薪ストーブをセルフビルドする場合は、まず本業の薪ストーブ屋さんは手を貸してくれません。
また、家を作る工務店さんも、よほど薪ストーブを知っている業者でない限り、断られてしまうと思いますし、逆に簡単に引き受けてくれるところの方が、私は心配だと思います。
脅すわけではないのですが、私は薪ストーブに興味をもってからというもの、オシャレなレストラン等で見かける薪ストーブもチェックするようになりましたが、結構、その設置に「問題」があるとしか思えないものを見かけます。
正直、工務店さんが薪ストーブの特性を理解していなかったのでは?と考えています。
しかし、薪ストーブのセルフビルドをすべて自分でやるのもかなり大変です。
そんな薪ストーブのセルフビルドの中でも厄介なのは、「壁や屋根の工事」です。
薪ストーブを設置するには、必ず煙突を取り付けなければならないのですが、この煙突を外に出す工事が厄介なのです。
たとえば、煙突を壁だしにする場合、壁の中に柱が通ってないか調べる必要があります。
特に、薪ストーブが収まりやすい部屋の角の部分は、その壁に「スジカイ」という斜めの部材が隠れており、煙突を通す場合干渉してしまう可能性があります。
また、屋根だしにする場合も、やはり大きな柱や梁は避けなければならず、瓦やコロニアル等の加工も必要です。
ですから、このような家の工事が必要なところは、やはり工務店さんの力が借りられれば、より確実、安全に薪ストーブを設置できます。
そこで私が取った方法ですが、薪ストーブの設置工事のプロデュースは、あくまで自分で薪ストーブの勉強して行います。
そして、炉台の製作や床補強、煙突の組み立て等は自分で責任を持って行います。
しかし、煙突を通すための壁や屋根の工事、この部分だけを家の知識のある工務店に依頼する方法をとったのです。
煙突を通す部分の工事の詳細については、煙突部材を販売してくれた業者が、必ずそのマニュアルを準備しています。
工務店さんならば、そのマニュアルを見れば工事の仕方はすぐにわかる筈で、また、マニュアルにしたがって工事をすれば、工事そのものの責任は煙突を販売した業者にあるわけですから、工務店に責任問題は発生しないはずです。
そして、私は実際にその方法で薪ストーブのセルフビルドを進めました。
工事の方はスムーズに進み一日で終了。
工務店さんにお支払した金額は、知り合いだということもあったと思いますが、一日分の工賃プラス材料費で済みました。
私はこのように部分的に工務店さんの力を借りる方法をお薦めしたいです。
そして、薪ストーブの設置工事では、家には煙突が通しやすい場所がありますから、かなり初期の段階で、煙突を通す場所を工務店さんと相談しながら決めておいた方が良いと思います。
それが決まらない限り、煙突部材も必要なものが見えてきませんからね!