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あらゆることについて情報隠ぺい―15歳未満の脳死判定

2011-04-13 11:32:37 | 情報公開


 「15歳未満、臓器移植へ 脳死経緯、虐待の有無 不十分な情報公開

産経新聞 4月13日(水)7時56分配信

 昨年7月の改正臓器移植法施行から、約9カ月。15歳未満の少年から12日、初の臓器移植がされる見通しとなった。日本臓器移植ネットワークは「新しい一歩」と意義を強調した。しかし、脳死に至った状況や、虐待の有無の確認がどう行われたかについては明確な説明はない。「無償の善意」と「公平な移植」が絶対原則の“命のリレー”。それを裏付けるのに不可欠な情報の公開には課題が残った。

 「ドナー(提供者)は関東甲信越の男児です。年齢は10歳以上15歳未満。原疾患は交通事故による重傷頭部外傷」

 12日午前11時、厚生労働省で会見した移植ネット医療本部の芦刈淳太郎部長によるドナーの説明は、簡潔な内容だった。

 「交通事故は車にはねられたということか?」「男児は小学生か?」。記者らからは矢継ぎ早に質問が出た。だが芦刈部長は「個人の特定につながる」と繰り返すばかり。

 子供からの臓器移植では、虐待を受けた子供から移植が行われる懸念もある。そのため、虐待がなかったと確認することが、法で定められている。しかし、この点についても「虐待がなかったことは病院が確認している」という以上の説明はなかった。

 法改正で期待されたことの一つが、渡航移植に頼るしかなかった15歳未満の子供が国内で移植を受ける機会が増えることだ。今回は提供される5つの臓器のうち、心臓のみが未成年に移植される見通し。

 厚労省は、18歳未満から提供された心臓は、移植ネットに移植希望を登録した時点で18歳未満の患者に優先移植するとする基準を作っている。今回、提供を受ける予定の患者は厚労省の基準通り「登録時に18歳未満」だったが、現在の年齢は「10歳代」としか公表されていない。

 少年の脳死判定がされたとみられる関東甲信越地方の病院には、多くの報道機関などから問い合わせがあったが、口は堅かった。

 対応にあたった病院関係者は「臓器提供があるともないともいえない。肯定も否定もできない。これ以上のことは一切、コメントすることはできない」と押し黙った。

 虐待の有無を確認する際に、病院からの問い合わせがあったと思われる児童相談所担当者も「個人情報に関係する事例になる。報告があったかどうかも含めて、回答することは控えたい」と口をつぐんだ。」


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