銀幕日記 ~今宵の肴~

夜更かしの友である映画の寸評というか、何というか、つれづれなるままに(笑 

続・猿の惑星

2020-11-03 00:02:50 | さ行

今宵は1970年制作の「続・猿の惑星」!
コレクターズBOX仕様。
衝撃のラストと共に興行的にも、評価的にも大成功をおさめた「猿の惑星」の続編。テイラー達と同じ航路を辿り、またもや惑星に不時着した宇宙飛行士が猿類とミュータントの争いに巻き込まれつつ、テイラーを捜索するSF作品。当時の世相を反映して随所にベトナム反戦運動の影響が盛り込まれている。

宇宙飛行士ブレント(ジェームス・フランシスカ)は、テイラー達と同じ航路を辿り、ある惑星に不時着をする。そこで生き残ったブレントは、テイラーの認識票を首から下げ、口のきけないノバ(リンダ・ハリソン)に出会う。色々話しかけるも上手く説明できないノバは、テイラーに言われた通りにコーネリアスとジーラの協力を得ようと猿類の集落へと連れて行くが……という前振り。

二匹目のドジョウを狙ったが、やはりそうは行かないという典型的な例の一つで、前作以上に突っ込みどころ満載。猿類と人類にいつのまにかミュータントが加わり、なんだかもう何でもありみたいな内容だけど、これはこれで楽しんで観ることは出来る作品。ノバ役のリンダ・ハリソンが、なかなか美しいのが救いかなw

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猿の惑星(1968)

2020-11-01 00:03:33 | さ行

今宵は1968年制作の「猿の惑星 (SPECIAL EDITION) 」!
コレクターズBOX仕様。
ピエール・ブールによるSF小説「猿の惑星」を原作とした全5作シリーズの第1弾。地球外の移住先を探索しに宇宙へ飛び立った4人の宇宙飛行士が船内時間で6か月後、準光速航行だと地球時間で約700年後の地球へ帰還しようと冬眠状態に入った後に起こった出来事を描いたSF作品。

船長のテイラー(チャールトン・ヘストン)は、2673年であることを確認し、冬眠状態に入って眠りについたが、宇宙船に何らかのトラブルが発生し、ある惑星の湖上に不時着水をしたことで、冬眠装置が解除され、他のクルーと共に目を覚ます。湖に沈みゆく宇宙船から脱出し、幸いにも地球同等の大気がある陸地に上がったテイラー達は、惑星に探索と食糧確保のため移動を始め……という導入。

50年も前に映像なので宇宙船内部とか粗雑だし、突っ込みどころもあるけれど、ストーリー展開のテンポの良さや映像にマッチした音楽、何より猿のメイク等々、見応え充分な作品で今なお楽しめる。そして、いろいろと考えさせられる内容を含んでいるので、単なる娯楽作品とは一線を画している気がする。ただ、日本版DVDのジャケットを作成・承認した人たちにはダメ出しをしたい!

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パピヨン

2020-10-30 00:01:35 | は行

今宵は1973年制作の「パピヨン (SPECIAL EDITION) 」!
胸に蝶の刺青をしていることで“パピヨン” と言う通り名を持つ男が無実の罪で終身刑となり、投獄後、何度も脱走を試み、遂に成功して13年間で刑務所生活に終止符を打ったアンリ・シャリエールの自叙伝を映画化したもの。スティーブ・マックイーンとダスティン・ホフマンという好対照な2人を起用し、見事に「自由への渇望」を描いた作品。

殺人という無実の罪でフランス領ギニアへ送られることになったパピヨン(S・マックイーン)は、その船中で、既に脱走の計画を練っていた。しかし、脱走には多額に賄賂が必要になるため、同じ移送中の囚人で、贋札づくりの天才ルイ・ドガ(D・ホフマン)に目を付け、利用しようと声を掛ける。その後、2人の間には奇妙な絆が結ばれて……という前振り。

S・マックイーンの鬼気迫る演技が凄い。自由を求めて脱獄する男を描くという内容に終始し、特に何か主義・主張が表現されている訳では無いところが、賛否の分かれ道だと思うが、個人的には充分楽しんで観られた脱獄作品である。また、音声が殆どなく、映像のみの場面も多いのも本作の特徴のような気がする。ラストの海中にあるものが……残念w

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ダーティーハリー5

2020-10-28 00:07:23 | た行

今宵は1988年制作の「ダーティーハリー5 」!
30周年記念限定コレクターズBOX仕様。
前作より5年、第1作目から17年経過して制作された作品で、舞台をサンフランシスコに戻してのシリーズ第5弾! 有名人の死亡予想賭博“デッドプール” のリストに名前を載せられたハリー・キャラハンが、ゲームを基に展開する殺人事件を追う姿を描いた刑事アクション。なお本作では、ハリー自身が賭けの対象となっていることから、今まで以上に緊迫した場面が展開する。

