始まりに向かって

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大地はまだ揺れている・・阪神大震災にホピ長老が語ったこと

2009-01-18 | ホピ族

阪神大震災から14年、何日も燃え続けた劫火の色は今も心に焼き付いています。
阪神大震災のおきた翌日、ドキュメンタリー映画「ホピの予言」の監督、宮田雪氏が、ホピ族のマーティン長老に話を聞きました。
鎮魂の思いを込めて奥様辰巳玲子さんのメールを転載させていただきます。


          *****

1995年1月17日
震災が起きたちょうど同じ日に、
ホピのホテヴィラ村では、
長老たちの反対を無視して、
ホピ部族政府が電気を導入する工事を強行しました。

村に電柱が立ち始めた日に、世界に何かが起こる、
と胸騒ぎをマーティン・ゲスリスウマ氏は強く感じていたといいます。

ホピ伝統派は、ホピに電気や水道が導入されれば、
村の伝統的な自治をアメリカ政府に譲り渡すことになるばかりか、
大地の霊的な根はいっぺんに断ち切られ、
地球のバランスを狂わせる大きな原因となる、
そう、警告していたのです。

その日にホピに滞在していた宮田雪(『ホピの予言』監督)が、
マーティン氏にインタビューしたメッセージを
みなさんにお届けします。

ランド・アンド・ライフのニュースレター~ホピからのメッセージ~No.14にその記事を掲載し、発行を終えた直後3月3日に、
宮田雪はカリフォルニア・バークレー市で脳内出血のため倒れ、
その号をもって発行は終わり、活動も中断せざるを得ませんでした。

添付ファイルにて
みなさんにお届けします。

よければ転載・掲載してください。

          れいこ拝

    ・・・・・・・



  ~ 神戸の地震について、日本の人たちへ伝えたいこと ~

1995年1月18日  ホピ・ホテヴィラ村マーティン・ゲスリスウマ氏  

 
日本で地震が起こり、沢山の人たちが死んだ。これは、わしらに伝えられてきた預言を思い起こさせる。
わしらの預言は、時から時へ、過去から未来へと起こる多くの出来事を教えている。

 わしらの祖先はこう伝えてきた。
「いつの日にか、何かのバランスが崩れると、悪いことばかりが次々と起こり、大地と人々のいのちが破壊される」と。わしらは長老たちからそう教わった。

 長老たちは同じことが大昔(前の世界)に起こったことがあるので、再び繰り返されると知っていたのだ。だからこそ、わしらホピは大地と生命のために、その預言を世界中の人たちに伝え歩かねばならなかった。
 
今、世界中の人々がバランスを失っている。
 昔の生き方に戻らなければならない、と長老たちは言っていた。
だが、そうすることがとても難しいことは、わしは知っている。
 だが、バランスが大きく崩れると、地震、竜巻、病気の蔓延、飢餓、火山の爆発など様々な災厄がやってくる。

 わしらは、自分たちの身も心も守らなければならない。
新しく近代的なテクノロジーは確かに強い。
だが、その力でいつもコントロールできるとは限らない。もしも事態が悪化すれば、何の役にも立たなくなるだろう。
 飢餓が来れば、大地から食べ物を得るのは難しくなるだろう。すべてが汚染されているからだ。そのために、わしらは大変な目に遭う。

だから、何よりもバランスを取り戻さなければならん。
 わしらはいま、まるで自分で自分を滅ぼそうとしているようなものだ。
もしも、わしらがバランスを少しでも取り戻さなければ、すべてのことがますます悪化していくだろう。
人も動物も大地やすべてのものが滅んでいくだろう。
 そして、戦争がやってくる。

 わしらホピは浄化されなければならないことを知っている。わしらのことで言えば、誰かがホピの現在のシステムの誤りを調査し、浄化するであろうことを知っている。
しかし、今やすべての人々のバランスが崩れているので、未来にはとても困難なことが待ち受けてvいる。

 これはひとえに、バランスを失っているあなた自身にかかっているのだ。バランスを保つ生活に戻るのが困難なことは知っている。
 何か、もっと酷い死者が出る。何事かが近づいている。動物も人を襲うようになる。すべてはバランスが狂っているからだ。

わしら自身を浄化し、バランスを取り戻さなければ
戦争や破壊を止めることは出来ない。 
自分たちの信じていることをもっと積極的に進めなければならない。

 わしらの言うことを信じるのは難しいかもしれん。だが、重ねて言おう。あなた自身にかかっているのだ。

 わしには、あなたたちの心を変えたりする力はない。わし自身で、あなた自身で何かをするのだ。自分の信じる霊的な道や気持ちに対して、あなた自身が変わらなければならない。

 わしらは皆、ひとつの地球の上にいる。神戸の地震は終わっていない。大地はまだ揺れている。

 だからこそ、わしらは大地や人々や動物や木々や草を救わなければならない。
それを救うのは、あなた次第なのだ。植物は病気の治療のための薬として、わしらが使ってきた役立つものだ。

 この地上のすべてのものが救われ、生き残ることはわしらの願うところだが、すべての人が生き残るというわけにはいかないだろう。地震や、あるいは竜巻、洪水、地球上に蔓延する病が人工を減らしていくだろう。

 わしらは今、まぎれもなく危機に直面している。
 自分のことと、人々のことを考えるのだ。そして、生き残るためには、ともかく将来に向かって進むしかない。
あなたが信じようと信じまいと、わしらに伝えられた預言のすべてが現実のものとなっている。すべてが、わしらが長老たちが伝えてきた通りだ。

 どうか、自分自身と他の人々のために、よく考えてほしい。
 ありがとう。このことを話せてうれしく思う。
           ランド・アンド・ライフ~ホピからのメッセージ~No.14より

<メッセージ後の談話から>
もうあんまりのんびりしていては駄目だ。残された時はほんの数年しかない。10年もないのだ。浄化の日は、もうすぐそこまで来ている。
地震は終わったわけではない。大地はまだ動いている。明日か、来月か、来年か、ともかく、もっともっと大変になるだろう。
だからこそ、わしらの教えが広まらなければならない。どうか、このことを広めてほしい。それを聞いたなら、自分の力以上の目に見えない助けが必要になるはずだ。
霊的な道を信じなさい。祈りを捧げなさい。そうすれば、スピリットが夜に夢の中やその他の方法で教えてくれる。
時には、動物が話しかけてくる時もある。わしにはそういう経験がある。小鳥と話したことがあるんだ。その小鳥は、わしの言うことを聞き届けた。そう、わしは信じている。
浄化の日は、世界中のあらゆるところで、すでに始まっている。次の段階が来月か、来年? 物事が起きてくる時には、最後にならないとそれに気づかないことがある。
気をつけて、自分を大事にしなさい。  ( 聞き手:宮田雪  翻訳:斉藤麗 )


「Land and Life 」HP
http://www.h6.dion.ne.jp/~hopiland/news.htm
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