ぶうちん村、風わたる。

風の吹くまま、気の向くままなんて、なかなかできませんが、楽しみを見つけながら過ごしたいものです。

「菜の花」のたたかい   その8

2013年01月25日 22時54分38秒 | Weblog
 私を「心が折れた」状態から覚醒させたのは、どの辺りからか記憶にはないのですが、いつの間にかそばを走っていた、見るからに高齢のランナーでした。

 驚きました、まさに走る年輪です。

 淡々と歩を進める彼の走りに、「走り続けた者にのみ喜びがある」という言葉が浮かびました。そうなんです、走り続けた者にのみにしかその至福の感覚はわかりません。

 「走り続けなさい」と、その背中は語っていました。私はその背中に引かれるようにして、再び走り始めました。

 30~31㎞は、元気な状態でも走るにはいやらしい登り坂です。が、ここをクリアすれば山川港までの下りです。下りに入っても正面からの強い風は止まりませんが、「走り続けた者にのみに…」という言葉が、私の走りを支えました。

 32㎞手前、指宿いわさきホテルが見えました。天気がよければゴールになる陸上競技場の隣りにそびえる魚見岳も見えるはずですが、残念ながら雨にけぶって見えません。

 ただ、32㎞地点で区間だけでなく、ゴールを意識してタイムをチェックしました。
 2時間32分32秒
 残り10㎞を1時間以内で走れば、3時間30分は切れそうです。

 
 ここから本当の「勝負」です。
 

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