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外科医 アンチエイジングに目覚める!?

目指そう サクセスフル・エイジング !

抗糖化 で 減らせAGEs 

炭水化物も要注意    

鼎談 健康長寿に生きる を読んで 最終回

2011-06-27 06:00:00 | ひとりごと 医療系
このシリーズは、これにて終了。

雑誌「医と食」の最新号に掲載された、

健康長寿に生きる という記事のなかの

食養と日本食 について。


渡邊先生

私は最近、内閣府の食育推進委員をしている関係で

石塚左玄や桜沢如一の食養生の歴史を

研究しているのだけど。



坪田先生

それは素晴らしいですね。先生を中心に日本食を

広めるみたいな運動があってもいいと思います。

日本食の定義を決めるという分かりやすいところから

入るのはどうですか。



渡邊先生

昔、足立己幸さんが日本食のコアとして

「主食・一汁・主菜・副菜」という4つを挙げたけど、

まさにそうだと思う。

これを普段食として一極にあり、

反対の極には懐石料理があって、

その中間には丼物があったりして、

その重層的な構造が日本食の特徴だと思うのだよね。



吉川先生

その概念はみんな知っていますか。


渡邊先生

それほど普及していないと思いますね。

1番重要なのは主食という概念ですよ。

世界中見て主食という概念があるのは日本食くらいだから。



坪田先生

主食っていうと、でもご飯にあまり光を当てると

どうなのかな。そこは僕はちょっと考え方が違うのだけど、

あんまりGIが高いのは良くないと思っていますから。




そうです、わたくしも この坪田先生の意見には賛成です。

糖質制限食を実践するうえでも、

非常に重要なのが このGI Glycemic Index(血糖値上昇指数)。

坪田先生はカロリスジャパン(カロリス=カロリーリストリクション)の

チーフメディカルアドバイザーをされていて

そのHPにはGIの表が掲載されている。
         ↓
http://www.crs-j.jp/try/window/try_ex_3.html


なお、

1番重要なのは主食という概念ですよ

というご意見に わたくしは賛成いたしかねる。


知らないうちに植えつけられた「主食」という固定概念。

逆に、「主食」という言葉の呪縛から逃れること こそ

極めて重要なことであると考えている。



吉川先生

GIですが、あれは食べた後、2、3時間までしか

みていないからスパゲティのようにGIが低くても

長時間みるとあがるのもある。



坪田先生

スパゲティは次の日の朝、血糖がすごく高くなります。

血糖コントロールにはロードという考え方と、

GI と 量 が大事だと思います。



糖尿病である坪田先生が自分で確かめたことゆえ

なによりも説得力があるといえますね。

これは当然 前の晩に食べたらということでしょうねぇ?



渡邊先生

糖尿病の医師は血糖を正常値に戻すことばかり

一生懸命にやっているでしょ。

でもぼくはランセットの表紙の言葉でとてもいいと

思ったのは、「医師は血糖との闘いでは勝利しているが

糖尿病との闘いには負けている」というのがあって

感心したのです。

糖尿病のコントロールには薬をつかっていても

生活習慣を正さねば効きが悪い、というのは

常識になったと思うけど、これが結構難しいよね。



いやいや、まだまだ常識じゃないかもですよ!

とんでもない患者指導している内科の医者もいましたから。
          ↓
 ぶっとび!洩れ聴こえた糖尿病食事指導 


坪田先生

美味しいお料理をたくさん食べるのではなくて、

うまい料理の1番いいところを少しだけ食べる、

とか適切に食べるということで満足することです



渡邊先生

健康な生活に食養生的なアプローチは必須と思うし、

慶應は歴史に残る食養研究所をもっていたのですから、

ぜひこれを復興させてがんばってください。



糖尿病である2人の医者が、自身の経験から語る言葉は重要です。


吉川先生

十分な休養、適度な運動、腹七分目を心がけ、

喫煙などの不摂生を避けることのアンチエイジングの根拠が

はっきりしましたね。

昔からよく知られていた長寿の秘訣がやっと学問的な裏付けで

再度確認されてきたと言えます。



腹八分目ではなく、七分目というところがミソかも知れませんね。


すでにメカニズムまでが明らかにされてきた健康長寿の秘訣。

ただし、それを実践できるかどうかは、

あ な た 次第なのです。


さぁ、あなたの選択は?

