・熱の蓄えができるという夢の装置に鼻血が出た。
・ちなみに私は電波送信の方がいいと思うんだよなあ・・・と。トラック輸送だと結局石油を使う。
恣意的な方向へ電波送信ってできたっけ?
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お湯の熱エネルギーを約一年間保存できるセラミックが発見される。 水を温める手間がなくなるかも!?
chemistry 2020/07/15
https://nazology.net/archives/64642
熱水の熱エネルギーを長期間蓄えられるセラミックが発見された
このセラミックは常温に戻っても、圧力を加えるだけでいつでも自由に熱を取り出せる
この素材を使えば、発電所や工場の排熱を蓄え、トラックで輸送して再利用することも可能になる
火力発電所や原子力発電所は、燃料を燃やしてお湯を沸かし、蒸気の力でタービンを回して発電しています。
熱エネルギーを効率良く扱うということは難しく、こうした発電所では発生した熱エネルギーのおよそ70%が排熱として失われています。
排熱は主に水で冷却されます。大量の熱水(100℃以下のお湯)は、併設された温泉や温水プールなどの施設で利用されている場合もありますが、ほとんどはただ海に捨てられるだけで有効に活用されていません。
これはあまりにもったいない状況です。
もし、この捨てられるだけの排熱を逃さずにうまく再利用することができるとしたら、それはエネルギー利用の効率改善に繋がるだけでなく、熱水が放出される河川周辺の悪影響も防ぐことができます。
しかし、実際熱を保存するというのは容易なことではありません。熱々のコーヒーでもすぐ冷めてしまうように、熱エネルギーは放っておけば刻一刻と失われ常温になってしまいます。
東京大学やパナソニックなどの研究者からなる共同研究グループは、そんな保存の難しい熱エネルギーを永続的に保存できる長期蓄熱セラミックを発見したと報告しています。
現在無意味に捨てられているだけの熱エネルギーが、いつでも再利用できるとなると、それは画期的な発見です。
夢のような蓄熱素材
今回発見された新物質は、「スカンジウム置換型ラムダ5酸化3チタン(λ-ScxTi3−xO5)」と呼ばれるものです。
これは、今回の研究グループメンバーの1人である大越慎一教授らが2010年に発見した新種の結晶構造の一部を、スカンジウムに入れ替えることで合成された新しい物質です。
これは非常に安定した物質で、1年経過しても変化することがありませんでした。
しかし、圧力を掛けると瞬時に相転移を起こしたのです。
相転移は、基本的には氷が水になったり、水が水蒸気になったりという状態の変化をいいますが、今回の相転移は構造相転移というものです。
これは固体物質の結晶構造だけが変化する相転移です。
研究では新物質の元の状態をλ(ラムダ)相、圧力で相転移した状態をβ(ベータ)相と呼んでいます。
このβ相は、加熱していくと67℃付近で吸熱のピークを迎えて再びλ相へ戻ります。
これはどちらも固体ではありますが、β相の方がλ相よりエネルギー状態が低いので、水などに置き換えるならばβ相は氷で、λ相は水のような状態とイメージすることができます。
しかし、λ相は極低温まで温度を下げても、温度変化でβ相へ戻ることがありませんでした。
これはβ相とλ相の間に、エネルギー障壁があるためです。
本来氷(β相)になるはずの水(λ相)が、温度を下げても相転移しないとなると、これは相転移によって本来放出される熱エネルギーが保持されている状態になります。
これが開放される条件は最初の圧力を掛けたときだけです。
圧力を掛けるとλ相は熱エネルギーを放出して、エネルギー状態の低い相であるβ相へ移行します。このβ相は加熱されると再びλ相に戻りますが、λ相は温度変化でβ相に戻りません。
これを繰り返すことで、この新物質は熱エネルギーを圧力が加わるまで延々と保存し続けることができるのです。
新物質が作る未来
この新物質を使えば、新たな蓄熱システムを構築することが可能です。
発電所で発生した排熱は熱水として廃棄されますが、新物質の配置されたパイプなどで吸熱され、低温の状態で排水されます。
これにより、熱水が排水されるような周辺環境への被害をなくすことができます。
新物質の蓄えた熱エネルギーは保存が可能であり、さらにトラックなどを使って熱エネルギーを保持したまま輸送することも可能です。
こうして発電所で発生した排熱は、ムダに捨てられることなく、都市部などで再利用したり、時間を置いてから別の施設で利用するための熱として再利用することができるようになるのです。
実験ではこの新物質は、熱エネルギーを蓄えたλ相の状態を8カ月から1年もの間、完全に維持することができたといいます。
この技術によって、お湯が安価に利用できたり、街に安い温泉施設が増えたりするかもしれません。
この研究は、東京大学、パナソニック株式会社などの共同研究グループより発表され、論文はオープンアクセスの学術雑誌『Science Advances』に7月1日付けで掲載されています。
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・ちなみに私は電波送信の方がいいと思うんだよなあ・・・と。トラック輸送だと結局石油を使う。
恣意的な方向へ電波送信ってできたっけ?
