豊後ピートのブログ

元北アルプス槍ヶ岳の小屋番&白馬岳周辺の夏山パトロールを13シーズン。今はただのおっさん

山小屋と言えば「すし詰め」

2007年05月10日 | 山ネタ そのほか
富士山の山梨県側の山小屋で、今年の夏から収容人数を限定するようです。

毎日新聞
富士山:山梨県側の山小屋、すし詰め宿泊を改善


う~ん、思い切ったことをしますねえ。確実に収入減りますからねえ。


私が小屋番だった頃は、中高年登山ブームでどの山小屋も年々宿泊客が増えていました。槍岳山荘は大きいので廊下とかトイレの前など、あらゆる場所に布団を敷けば畳1枚のスペースに2人ぐらいで済みますが、小さい小屋は大変です。俗に「いわしの缶詰」と呼ばれる状態になります。この状態でまともに寝られるわけないですね。


北アルプスの山小屋でも予約を呼びかける小屋がけっこうありますが、完全予約というわけにはいかず、なかなか難しい問題があるようです。予約を入れていても疲労や天候悪化で来られない可能性もありますし、一方、同じ理由で予約を入れていない山小屋に飛び込むしかない場合もあります。

それに予約を入れたのにお客さんが来ないと、当然のことながら「遭難したのでは?」という心配が出てきます。

富士山の山小屋では、このあたりの問題をどのように処理しているのでしょうか。機会があったら聞いてみたいですね。また知っている方がおられましたら、教えてください。



上記の報道では、各山小屋にAEDを導入する話も載っています。これまた「思い切ったことをやるなあ」と、思ってしまいます。

最近、高校野球の予選中にボールが胸に当たった選手が心肺停止状態になり、たまたま観戦していた非番の消防隊員が応急処置を行い、同時に学校にあったAEDを使用して一命を取り留めたというニュースがありました。ニュースでは「AEDがあったから助かった」みたいな感じでしたが、本当は偶然そこにいた消防隊員を褒めるべきですね。アメリカでのデータによれば、AEDに頼りすぎて心臓マッサージをやらないでいると救命率が落ちるとあります。


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