あきる野市 2011.7.2)

モートンイトトンボ

モートンイトトンボ(メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F9.0 1/250秒 ISO 500(撮影地:神奈川県北西部 2016.7.24)

モートンイトトンボ

モートンイトトンボ(メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 1600(撮影地:東京都あきる野市 2011.7.2)

モートンイトトンボ

モートンイトトンボ(未成熟メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/80秒 ISO 400(撮影地:東京都あきる野市 2011.7.2)

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