豊後ピートのブログ

元北アルプス槍ヶ岳の小屋番&白馬岳周辺の夏山パトロールを13シーズン。今はただのおっさん

北アルプスでヘルメット着用する登山者が増えている

2014年09月05日 | 遭難と救助について考える
ほんの3年ぐらい前までは、ヘルメットをかぶった登山者を見かけるのはせいぜい白馬大雪渓ぐらいだった気がするのですけど、一気に増加しましたね。


150m滑落しても生存例、登山者に貸し出す…
読売新聞  2014年09月04日 13時39分


引用
県がこの日、岩尾根「ザイテングラート」手前で行った調査では、午前7時半から8時までに通過した登山者63人のうち29人がかぶっていた。周辺の山小屋によると、2~3年前から着用者が急増しているという。
引用おわり


この調査だと、半分ぐらいの登山者がかぶっているようです。私がバイトしていた某小屋ですと、そこまで多いという感じはありませんでした。ただ持参している登山者は、ごく普通に見かけました。なんかね、受付周辺がクライマーの溜まり場っぽい雰囲気になっていて、うおおおお!と思いましたよ。また山小屋にも5個ぐらいヘルメットが置いてあり、希望者に貸し出していたようです。



もういっちょ記事を紹介しましょう。

ヘルメット登山が普及 滑落事故で軽傷の例も
中日新聞  2014年9月5日


いきなり最後のほうを見てもらうと、へこんだヘルメットの画像が出てきます。雪渓を200メートル滑落した登山者が被っていたもので、あちこちボコボコになっていますな・・・・・・・・おえええ・・・・

この画像を見たら、自分もヘルメットを着用したくなりました。

中日の記事にはヘルメットの選び方についてアドバイスが出ています。今は軽いものが各メーカーから出てるので、とりあえずその中から頭にフィットするものを選べばよろしいかと思います。私は頭がデカいため、フィットするヘルメットで軽いタイプがクライミング用だと皆無なので、ふだん使ってる自転車用を持参するつもりです。






長野県の遭対協はヘルメットの着用を奨励する山域として5ヶ所を指定してるのですが、例えば北アルプス北部だと八峰キレットと不帰キレット周辺だけなんです。確かに転落の危険が多いのですが、転落事故が多いのは牛首とか他にもいくらでもあります。また個人的には転落事故よりも転倒時の頭部保護にヘルメットが効果的だと思っているので、着用奨励山域だけでなく他の場所でも被っていた方がいいと思います。特に下山のときですな。



というわけで、1週間以上前に下山して東京に戻ってきていたのですが、とある釣りにどっぷりとハマってしまって連日川へ出かけていたために、ブログを書くのがおろそかになっていました。すんまそん。

そして、あと1週間ぐらいで再び入山します。そのまま10月半ばの小屋閉めまでいる予定です。紅葉とか初雪が見れたらいいですねー。