豊後ピートのブログ

元北アルプス槍ヶ岳の小屋番&白馬岳周辺の夏山パトロールを13シーズン。今はただのおっさん

鳥取県警の山岳救助隊の人がナイスなことを言ってるので紹介するよ

2019年06月07日 | 山ネタ そのほか
朝日新聞の有料記事なので皆さん全員が読めるかどうかわからんですけど、鳥取県警大山遭難広域救助隊長さんが歩き方についてめちゃいい表現しているので…

鳥取)遭難救助のプロと登る大山 夏山登山のイロハとは
朝日新聞  2019年6月7日03時00分

「全文を読む」で隠れている部分をちょっとだけ引用します。

引用
記者が借りた杖に体重をかけながら力任せに上っていると、大倉課長が「段差は右往左往して低い場所を探して上ると負担が軽くなりますよ」と助言をくれた。
引用おわり

右往左往という表現が素晴らしいですな。自分も似たようなことを書いていますが、この表現にしびれました。

バテバテな人を山小屋まで引っ張る仕事をよくしていましたけど、コツはとにかく段差が低い場所を探し、そこから上がることです。時には登山道の幅目一杯使って真横に移動します。なるべく足の筋肉を使わずにいくことですな。

また記者の方はダブルストックで登っているようですが、それで身体を引っ張り上げるようにして登っていたために救助隊の方からアドバイスを受けたようです。ストックの使い方で、これを利用して高い段差をパワーで乗り越えるみたいなことを指導しているケースがありますけど、なるべくやらないほうがいいです。ま、どうしようもない時はあるでしょうけど。ストックを使うのであれば、細かいフットホールドに立ち込む時にバランスを保つために使うのがベストでしょう。そうすれば高い段差を避けて、低いけど足を置きにくい段差を利用できるようになります。すると足の筋肉を使わずに済みます。

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