鼎談 健康長寿に生きる を読んで その5

2011-06-25 05:30:00 | ひとりごと 医療系
今回は 雑誌「医と食」の最新号に掲載された、

健康長寿に生きる という記事のなかの

抗加齢の二つの流れ について。



吉川先生

抗加齢には2つの流れがあって、

ひとつは自然に老化していく過程で

酸化ストレスなどを減らしてやれば、

生理機能の低下に歯止めできる、

ということを明らかにすること。

もうひとつは

アメリカみたいにオプティマルのところまで

ホルモンでも何でも与えて、

いつまでも若々しく生きられるか、

ということだね。

どちらがよいか、まだわからないけど

永遠に生きられるわけではないから、

どこかで死ぬと思うけど、

アンチエイジング的には、患者に応じて

どちらかを選ぶようにすればいいのかな。




どちらがよいか、まだわからないけど とあるように

アンチエイジング医学は まだその端緒に着いたばかり。


こういうことをしたら このヒトは健康長寿となって

120歳の現在もバリバリの現役です!

このヒトがそうなれた原因は これです!

という原因は、まだ ヒトでは確認されてはいないということ。


もちろん

さまざまな動物種を使ったカロリー制限の実験では、

カロリー制限された実験群は自由摂食させた実験群よりも

個体の寿命が延長することが知られている。

たとえば

 ゾウリムシ 1.9倍

 ミジンコ  1.7倍

 サラグモ  1.8倍

 グッピー  1.4倍

 ラット   1.4倍

といった具合で、

栄養不足とならないカロリー制限(Calorie Restriction:CR)は、

寿命を延伸するための唯一の確立された

介入方法であることが知られている。


そのメカニズムにはSirtuinと呼ばれる遺伝子群が関係し

摂取カロリーの制限がこの長寿遺伝子を活性化することが

明らかにされてきている。


ただもちろん、ヒトでは まだ確認されていないのだが

ヒトに近い霊長類では アカゲザルの30年にわたる

実証実験の途中経過が2009年に公表されている。
         ↓       
 霊長類カロリー制限『Science』誌の掲載論文 アンチエイジング・ミニ講座 4 

まあ、ヒトでも有効だと確認されてから始めるのでは

間に合わないことは 言うまでもありませんね。

今解っている知識を、どう応用するか が問題です。


坪田先生

そうですね。それが今やれることとして、

今のアンチエイジングの知識の社会的応用としては

そうだと思います。

だけど、さらに上があると僕は思います。

どういうことかというと、寿命はどんどん長くなる。

みんな信じられないくらいどんどん。

例えばかつてサイエンスかネイチャーの雑誌に

 「人間の寿命は、どんなことやっても

  ある程度以上はいかない。

  85歳以上はいきません」 と論じられていた。

ところが日本の女性は85歳以上いってるじゃないですか。

去年のネイチャーのバイオデモグラフィー・オブ・エイジング

という総説がでましたけど、

日本は過去10年間で、2.5年寿命が延びていて、

その次の10年でも2.5年延びる。

ということは20年で5年延びるということですよ、先生。

これはどうなると思います?



渡邊先生

大変だねー。

生き生きした老人が増えないと大変だと思うよ。


 

この寿命の延びについては 以前掲載の記事がある。

 こちらです → 人生100年時代到来 に賛成?反対?         
このとき 以下のように書きました。


 2000年(平成12年)に100歳を迎えたのは5493人。

 1900年(明治33年)生まれの方々です。

 その年の出生者数は142万0534人。

 これは、約260人に1人が100歳まで生きた計算です。


 1900年ごろというのは、現在に比べ新生児死亡率も高く、

 生まれて以後も、国民病として猛威をふるっていた結核や

 戦争の経験も乗り越えての100歳到達なのでした。


 去年2009年に100歳となった方々は、21603人。

 1909年(明治42年)生まれの方々で、

 この年の出生者数は、169万3850人。

 これは、約80人に1人が100歳まで生きた計算で、

 わずか9年の間で、100歳まで生きられる確率は

 3倍強に増加したことになります。


 こうして、それ以後の世代も順調に100歳に到達した結果、
 
 2009年には100歳超人口は4万人を超過しました。


以上は、確かな事実です。



さてさて、今年2011年に100歳を迎えるのは

1911年(明治44年)生まれの方々です。


すでにお気づきのことでしょうが

現在100歳以上の方々は すべて明治生まれです。

現代日本の長寿は 明治生まれが支えている!