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お湯の熱エネルギーを約一年間保存できるセラミックが発見される。 水を温める手間がなくなるかも!?
chemistry 2020/07/15
https://nazology.net/archives/64642
熱水の熱エネルギーを長期間蓄えられるセラミックが発見された
このセラミックは常温に戻っても、圧力を加えるだけでいつでも自由に熱を取り出せる
この素材を使えば、発電所や工場の排熱を蓄え、トラックで輸送して再利用することも可能になる
火力発電所や原子力発電所は、燃料を燃やしてお湯を沸かし、蒸気の力でタービンを回して発電しています。
熱エネルギーを効率良く扱うということは難しく、こうした発電所では発生した熱エネルギーのおよそ70%が排熱として失われています。
排熱は主に水で冷却されます。大量の熱水(100℃以下のお湯)は、併設された温泉や温水プールなどの施設で利用されている場合もありますが、ほとんどはただ海に捨てられるだけで有効に活用されていません。
これはあまりにもったいない状況です。
もし、この捨てられるだけの排熱を逃さずにうまく再利用することができるとしたら、それはエネルギー利用の効率改善に繋がるだけでなく、熱水が放出される河川周辺の悪影響も防ぐことができます。
しかし、実際熱を保存するというのは容易なことではありません。熱々のコーヒーでもすぐ冷めてしまうように、熱エネルギーは放っておけば刻一刻と失われ常温になってしまいます。
東京大学やパナソニックなどの研究者からなる共同研究グループは、そんな保存の難しい熱エネルギーを永続的に保存できる長期蓄熱セラミックを発見したと報告しています。
現在無意味に捨てられているだけの熱エネルギーが、いつでも再利用できるとなると、それは画期的な発見です。
夢のような蓄熱素材
今回発見された新物質は、「スカンジウム置換型ラムダ5酸化3チタン(λ-ScxTi3−xO5)」と呼ばれるものです。
これは、今回の研究グループメンバーの1人である大越慎一教授らが2010年に発見した新種の結晶構造の一部を、スカンジウムに入れ替えることで合成された新しい物質です。
これは非常に安定した物質で、1年経過しても変化することがありませんでした。
しかし、圧力を掛けると瞬時に相転移を起こしたのです。
相転移は、基本的には氷が水になったり、水が水蒸気になったりという状態の変化をいいますが、今回の相転移は構造相転移というものです。
これは固体物質の結晶構造だけが変化する相転移です。
研究では新物質の元の状態をλ(ラムダ)相、圧力で相転移した状態をβ(ベータ)相と呼んでいます。
このβ相は、加熱していくと67℃付近で吸熱のピークを迎えて再びλ相へ戻ります。
これはどちらも固体ではありますが、β相の方がλ相よりエネルギー状態が低いので、水などに置き換えるならばβ相は氷で、λ相は水のような状態とイメージすることができます。
しかし、λ相は極低温まで温度を下げても、温度変化でβ相へ戻ることがありませんでした。
これはβ相とλ相の間に、エネルギー障壁があるためです。
本来氷(β相)になるはずの水(λ相)が、温度を下げても相転移しないとなると、これは相転移によって本来放出される熱エネルギーが保持されている状態になります。
これが開放される条件は最初の圧力を掛けたときだけです。
圧力を掛けるとλ相は熱エネルギーを放出して、エネルギー状態の低い相であるβ相へ移行します。このβ相は加熱されると再びλ相に戻りますが、λ相は温度変化でβ相に戻りません。
これを繰り返すことで、この新物質は熱エネルギーを圧力が加わるまで延々と保存し続けることができるのです。
新物質が作る未来
この新物質を使えば、新たな蓄熱システムを構築することが可能です。
発電所で発生した排熱は熱水として廃棄されますが、新物質の配置されたパイプなどで吸熱され、低温の状態で排水されます。
これにより、熱水が排水されるような周辺環境への被害をなくすことができます。
新物質の蓄えた熱エネルギーは保存が可能であり、さらにトラックなどを使って熱エネルギーを保持したまま輸送することも可能です。
こうして発電所で発生した排熱は、ムダに捨てられることなく、都市部などで再利用したり、時間を置いてから別の施設で利用するための熱として再利用することができるようになるのです。
実験ではこの新物質は、熱エネルギーを蓄えたλ相の状態を8カ月から1年もの間、完全に維持することができたといいます。
この技術によって、お湯が安価に利用できたり、街に安い温泉施設が増えたりするかもしれません。
この研究は、東京大学、パナソニック株式会社などの共同研究グループより発表され、論文はオープンアクセスの学術雑誌『Science Advances』に7月1日付けで掲載されています。
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