この記事を書いた人のプロフィールを読むと海外を含む山岳取材の経験が豊富で、しかも日本登山医学会の認定山岳医講習会の講師までやっているんですよね。それでもこういうことを書いてしまうのです。
規制だけではない「安全な登山」対策/近藤幸夫の山へ行こう
引用
調査を終えて、気になったことがありました。登山届提出の義務化について96%が賛成なのに、実際に提出した人は64人。山岳保険の加入者は59人でした。安全対策について、意識と実際の行動に隔たりがあり、この差が遭難増加につながっている気がしました。賛成の96人全員が登山届を出し、山岳保険にも加入するようになれば、遭難防止につながるはずです。
引用おわり
登山届を提出し、山岳保険に加入すると遭難を防げるのでしょうか?何度も書いていますが、登山届にしても山岳保険にしても起きてしまった遭難事故に対処するためのものです。
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規制だけではない「安全な登山」対策/近藤幸夫の山へ行こう
引用
調査を終えて、気になったことがありました。登山届提出の義務化について96%が賛成なのに、実際に提出した人は64人。山岳保険の加入者は59人でした。安全対策について、意識と実際の行動に隔たりがあり、この差が遭難増加につながっている気がしました。賛成の96人全員が登山届を出し、山岳保険にも加入するようになれば、遭難防止につながるはずです。
引用おわり
登山届を提出し、山岳保険に加入すると遭難を防げるのでしょうか?何度も書いていますが、登山届にしても山岳保険にしても起きてしまった遭難事故に対処するためのものです。
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登山届の内容だってピンキリで、詳細に書く人もいればいいかげんな人もいます。それらが『出した』という事実だけで同列に扱われるのも変です。
きちんと計画を作って、それを実行するというのは遭難防止に役立つと思いますが登山届や保険の有無はおっしゃる通り遭難防止とは関係無いでしょう。
登山届さえ出せば遭難してもOK(とまでは言ってませんかw)、みたいな風潮はどうかと思いますね。
あと、施錠がいい加減な登山ポストに登山届を入れるのは嫌なもんですね。山行中に抜かれて緊急連絡先の家族に「遭難して費用が必要だからお金を振り込んで」なんて事になったら洒落になりません。という事で最近はメールで提出しています。受け付けてない県警もありますが。
でもね、「登山届を出せば遭難防止につながる」をおかしいと思わない人が大勢いるんですよね、実際には。
登山届で遭難が防げるというのであれば、どのように書けばいいのか、教えて欲しいものです。どのように登山届を書けば道迷いが防げるのか、どのように登山届を書けば転落事故を防げるのか、どのように登山届を書けば山での病気を防げるのか。
トムラウシの時のアミューズトラベルだって、登山計画書を作成しているんですよね。実際に提出したのかどうかまではわかりませんが、警察に任意提出していることは報道されていました。
「死者・行方不明者63人のうち、登山届提出は11人」という数字も「入山者全体のうちの登山届提出者数」と比べないと意味がないです。
そんなに変わらないでしょう。
「登山届を出せば遭難防止につながる」という結論は、文章としておかしいというか記者が飛躍しすぎです。
そもそも、いきなり火山が噴火して火山弾が降り注ぐ中でどうなるかなんて運の問題でしょう。亡くなった方に失礼な記事にも感じます。
貴殿のように、地図にルートの線を引く過程で計画を練られていて、何かあったら家族に手伝ってもらって捜索者に必要情報が届くようにされている分には問題ないと思います。
一方、届け出しない人の中には、計画が十分に練られていない人もいて、計画を届け出ている人に比べると、情報入手不足から来る安全性の低下があると考えています。
登山届けは捜索の為で、事故らないように注意して歩いてくれ、その注意の仕方は歩いて身に付けてくれ、で良いのでは?
>捜索にかかる費用が届けありの場合が安くなるからでは?
遭難した本人やそのパーテイから事故の第一報があった場合はともかく、留守にしている家族や関係者からの捜索願があった場合は、届け出の有無でその後の費用(捜索者の労力)は随分と違うようです。どれだけ安くなったのかは、個別の具体事例にあたらないとつかめませんが。
なお、雪崩に巻き込まれて半年以上見つからないようなケースは、登山届を出していても多額の捜索費がかかります。
それに1万円払わないとついてこない補償うんぬんという記述がありますけど、日本費用補償少額短期保険なら同程度の内容で5000円ですよ。しかも登山届の提出が義務ではありません
事故率が→事故率や損害額その他の要素を含めて算出した数値が
捜索にかかる費用が届けありの場合が安くなるからでは?
保険会社がそんな単純な数値で価格設定するとは思えません。
私は家族にルートを残してますが
登山届けは出してません。
21年の山歴で800回超の山行で
一度だけ忘れた事があります。
今回の至仏山の遭難も上司には
知らせていたから分かった訳で、
その事を重要視すべきでしょう。
相変わらず登山届けが出されて
なかったと言ってましたね。
その届けも遭難者が天涯孤独なら
なんの役にも立たないです。
計画の届け出有群と届け出無群で少なくとも事故率で2~3倍の開きがあると見ていることになります。今後の推移も見る必要はあるとは思いますが、採算が合うなら他の会社も追従する可能性があります。人による危険の違いを計画の届け出の有無で区別して定量化した事例です。
どのくらい違うんですか?
計画を届けない群の方が、届ける群よりも、計画を十分に練っていないがための危険が追加されている人のいる確率が高いと言っているだけです。
北アルプス北部で登山者に対して登山届の重要性を語り、実際にどのように作成するのかまで教えてきたぐらいですから、登山届を書かない人をバカにするような発言はできませんね。
登山届を出していない人に対して「頭空っぽ」と言うのはいかがなものでしょうか?また登山届を出していないからといって無計画だなんていうのは単純過ぎますよ。
一方、保険の加入と事故とは直接関係ないと思います。山に頻繁に行く人は保険に入っていますが、事故も多いです。
ただ、これも屁理屈ですが、保険に入る人の方が心配性で、入らない人の方が楽観的だと仮定すると、リスクの度合いを不安全側に見誤る可能性の高い楽観的な人が保険未加入者に多いことになり、事故も多くなります。
遭難自体、ショックなのに金銭的な負担で追い討ちをかけたくないということです。
交通事故の前科があるので。