ここで 素朴な疑問を感じずにはいられないのです。

大気汚染にしても、食品添加物にしても

生まれたときからそういうものに晒され続けている

昭和の世代が 果たして 明治の世代と 同格か? と。

鼎談 健康長寿に生きる を読んで その4

2011-06-23 14:31:29 | ひとりごと 医療系
今回は 雑誌「医と食」の最新号に掲載された、

健康長寿に生きる という記事のなかの

統合医療はサイエンスか について。



吉川先生

 ここ1年くらい渥美和彦先生の

 統合医療に関心を持っているのだけど。

 日本の医師たちが西洋医学の限界を

 感じているという話がありますでしょ。

 全体的にどういう方向を目指しているか

 ということなのですけど。




わたくし、

吉川先生の先代の、元祖・活性酸素 近藤教授が

授業で「ラジカル! ラジカル!」と仰っていたのは

頭の片隅にかすかに残っているくらいで、

以来 四半世紀後には

猫も杓子も 酸化だ! 抗酸化だ! と

騒ぐことになるとは思いも寄りませんでした。


しかし、

統合医療に関しては、すでに20年以上。


 ふふふ、永観堂のご本尊の気分かな。



渡邊先生

 私はやっぱり、

 皆がまず幸福な一生を終える

 ということが中心にあるべきで、

 病気になってしまったら、

 いくら最新治療を受けてもダメだと思うのですよ


 がん治療でも後遺症が多いことを思うと、
 
 QOLをよく保つ治療が必要でしょうね。

 西洋医学は病気をはっきりさせて、

 それを取り除く方法でしょ。

 東洋医学は「気」の流れがあって、

 全身の影響がある部分に集中してきて

 病気が起こるという考え方ですから、

 病気を治すにはその部分だけじゃなくて、

 全身的にほかの部分もみていかなくては

 いけないわけですよね。




これは、最近の経験からも、まったくその通り!

(セ・ラ・ヴィ・・・そして は まだ続きます)



坪田先生

 私はサイエンスをベースにしたいので、

 東洋医学的な考え方が

 大きく深いことはわかるのですが、

 その比重が重くなりすぎるのも

 難しいと考えているのです。



吉川先生

 そうするとね、

 サイエンスとは何ぞやという

 定義から始めなきゃならないですね。

 坪田先生のサイエンスはどのような定義ですか。




坪田先生

 そうですね、

 サイエンスは今その時代時代で

 みんなが信じていることだと思います。

 ガリレオ・ガリレイの時代は天動説だったし、

 それが今は地動説になったわけです。

 どっちを信じているかというと、

 みんなまだまだ東洋医学より西洋医学を

 信じているわけですよね。



おいおい・・・ え~っと・・・

それって違うやろ! 坪田せんせッ!!


それやったら

 皇○ とかいう飲むヒアルロン酸が

科学的ってことになりますぜぃ!

あれだけCM流せるってことは

 それだけみんなが信じて

  お布施を払っているって話なんじゃ・・・。


みんなが信じたから 地動説になったのではなく

客観的な観測データからのことでしょう!


しかも

それまでは動かなかった地球が

学説が変わったとたんに 急に

太陽の周りを回り始めたわけじゃないでしょ!!



渡邊先生

 そうすると科学は多数決になってしまって

 絶対的真理は認めないという立場?




そうそう! 渡邊先生。

注意できるのは先輩しかいませんねぇ!



坪田先生

 だって東洋医学はまだはっきりしたメカニズムが

 わからないじゃないですか。

 そうだろうという推定ですよね。

 私も、漢方は使っていますし、好きですけど、

 それでもやっぱりメカニズムが分かってないものは

 難しいと思いますよ。




渡邊先生

 メカニズムはいらない。治ればいいのだから。


あはは!

渡邊先生 最高っすね!


そうなんです、鍼灸だってねぇ

まだまだ その作用機序、つまりメカニズムは不明だけれど

効くんだから仕方ないですよね!

逆に ほんとは効かないのだったら

明治時代の医療制度改革で淘汰されてしまったはず!


頭は 柔らかくしましょう!

