豊後ピートのブログ

元北アルプス槍ヶ岳の小屋番&白馬岳周辺の夏山パトロールを13シーズン。今はただのおっさん

富士山5合目で「居座り営業」と山小屋の銅像

2007年09月27日 | 山ネタ そのほか
朝日新聞のサイトに、こんなニュースが出ていますね。

富士山5合目で「居座り営業」 世界遺産登録に足かせ
2007年09月27日11時46分

引用
富士山5合目で、山梨県の県有地にある民間の休憩施設が、賃借契約の切れた3月末以降も「居座り状態」で営業を続けていることが27日、わかった。運営会社が施設を無許可で改築したことから、県は今年度以降の契約を見送っていた。同社は60年代から同様の無断改築を繰り返してきたが、県が事実上「追認」してきた経緯もある。
引用おわり


この休憩施設を運営しているのは山梨県議を連続5期務めていた流石喜久巳(さすが・きくみ)社長という人です。どこかで名前を聞いたなあ、と思ったら、

無許可設置銅像を撤去「雲海荘」工事現場
山梨日日新聞:2002年08月08日/富士山NET

富士山の山小屋「雲海荘」に自分のおじいちゃんの銅像を建てたため、環境省や山梨県が撤去を指導、ってわけです。




秩父宮レリーフ(奥多摩・奥秩父)とか小林喜作レリーフ(表銀座)とかありますけどね。でも、今の時代にやってはいけないですね。しかも無許可だし。



それにしても、山小屋の経営者の中にもずいぶんガラの悪い人がいますね。昔は山小屋経営者の中にヤクザがいて、隣の山小屋に嫌がらせをしていた、なんて聞いたことありますけど、それに近いものがありますね。



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6 コメント

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富士山に想う (TAKINON)
2007-09-27 20:32:47
富士山の山小屋って、いわゆる中部山岳の山小屋をイメージすると大分というか相当というかかなり異なります。
特に登山口の五合目や山頂は、山小屋というより遊園地の土産物屋といったほうが正解かも知れません。

実は今年の夏、10年ぶりに富士登山をしてしまいました。「あれは見る山で、登る山じゃないよ」と二言目には言ってだんですけども。

何が違うかって、まず客筋(登山者のです)が、違います。それはそれで、まぁ時代の流れかも、とか富士登山きっかけに山が好きになってくれたら、自分も初心者やピークハンターやってた頃はこんなだったかも、なんて優しい目付きでいたのは七合目くらいまでで、自分でもだんだん目が三角になっていくのが解りました。
とにかく、山の常識は一切通じない、ものと思えました。
ピートさんがガイドしてたら、職場放棄と言われようが「帰る!」と絶対言ってたと思います。
まさしく、テーマパーク!

何の仕事でも、客が店を育て、店が客を育てる、ってのはありだと信じてます。ある部分「居座り営業」さもありなん、と感じました。


世界自然遺産は諦め、世界文化遺産登録を目指しているそうですが、はっきり言います。ムリです。せめて、日本の恥にならないような謙虚な姿勢から始めるべきではないでしょうか。
それと、縦横無尽に走り回っているブルドーザ、これもなんとかならないものでしょうか。
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Unknown (bongo-pete)
2007-09-28 12:36:41
富士山の山小屋って、ぜんぜんイメージが湧かないんですよね。
雑誌とかにもあまり紹介されないですし・・・

あれだけの高所に北アルプスでは想像できないほど初心登山者が大勢来るわけですから、
きっとスゴイ光景が見られるのでしょうね。

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まさしく、テーマパーク!そうだ (きじばと)
2007-09-28 18:45:32
まさしく、テーマパーク!しかも無秩序な
TAKINONさんもよく云ってくれました。
bongo-peteさん、スゴイ光景を見なくていいですよ。

私は最近、10月に日帰りで行ってます。人も少なく山小屋もなくやっと山に戻ります。登山愛好家にお薦めです。一般の人には危険すぎて薦められません。
でも登山愛好家は2割くらい、後は体力任せの山登り。下り時間が早いせいか、わりと遭難は聞かない。
佐藤小屋から積雪登山をする技量はないのでこの辺で
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Unknown (bongo-pete)
2007-09-29 02:22:03
そんなにスゴイなら、余計に行きたくなりますね(笑)

冗談はさておき、私はそういう初心登山者の遭難をどうやって減少させるかに興味があるので、富士山ではどんな感じで遭難防止やレスキューをやっているのかはマジメに興味があります。
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富士山は何故遭難が少ないか (TAKINON)
2007-09-29 19:06:00
きじばとさん、bongo-peteさん こんばんは。

富士山に何故、遭難が少ないか?無雪期に限っての話として考えてみました。初心登山者は、まず積雪期の富士山へは行かないからだろうという前提の元にです。

①登山道が、初心登山者の場合、吉田口(河口湖口)と富士宮口のふたつにほぼ限られること。ツアーの90%が吉田口に集中しています。また、両登山口は新五合目で樹林帯を越えてからであり、かなり見通しがきくこと。よって、道迷いはまずありえません。また、両登山道ともほぼ携帯電話が通じます。エスケープルートもそれなりにあります。
②けっこうな割合で山頂を諦める登山者が多いこと。およそ30%の人が、途中で諦めているという話をツアー主催者から聞いたことがあります。
ご来光を見るだけで満足する登山者が多いということでしょう。
③両登山口からの登山道は、ほぼ一合目おきに山小屋があること。救助要請する前に、山小屋に着いてしまいます。天候が急変したり、雷にあっても逃げ切れます。休み休み登れば、自然と高度順応も出来ようというもの。
また、富士山は水がありませんが、山小屋で500ミリペット概ね500円で手に入れることができます。
④これが、最大の要因かも知れませんが、圧倒的に登山者が老若男女を問わず多い、ということ。バテて登山道脇で倒れている姿をよく見かけますが、これも人通りが多ければ安心というもの。
少々装備に不備があっても、(実際ヘッドランプを持たない登山者も多い)皆で登ればなんとやら、です。
⑤転倒はよく見かけるが火山性の砂礫が多いせいか、行動不能になるような致命的な怪我にまでいたらない。

概ね上のようなことが考えられます。
上と逆に、二号五勺から登山が始まり山小屋が少ない御殿場口などは、登山客もまばらで経験者が圧倒的に多いようです。

この秋、村山口登山道(村山古道)を歩いてみようと思っています。





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なるほど (bongo-pete)
2007-09-29 22:38:23
確かに言われてみれば、他の山域よりも遭難事故が少ない要因は揃っていますね。転んでも奈落の底に行ってしまうような崖もなさそうですし。

ツアー登山の参加者のうち、30%が登頂を諦めるというのも、ちょっと驚きですね。私がガイドしていた時は、登頂を諦めるようなお客さんは一握りでしたから。
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