ハリー(クリント・イーストウッド)は、違法賭博の元締めジェネロを逮捕・有罪に追い込んだことで、一躍有名人となる。しかし、ジェネロの部下による報復を受け、銃撃戦の末、覆面パトカーを破壊してしまい上司に広報課の内勤を命じられるが、マスコミ嫌いのハリーは新しい相棒と共に現場に戻ることとなる。そんな折、映画撮影中だったロック・スターの死亡事件が発生し……という前振り。

C・イーストウッドが41歳の時にスタートしたダーティーハリーも本作時点では58歳。そのせいで、動きは緩慢になっていて、アクションもあまり激しいことは出来なくなっているが、渋みが増して充分視聴に値する仕上がりとなっている。相手役となるパトリシア・クラークソンもなかなか魅惑的。本作でも前作同様に「空撮から入り、空撮で終わる」というイーストウッド流が踏襲されている。

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ダーティーハリー4

2020-10-26 00:07:32 | た行

今宵は1983年制作の「ダーティーハリー4 」!
30周年記念限定コレクターズBOX仕様。
“ダーティーハリー” ことハリー・キャラハン刑事の活躍を描いたシリーズ第4弾で、本作のみクリント・イーストウッド自身が監督を務めた作品。1~3作目までは、サンフランシスコを舞台にしていたが、今回は、北カリフォルニア沿岸の港町サン・パウロ(架空の町)を舞台にして、連続殺人事件が展開する内容で、シリーズ5作品中最大のヒットとなった。

相変わらず強引な捜査をするハリー(クリント・イーストウッド)に対し、上層部は、殺人事件の被害者の捜査のためという名目で、サン・パウロへの出向を命じる。着いて早々、事件に遭遇したハリーは、早速大捕物を演じ、現地の署長に目を付けられてしまう。その後、調べを進めていくうちに、ここでもサンフランシスコの事件と同様の手口の殺人事件が発生して……という導入。

リボルバーからオートマチックに変えても44マグナムは健在!のように、容姿や服装等の見た目の変化はあっても、やはり“ダーティーハリー” はここに在り的な印象で、楽しんで観られる作品。ただ結末は賛否両論ある終わり方なので、ちょっとモヤモヤ。ヒロイン役のソンドラ・ロックの透明感のある美しさは、イーストウッドじゃなくとも惹かれるね。

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ダーティーハリー3

2020-10-24 00:03:19 | た行

今宵は1976年制作の「ダーティーハリー3 」!
30周年記念限定コレクターズBOX仕様。
事件が発生すると現場に駆け付け、周囲の物的被害など微塵も気にせず突っ込み、犯人を射殺して事件の早期解決をするという独自の手法をとるハリー・キャラハン刑事のシリーズ第3弾。本作では、初の女性の相棒と共にテロ組織壊滅に挑むのだが、前半はコメディタッチを盛り込み、後半はシリアスに仕上げた刑事アクション。

相変わらず独自の事件解決方法とるハリー(クリント・イーストウッド)は、上層部から睨まれ、人事課へ転属させられてしまい、市長肝いりの政策である女性刑事登用ための試験官をやらされていた。その間、元相棒のフランクは巡回中にハミルトン兵器工場の武器強奪事件に遭遇し、犯人に刺されて殉職してしまう。殺人課に戻されたハリーは新しい女性の相棒ムーア(タイン・デイリー)と共に捜査にあたり……という展開。

今回も“ダーティー” なヒーローが観られる。40年以上前の作品なので、アクションや爆発の派手さは、今のCG全盛の映像とは比べものにならないが、なかなかどうして良い味を出していると思う。かの有名な監獄島“アルカトラズ” も出てくるが、既に荒廃しているのでイメージが湧かない。ま、3年後、C・イーストウッド主演の「アルカトラズからの脱出」で観られるけどね。

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ダーティーハリー2

2020-10-22 00:04:15 | た行

今宵は1973年制作の「ダーティーハリー2 」!
30周年記念限定コレクターズBOX仕様。
前作が典型的なダーティー・ヒーロー像を確立し、好評を博したことからシリーズ化された第2弾。本作もサンフランシスコを舞台にハリー・キャラハン刑事が活躍。凶悪犯には法の枠を越えた裁きを与えるハリーと法に外れる行いなら罪の軽重関係無しに裁きを与える集団との絡みを描いたクライム・アクション。

誰もが有罪と思っていた、労働組合幹部でギャングのボスでもあるリッカが、証拠不十分で無罪となる。そのリッカが取り巻き共々、白昼堂々と射殺される事件が発生し、ハリー(クリント・イーストウッド)は、即座に駆け付けるが、銃を使わない刑事として将来を嘱望されているブリッグス刑事(ハル・ホルブルック)に追い返されてしまう。その後、組織の大物、薬の密売人等が次々と何者かに殺される事件が連続し……という前振り。