結果 オ~ラ~ィ ^^



鼎談 健康長寿に生きる を読んで その3

2011-06-17 06:26:48 | ひとりごと 医療系
アンチエイジングはどのような医学か? のつづき。

渡邊先生が 「うまくいけば医療費の問題も解決しますね」

と言ったのを受けて


吉川先生

 医療費は介護を含めて40兆円以上もかかり、

 税収が35~6兆しかない国は常識で考えても

 もつはずがない。

 どうすればよいか政治家は誰も語らないし、

 医療関係のトップレベルの人たちも何も考えておらず、

 再生医療とか高度医療とか金のかかることしか言わない。

 こういう社会をどうすればいいのだろう



坪田先生

 明らかなことは、

 池に落ちた人を助けていたのでは

 あまりにコストがかかりすぎるので、

 池に落ちないように柵を作ったり、

 池に落ちないための知恵を普及することが必要。

 アンチエイジング医学は まさにその 柵や知恵 。


 これによって日本の医療費を制御することができます




いやぁ、まったく、坪田先生のおっしゃるとおりだ。

今の医療は、病気になってからの医療だから

国民健康保険は 病気の予防には 対応していない。


それでなくとも、負担の不公平感は否めない現行の国民健康保険制度。


保険料を給与から天引きされる働き盛りのサラリーマン諸氏。

風邪を引いてしんどくて、気軽に病院を受診できていますか?


要するに 忙しくって病院なんか行ってられないうえに

待合には、早朝から順番を取れる健やかそうな一定年齢層の方々が溢れ

長時間待たされるのは、とてもじゃないが願い下げ。

いいとこ ドラッグストアーで 赤のベンザ や 緑のたぬき ・・・?

こんな実態なのに保険料だけは、キッチり負担させられているのでは?

この際、国民皆保険を見直し 選択性にしたうえで

保険負担分は 自身の予防医療に使えるほうが 気が利いていないだろうか?


こんなことをいうと

そもそも 相互扶助の精神が解ってない! とお叱りを受けるか?


ま、予防とかじゃなく

長命の妙薬・百薬の長 の飲み代に化けては元も子もないか。


池を囲む柵にしても

 つい飛び越えてしまう方々もおられるだろう。

池に落ちない知恵にしても

 知ってはいるけど実行はねぇ・・・って御仁も。


笛吹けど踊らず が この世の常かも知れないな。

鼎談 健康長寿に生きる を読んで その2

2011-06-16 14:30:42 | ひとりごと 医療系
雑誌「医と食」の最新号に掲載された、

健康長寿に生きる という記事のなかの

アンチエイジングはどのような医学か? について。

ここでは医療費との関わりも話題に上っている。


渡邊先生

 キーワードは 元気で長寿 ですね


坪田先生

 食 と 運動 とともに 「ごきげんのサイエンス」が

 アンチエイジングにはすごく重要と思っています。

 近いうちにこのサイエンスを学びに米国へ行きたいです



渡邊先生

 よくそんな時間がとれますね。でも日本発で世界に

 「ごきげんのサイエンス」を広めるのはすばらしいこと。

 うまくいくと医療費の問題も解決しますね




さてさて、わたくしは永年にわたり、

病巣、とくに癌病巣を取り除くことが仕事でしたので

早期癌であろうが進行癌であろうが

明らかな病的状態に対してメスを振るってきたわけで

対象は、目の前に存在する「病 そのもの」であった



だから、実を言うと、その頃は

「アンチエイジング」などという言葉には

「そんなの有閑マダムの美容の話だろ!なにを寝ぼけたことを!」

と、嫌悪感さえ感じていたものだ



そんなわたくしが宗旨を改め、今では抗加齢医学会専門医。

世の中、変われば変わるものだ。


キーワードは 元気で長寿 。

そう、単なる長生きではない!


