豊後ピートのブログ

元北アルプス槍ヶ岳の小屋番&白馬岳周辺の夏山パトロールを13シーズン。今はただのおっさん

「日本的遭難」って何ですか?

2012年09月05日 | ツアー登山、ガイド山行
ちょっと前の話なんですが、ツィッターにこんなつぶやきが流れていました。


Twitter / sasakitoshinao: この本購入。「皆に迷惑かけるから濡れたままでいた」


引用
「皆に迷惑かけるから濡れたままでいた」「ツアー中止を言い出せる雰囲気じゃなかった」など、ツアー登山の「空気の圧力」が生んだ日本的遭難。
引用おわり


ツィートに載ってるリンクも読んでみましたけど、要するに「和」を優先するあまり、言いたいことがあっても言わない日本人特有の遭難だ、ということのようです。




ふーーん






「空気の圧力」があるから言えない、というのは、要するにあまり危険を感じていないだけのことです。

なんとなく不安に思っているけど、どれだけ危険なのかという確信は無い。怖いけれど、差し迫った死の危険を感じているわけではない。

だから不安ではあってもそれを言うことが無いのです。そしてガイドが行くと言うのなら「たぶん大丈夫だろ」てな感じでついていく。ただ、それだけのことだと思います。





ていうか、不安を感じた人って、結果的に正しかっただけであって、正確な天候判断をしたわけではないよねー。本当に危険を感じたのなら、どんなに「空気の圧力」があろうとも、ツアーから離脱するはずですよ。つきあっていたら死ぬかもしれないのですから。