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散歩道・38~ホタルガ

 私が小学6年生の秋、小学館が発売する百科事典の予約が始まり、翌年春に中学生になる私のために親が予約をしてくれた。当時の我が家はそれほど裕福ではなく結構な出費だったと思うが、私は大喜びで百科事典の到着を指折り数えて待っていた記憶がある。その事典が “大日本百科事典ジャポニカ” で、これが届いてからは時間があれば書棚から取り出して眺めていた。全18巻+別冊地図2巻は、その後、20年くらいは手元にあったが、子供達の本が次第に増えていくにつれ、書棚から押入れに移され、最後にはとうとう廃棄処分になってしまった。今の時代では百科事典の情報は10年も経てばもう古典の域であり、またこれだけインターネットが進歩すると、重量があり場所を取る百科事典はもはや無用の長物となってしまった。ジャポニカも実際に役に立ったのは5~6年だったかも知れない。
 “ジャポニカ” の名前は、昭和45年から “昆虫ノート” と呼ばれた学習帳に冠されたが、今から3年前に学習帳の表紙の蝶やカブトムシの写真が気持ち悪いという教師や保護者の意見で、昆虫写真が消えてしまった。しかし最近、発売元が表紙の人気投票を行なった結果、トップがやはり昆虫だったことから、数量限定でこの学習帳が復刻販売されることになったようだ。数量限定と言わず、そのまま通常用に戻しても良いと思う方はたくさんいらっしゃるだろう。
 さて写真は、一度見たいと思っていた「ホタルガ(蛍蛾)」。全身が黒く頭だけが赤いのをホタルに見立てて名付けられている。前翅に斜めに走る白いラインが特徴的で、見分け易い。これは小山内裏公園のシオデの横で見つけて慌ててカメラを向けたが、この一枚を撮ったところで飛び立ってしまった。ややピンボケなのはご容赦いただきたい。
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ヤマホタルブクロ・1~確認

 キキョウ科ホタルブクロ属の「ヤマホタルブクロ(山蛍袋)」。この花を見つけるたびに、萼片の部分の反り返った付属体の有無を確認するのが癖になってしまっているが、これを私は、職業病ならぬ “趣味病” と呼んでいる。写真の萼片にはその付属体が見られず盛り上がっているだけなので、ヤマホタルブクロと判断した。ホタルブクロよりも深山にあるという意味だろうが、この界隈ではホタルブクロと同じような場所で見られる。
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