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軽井沢番外編・9~アケボノソウ

 北軽井沢の花に続いて、次は軽井沢町植物園の花を少し紹介。北軽井沢の標高は1,150メートルほどだが、軽井沢町の標高は940メートル(軽井沢駅)で、約200メートルほど低い。まず初めの花は、ずっと見たいと思っていた「アケボノソウ(曙草)」。リンドウ科センブリ属の二年草で、思いがけずここで見ることができた。花径は2センチで5裂した花冠の先端にはたくさんの黒い斑点があり、その内側に淡緑色の蜜腺がある。アケボノソウの名前は、白い花を明け方の空に、黒い点を星に見立てたとのこと。星が黒いというのは少し変だが、花ひとつを星と見れば、光る大きな星がいくつか輝いているようにも見える。アケボノソウは山地のやや湿潤な場所に生育するので、もちろん多摩ニュータウンでは見られない。東京では高尾山系で見られるようなので、次は山野にある花を見てみたい。
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ママコノシリヌグイ・1〜開花

 道端で咲き始めた「ママコノシリヌグイ(継子の尻拭い)」。タデ科イヌタデ属のつる性一年草で、茎や葉に細かなトゲがある。花径は5ミリほどで茎の先端に数個がまとまって付く。憎い継子の尻をこの葉で拭くという名前を付けられてしまったが、ヘクソカズラと共に可哀想な名前の代表格。
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北軽井沢番外編・12~ナンバンハコベ果実

 ナデシコ科ナンバンハコベ属の「ナンバンハコベ(南蛮繁縷)」。いくつか花が咲いている横で果実が出来始めていた。長さ1センチほどの蒴果でこれから黒くなるようだ。中には20~30個の種子が入っていて、熟すと果実の上半分がお椀の蓋のように取れ(蓋果)、種子がこぼれ落ちる。
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ヒョウタン

 ウリ科ユウガオ属の「ヒョウタン(瓢箪)」。アフリカ原産のつる性一年草で、古くから容器として世界中で利用されてきた。写真は蔓の様子だが、途中で巻き方が逆になっている。これはウリ科の植物に良く見られるもので “反旋点(はんすうてん)” と呼ばれるもの。巻く方向が途中で変わることにより巻きひげに生じた歪みを解消し、左右に引っ張った場合、反旋点がほどける方向とは逆側にくるくる回ることで、掛かる力を分散させ切れにくくなっている。反旋点が無い場合、左右に引っ張ると、巻きが伸びきってしまい、力が強すぎれば切れてしまう。今は見ることが少なくなったが、ひと昔前の電話機やヘアドライヤーのコードがぐるぐる巻き(カールコード)になっていたのを覚えていらっしゃるだろうか。あのコードも途中で反旋点をわざと作り、巻き方を反対にさせていた。これは過度に捩れるのを防ぎ自然に伸びるようになっていたもので、植物の知恵を活かしていた。
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北軽井沢番外編・11~チョウセンゴミシ

 北軽井沢の雑木林を少し歩いていて見つけた若い果実。つる性で果実の大きさはブドウのようにも見えるが、触ってみるとブドウのような柔らかさではなく、葉の形もヤマブドウなどとは異なる。これはなかなか難題だったが、図鑑を調べて見つけた名前が「チョウセンゴミシ(朝鮮五味子)」。マツブサ科マツブサ属のつる性落葉木本で雌雄異株。6~7月に淡黄白色の花を咲かせるようだ。果実はこのあと赤く熟していく。この熟した果実を日干ししてできるものが生薬の “五味子(ごみし)” で、滋養強壮や鎮咳の薬効がある。この場所を覚えておいて来年は花の時期に来てみよう。
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