goo

ウメガサソウ・3~長池公園

 ツツジ科(←イチヤクソウ科)ウメガサソウ属の「ウメガサソウ(梅笠草)」。いつも清水入緑地の藪の中で見ていたが、長池公園でも見つかったという情報があり、早速、見に行ってきた。確かに常緑のこの葉はウメガサソウだ。しかしウメガサソウは初夏に茎の先端に花を咲かせたあと果実が出来るが、この株には花を咲かせた形跡がない。周りにも数株見られたが、いずれも花が咲いた様子は無く、小さな葉が広がっているだけ。まだ若い株のためなのか理由は不明だが、来年、ここで開花が見られれば嬉しい。地元専門家の情報によれば、この界隈では、首都大学キャンパス、松木日向緑地、大平公園などでも見られるということで、できればそれらも見つけてみたい。
コメント ( 18 ) | Trackback ( 0 )

ナンキンハゼ・3~雄花序

 先日 『あかり』 という時代小説(双葉文庫)を読んだ。佐々木裕一氏の作品で、私は知らない作家だったが、本屋で平積みされていたのを買ってきた。物語は、腕の良い蝋燭職人の父との確執から家を飛び出した照介が、10年に亘る放蕩無頼の生活の末、実家に戻ってきたところから始まる。既に父は亡くなっており、家業は弟の次郎が継いでいたが、往時の繁盛ぶりは見る影もなく、遺産の分け前を貰おうと思っていた照介は、その火の車の実態を知り、ある決断をする。そして照介が10年振りに木蝋(もくろう)から作った蝋燭が、思わぬことを引き起こす。人情味溢れる短編であり、読後に爽快感を味わえるのでお奨め。まあテレビドラマの 『水戸黄門』 や 『大岡越前』 に合いそうな作品でもある。
 さて写真は「ナンキンハゼ(南京櫨)」の雄花序。トウダイグサ科ナンキンハゼ属の落葉高木で、名前の通り中国原産。和蝋燭の原料の木蝋を作るのは在来種のハゼ(黄櫨)が使われるが、ナンキンハゼの果実からも木蝋が採れ、ハゼの代用品として昔から使われてきた。以前、この白い果実を採取して火を付けたことがあるが確かに良く燃えた。良い子は真似をしないように。
コメント ( 10 ) | Trackback ( 0 )