もしかしたら 悲鳴・・・・・ に記述した以外にも

毎週月曜に訪れる療養病棟では、

まったく身動きひとつできないままに、

胃ろうで生かされている多くの方々を目の当たりにして

悲しみがこみ上げてくる。

( 褥創回診

  食べなくても生きられる~胃ろうの功と罪~ を観て

  胃ろうの番組を観直して

  なども、お時間許せばお読み下されば・・・。)



さて、そのアンチエイジングに必須なのは  と 運動 。

それに加えて 「ごきげん」 であることだとは坪田先生。


慶應の眼科教授である坪田先生は、しかし、

食だけでなく 数十個のサプリメントを愛用していると

どこかでお書きになっていたと記憶する。


なにはともあれ、肝心なのは

 何を どう 食べるか

 どのような運動を いつ するか

 笑顔を絶やさない 前向きな こころの姿勢



笑顔・笑いの効用については、バリバリの外科医であった20年前から

癌術後の患者さん達には、あるときは小冊子まで渡して

力説してきたことではある。


ほらね、間違っていなかった。 ^^b


医療費の部分については、次回に。

鼎談 健康長寿に生きる を読んで その1

2011-06-15 21:37:32 | ひとりごと 医療系
雑誌「医と食」の最新号に掲載された、

健康長寿に生きる という記事。


これからの日本抗加齢医学会の方向について、

吉川敏一先生・坪田一男先生・渡邊昌先生のお三方が鼎談。

以下の5つの小タイトルが冠されている。

 1 老年医学と抗加齢医学

 2 アンチエイジングはどのような医学か?

 3 統合医療はサイエンスか

 4 抗加齢の二つの流れ

 5 食養と日本食


まずは、老年医学と抗加齢医学 から順に

興味を引いた記述を取り上げてみる。


この部分は、抗加齢医学会誕生の頃についての話。


坪田先生

 一番最初、自分と米井先生と満尾先生と3人で

 アメリカのA4M(American Academy of Anti-Aging Medicine

 :米国アンチエイジング医学会)に行って

 このような会を日本にも作ろうと決めた



日本抗加齢医学会の前身である日本抗加齢医学研究会の発足は

2001年3月で、代表幹事は渡邊慶一先生であった。


吉川先生

 フリーラジカル研究会を主宰してラジカルの健康影響などを

 研究していて、たまたま渡邊慶一先生が東海大学退職後に

 抗加齢の問題をA4Mと提携してやりだすという話を聞き、

 水野嘉夫先生が主催された研究会に参加した



渡邊先生

 最初は坪田先生の他に、梅澤文彦(当時:十仁病院)

 藤田晢也(当時:京都府立医大)、米井嘉一、

 水野嘉夫(当時:日本鋼管病院)の各氏ら

 渡邊慶一先生のお友達が多かった
。 


抗加齢医学会の黎明期に集ったこれら先生方の

出身大学を調べてみると、これまた非常に面白い。

 
  渡邊慶一先生  慶應大学医学部 

  梅澤文彦先生  慶應大学医学部

  水野嘉夫先生  慶應大学医学部

  渡邊 昌先生   慶應大学医学部

  米井嘉一先生  慶應大学医学部

  坪田一男先生  慶應大学医学部


  藤田晢也先生  京都府立医科大学

  吉川敏一先生  京都府立医科大学
  

渡邊慶一先生と藤田晢也先生は、お二人とも有名な病理学者。


2003年、抗加齢医学研究会から抗加齢医学会に昇格しての理事長は

医者なら手に取らない者のない「今日の治療薬」を編纂し

参議院議員でもあった水島裕先生(慈恵医大)。


2007年に水島先生が急逝され、

あとを継いだのが、現理事長の吉川先生。

居並ぶ慶應医学部出身者を押しのけての理事長就任とは

さすが 万病の元 ラジカル(活性酸素)研究のご利益であったか?


今年の学会懇親会で

 「先生、糖化は今後、大きな流れになりますか?」

との筆者の問いに、

 「そうやなぁ、大きなテーマやなぁ。

  そやけど 最後は みな ラディカルや。」

とお答えになったのも、当然といえば当然のことであったはず。

第11回日本抗加齢医学会総会 懇親会にて に掲載)


酸化」と「糖化」。

これは もしかすると

京都府立医科大学」と「慶應大学医学部」を意味している?


なぜならば

「糖化・抗糖化」の先頭に立っているのは

慶應出身の米井先生。


京都府立医大の「酸化・抗酸化」に対し

「糖化・抗糖化」は、慶應の奥の手であったか?


ふ~ん、そういえば

死ぬまで老けない人になる アンチエイジングの新常識50

という本で糖化に触れている久保 明先生、

昨年の学会で、わたくしの発表セッションの座長だったのだが

慶應の出身なんだよね。


なんだか、わたくしは微妙な立ち位置に居るのかな?

