昨日、樋脇・入来商業の再編に関する地元説明会が、樋脇総合体育館で開催され、私も参加してきました。
最も強く感じたことは、県教委は不誠実・横暴であり、「説明責任を果たす」の意味をはき違えているとしか思えないということでした
南日本新聞はこの会の様子を下記のように報道しました。
白紙撤回を求める意見が相次いだが、県教委は慎重に検討した結果との回答に終始、議論は平行線に終わった。
県教委は入来商に決めた経緯について、「入来商はさつま町など各地から生徒が通っている」と説明。住民からは「入来商に決めた理由はデータが中心。地元に協議させた意味はない」「願書を出した後に地元意向を覆し、樋脇高に進学する生徒が犠牲になった」と批判が続出した。
高校振興課の有馬勉課長は「願書の登録変更が可能な2月16日までに決めたかったが、入来、樋脇両地区住民から陳情が出され、慎重に協議した結果、3月3日の決定になった」と釈明。「(来年度が最後となる)樋脇高の入学生が卒業するまで責任を持って支援する」と答えた。
これだけではよく分かりません。そこで、これから再び特集を組んでみたいと思います。
早速その第一弾
スケジュールの問題です。
県教委は2/16までに結論を出すという強い意向を持っていました。薩摩川内市高校再編整備対策協議会としては、月に平均して3回ペースで協議会や検討委員会を開催しました。議論の中身のレベルはさておき、これを厳守したわけです。
なぜ2/16か。それは今回高校を受験する子どもたちの登録変更のタイムリミットだったからです。
ところが、樋脇や入来から陳情があったので慎重に検討を重ねたために3/3の最終決定になったと言いました。
検討の中身ですが、「教育委員会の委員の勉強会が数回あった」と有馬課長は回答しましたが、いつ、誰が、何を議論したのかは明らかにしませんでした。
しかも、3/3の午前8時から開催された「臨時教育委員会での決定」に先駆けて、南日本新聞はその日の朝刊で「」入来商敷地に新設校」と報道しています。県教委は2日までに決めたとのことですが、いつ決定したのか明らかにしませんでした。そこで、樋脇地区住民代表が審議内容・経過の開示請求を行ったのです。
このために、結局、県教委は自己矛盾を引き起こすことになりました。「子どものための2/16」だったはずが、登録変更が不可能な3/3決定・発表となってしまったのです。
地元協議会が樋脇と決定したからこそ、子どもたちは樋脇高校でホッケーをがんばろうと誘い合ったのに、そこに高校はなくなってしまうのです。参加した保護者から「せめて子どもに謝ってほしい」という声もありましたが、県教委の有馬課長はその声に応えることはなく、新聞記事のような答弁を繰り返すだけ。
せめて「審議の都合でどうしても間に合わせることができず、迷惑をかけて申し訳なかった。すみませんでした」の一言がなぜ言えないのか。子どもを犠牲にすることだけは許されないはずである。
県教委の態度に誠実さのかけらが全く見られない。そんな地元説明会でした。誰が納得できるんでしょうか。