白夜の炎

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NHKドキュメンタリー:核廃棄物処理

2011-05-19 12:58:42 | 原発

NHKが水曜深夜に放映したフィンランドにおける核廃棄物処理のドキュメンタリー。

過去18億年の間安定していた地層に「地下都市」のような構造物を掘り出し、そこに廃棄物を納める。

全ておさめたのち、今から100年後に完全に封鎖、埋め戻すという。

この話は映画にもなっているが、このドキュメンタリーで感じ入ったのは、本気で10万年の間の様々な変化を考えていること。

例えば6万年以内に氷河期が訪れると想定している、という。

少なくとも核物理を生み出したヨーロッパの人間は、本当に本気で核処理の問題を考えている、少なくともそういう人々がいる、しかし本当の意味での解決策など見出せていないのだ、ということが伝わってくる作品でした。


「2011年2月16日 水曜 午後11:00~11:50

11年2月24日 木曜 午前10:00~10:50

11年5月18日 水曜深夜[木曜午前 0:00~0:50]


各国が頭を痛める原子力発電所の廃棄物問題。

北欧のフィンランドが世界に先駆け、核のゴミの最終処分場の建設に乗り出している。

「オンカロ」(フィンランド語で「隠し場所」)と呼ばれる処分場は、太古の岩盤層を深さ500mまで掘り下げた先に作られ、施設が国内で排出される核廃棄物で満パンになる約100年後に、入口を完全封鎖されるという。


核廃棄物の最終処分が難しい理由は、実はその先である。

廃棄物が出す放射線が、生物にとって安全なレベルに下がるまで、欧州の基準では少なくとも10万年かかるとしている。

つまりオンカロは、人類の歴史にも匹敵する膨大な歳月の間、安全性の確保が求められるのだ。革命や戦争が起きたり、気候や地殻の大変動に見舞われたりしたとしても・・・

最も危惧されているのは、今の人類が姿を消したあとの未来の知的生物が処分場に侵入し、放射線が漏れ出してしまうシナリオだという。

そうならないよう、近づくと危険だという警告を伝えた方がいいのか?しかし、どうやって?あるいは何もせず、記憶から消し去ってしまう方がいいのか?

原子力というパンドラの箱を開けた人類が直面する難問を描く。2010年 国際環境映画祭(パリ)グランプリ受賞作品
原題:Into Eternity
制作:Magic Hour Films (デンマーク 2010年)」


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