健康長寿に生きる ある雑誌の記事 

2011-06-13 16:02:28 | ひとりごと 医療系
日本抗加齢医学会理事長 吉川敏一先生 と

同副理事長 坪田一男先生 と 

『糖尿病は薬なしで治せる』 という本で有名な

(社)生命科学振興会理事長 渡邊 昌先生 の3名が

医と食 という雑誌で 鼎談。





写真 左から 渡邊先生・吉川先生・坪田先生。


吉川先生には 今年の学会懇親会で

 「先生、糖化は今後、大きな流れになりますか?」

と、お伺いした記事を掲載済み。

  第11回日本抗加齢医学会総会 懇親会にて


渡邊先生には 昨年の懇親会で

 「先生、ほんとうに食事だけで糖尿病改善されたのですか?」

と、お伺いした。(どこかに記載した記憶あるんだけど・・・。)

答えはもちろん、ほんとうとのこと。

 記事、ありました。こちら→さくらさんのコメントへのお返事



実は、渡邊先生と坪田先生は、お二方とも糖尿病でいらっしゃる。

そして、お二方とも慶應の医学部出身。


鼎談の記事のなかで、興味深かった点について

次回、書かせていただくとしよう。

ぶっとび! 洩れ聴こえた糖尿病食事指導

2011-05-30 11:41:22 | ひとりごと 医療系

かれこれ3週間ほど前の話です。

興奮のあまり、すぐには書けなかった話です。

少し冷静になってきましたし

糖尿病学会専門医の江部先生の名誉のためにも

書いてみることにしました。



ある病院で、洩れ聴こえてきた糖尿病患者への医師の食事指導内容。



  内科医 「あまり数値、下がってないねぇ。」


患者さん 「ご飯はお茶わんに半分ほどにしてるんですけど。」


  内科医 「ご飯なんか減らしたところで、大したことないの

        普通に食べて、しっかり薬を飲みなさい。」


患者さん 「・・・そうですかぁ。」


  内科医 「昔に比べると、お米の消費量が減った分

        主食以外の分量が増えているんだからねぇ。」


患者さん 「はぁ・・・そうですなぁ・・・。」


  内科医 「糖尿を食事でコントロールする時代は終わったんです!

        今は 薬で治す時代なんですよぉ。

        ご飯は食べて、薬しっかり飲まないと、

        数値は下がりませんよ!」




耳を疑うばかりの内容・・・。

開いた口が塞がらないというか、二の句がつけないというか・・・。



こういう事態を

 「医者の巡り(医者との巡り合わせ)も寿命のうち

というのです。



もしこの医者が 「糖質制限食事療法」を知っている医者なら

この患者さんには明るい未来が拓けたこと間違いないのだが・・・。


まさか 診察室を出たこの患者さんを待合室で掴まえて

 「今の先生の話は、とんでもありませんよ!

  主食を抜けば、糖尿病は改善しますよ!!」

なんてこと、できるわけもなく・・・




じゃぁ、せめて、その医者に「あんたは間違っている!」って

文句のひとつでも言ってやれば ですって?


それは簡単なようだけれど

  いやいや、実はこれも難しい・・・。



そもそも食事に対して、そんな認識しかない医者には

残念ながら 所詮 馬の耳に念仏!

かえって感情的になってしまって、意固地になるだけ。


誰に言われるでもなく、自分から勉強して気付かなければ

この手の医者は、救いようなし!



こういう医者が 宗旨を改めるまでは

可哀相なのは ほんとうなら良くなるはずの患者さん達ということ。


自分の健康は まともな情報をきちんと収集して護りましょう!

医者の巡りも寿命のうち です!