前作のラストでSF市警のバッジを沼に投げ捨てちゃったのに、本作ではまた普通に勤務してるってという突っ込みは大人の事情(元々、単発作品の予定)というやつだね。相変わらず、笑顔の無いニヒルなキャラハン刑事が渋くて良い。ハンバーガーを食べてる最中に事件に遭遇するのもお決まりかw あと“ワイルド7” を連想してしまったのは、年齢的なものだろうかねぇ(苦笑)。

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ダーティーハリー

2020-10-20 00:02:26 | た行

今宵は1971年制作の「ダーティーハリー 」!
30周年記念限定コレクターズBOX仕様。
サンフランシスコを舞台にハリー・キャラハン刑事が偏執狂による連続殺人事件を“法で裁けないなら、銃で裁く” 的な正義感で解決に導く刑事アクションもので、以降のアウトロー的ヒーロー像の元になったと言える作品。当時、「被疑者にも人権がある」と言った世相が盛り上がってきている中、敢えて逆をいくスタイルの作品として誕生。

いつも汚れ仕事を任されることから、“ダーティーハリー” と呼ばれていたハリー・キャラハン刑事(クリント・イーストウッド)の勤務するサンフランシスコ市警管内で、屋上プールで泳ぐ女性が狙撃される事件が発生する。捜査中、ハリーは狙撃地点に残された薬莢とメモを発見する。メモには、スコーピオンの署名で市警に10万ドルの要求と、拒否すれば次は神父か黒人を殺すと書かれていて……という導入。

C・イーストウッドと言えば、“夕陽のガンマン” か“ダーティーハリー” か、と言うくらいイメージを固定化した映画で、両者の共通点は「タフガイ」! 44マグナムを片手に凶悪犯に立ち向かう姿や実写によるカーチェイスは、その後のアクション映画の方向性を定めたと言っても過言ではない気がする。ホットドックを頬張りながら、銀行強盗と銃撃なんて、恰好良すぎる。

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ロビン・フッド(2010)

2020-10-18 00:06:00 | ら行

今宵は2010年制作の「ロビン・フッド 」!
未だに語り継がれるノッティンガム、いやイングランドの伝説の義賊ロビン・フッドをリドリー・スコット監督が、新たな視点から描いた歴史超大作。従来のシャーウッドの森を根城とするロビンでは無く、如何にしてシャーウッドの森を根城にすることのなったのかという過程が描かれていて、過去の同名作品とは異なる様相を呈している。

12世紀末、ロビン(ラッセル・クロウ)はフランスへの十字軍遠征に射手として戦闘に加わっていた。帰国前の城攻めで、リチャード王(獅子心王)が敵の矢に倒れてしまい、全軍撤退となる。騎士ロバートは王冠を母国に持ち帰るため馬を駆るが、待ち伏せにより暗殺されてしまう。現場に居合わせたロビンは、剣をノッティンガムの領主であるウォルター卿に届けて欲しいとの遺言を託され……という導入。

ロビン・フッドと言うと、「シャーウッドの森に住む、神出鬼没の義賊」というお話が多く、過去作もそのような内容で描かれてきたものをが多いが、本作はその前日譚というか、「なぜ森にすみ着いたのか?」までを壮大に描いていて、見応え充分でワクワクしながら一気に最後まで観られた作品。ロビンが伝説上の人物なので、軸を変えずにどう描くかは、監督や脚本家、演出家の腕の見せどころといった感じかな。

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トランスポーター3/アンリミテッド

2020-10-16 00:06:35 | た行

今宵は2008年制作の「トランスポーター3/アンリミテッド」!
リュック・ベッソンが脚本・制作するかー・アクション・シリーズの第3弾! 前作のマイアミでの事件後、“運び屋” 稼業を引退を真剣に考えたフランクが、またしても“運び屋” として、ウクライナ国家と産業廃棄物管理会社との駆け引きに巻き込まれ、フランスから東欧へと車を疾走させることになったアクション作品。

ある晩、フランク(ジェイソン・ステイサム)の家に一台の車が飛び込んでくる。車内には瀕死の状態の運び屋仲間が居たため、救急車を呼び、移送させるが、家から20mほど離れた時点で突然救急車が爆発を起こす。車に戻ったフランクは後部座席に横たわる謎の女を見つけた途端、何者かに殴られ意識を失う。意識を取り戻したフランクの腕にブレスレットが付けられて……という導入。

車から離れると爆発するブレスレットというのは、なかなかのアイディアだけど、実際には、走ったり、自転車程度では、引き離されちゃうだろうな、という突っ込みは置いといて今回もなかなかのカー・アクションや格闘シーン満載で充分楽しめる作品に仕上がっている。しかし、このシリーズのヒロイン役って、私的には残念な方が多いなぁ。

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