延命 ある少女の選択 クローズアップ現代 を復習しました

2010-12-09 14:58:56 | ひとりごと 医療系

その娘さんは、華子さん 。


延命治療をしないというわが子の意思を

受け入れていたはずのお父さん。



けれど、娘が腎不全を発症して

人工透析が必要と宣告されてからは、

娘の意思を尊重することが

ほんとうに正しいことなのかと

迷い始めるのだった。




腎不全で尿量が減って、

娘の身体はドンドンむくんできたのだった。



そこで訪問診療を担ってくれている医師を交えて

家族での話し合いがもたれた。



医師は彼女に説明する。


 透析をしないって選択をした華ちゃんの気持ちを

 お父さんは大事にしてくれているけど

 本当にそれでいいのか、どうなんだろうって

 迷っているって。



それに対して、喋れない彼女は

自分の携帯電話に次のように打ち込んだのだった。


主治医が代読する。



 私は透析しないって気持ちは

 変わってません

 私らしく過ごしたいです

 もう十分がんばってきたし

 自分の命は自分で決めたことだし

 もうパパ 追いつめないで




これを聞いて、娘の顔をじっと見つめるお父さん。



さらに、娘は父へのメッセージを

用紙にしたためていた。



これも主治医が代読する。


 パパへ

 
 華子だよ 

 さっき前田先生から電話がママにあって

 パパが前田先生に

 私のことを相談したみたいだね

 パパ私の体が変わっていくのが

 つらくなったんだね

 でもね 私は納得しているんだよ

 パパとママにはつらいかもしれないけど

 私の気持ちは変わらないよ

 病院でも手術でも入院でも

 十分がんばったよ

  (代読の主治医の声が涙声になる)

 呼吸器になった時もつらかったけど

 私はがんばったのよ

 私は自分で治療をしない選択をして

 お家で自分らしく過ごしたいから

 在宅ターミナルに決めたんだよ

 自分の限られた命を

 大切に過ごしているから

 体が変わっても 寝たままになっても
 
 ちゃんとできるよ 約束できるよ

  (父は娘を見やったまま

   母は目を拭う)

 だからパパとママも最期まで私の大好きな

 尊敬できるパパとママで

 深呼吸しながら がんばって

 私のそばにいてください




しばしの沈黙のあと、眼をしばたかせてお父さんが言う。


 「華ちゃんびっくりしたなぁ ハッキリ言うから

  怖いぐらい・・・・・

  でも 華ちゃんね

  (目尻の涙を拭いながら)

  まぁ 大事なことっていうのはさぁ

  こぅ 生きていくってことは大事だと思うの

  でもね 生きているとね

  きっとなんかいいこともあるんだよ

  わかる?


  (娘を見詰め、しばしの時がながれる)


  つらいことばっかりじゃないんだよね
  
  いいこともあるんだよ

  
  でも やっぱりせっかく生まれたんだからさ

  (涙声になりながら)

  少しでも長く生きてもらいたいと思う

  はっきり言って死んだら終わりだよ

  華ちゃん 」


思わずお母さんが 言う。

  「華子だって良くわかってるわよ パパ」


すかさずお父さん。

  「それは分かってるよ」


お母さん

  「誰よりもわかってるじゃない」


お父さん  

  「分かってるのは知ってるよ

   でも ただチャンスがあるのに

   生きるってチャンスがあるときには

   やっぱり可能性をね 伸ばしたいんだよ」


これに対しての華ちゃんの答え。

 (携帯を主治医が代読)


 もう決めたことだから 言わないで


言葉無く、床を見やるお父さん。




番組スタッフに送られた華子さんのメール。


 医療は全部受けたつもりだし

 穏やかに過ごしたいです



8月の終わり、肺炎となる。


9月14日の朝、華子さんは 

自分の意思を最期まで尊重してくれた

尊敬すべき両親に護られて

この世の生を全うした




あなたの選択を

うらやましく思う方々が

この国には大勢いらしゃいますよ。



えらかったね、華ちゃん!

お父さん、お母さん、立派でしたよ!




延命 ある少女の選択

2010-12-08 20:02:12 | ひとりごと 医療系

驚くべき番組が放映された。

今夜のクローズアップ現代。



18歳で、

自らの確かな意思で

延命治療の放棄を選択した

ある少女のドキュメンタリー。



父親は、医師に言う。


「生きる可能性があるなら

 なんとか生きて欲しい」



しかし、彼女は言う。


「もう、充分、医療は受けたから。」




彼女は重い心臓病で

8歳の時にドイツで心臓移植を受けた既往があるという。


さらに15歳の時には、人工呼吸器を装着するため

気管切開となり声を失った。


自宅で暮らしたいと願う彼女の想いは

訪問診療を行ってくれる医師によって可能となった。

家族と暮らせる普通の生活が続くかにみえた。


が、

今年の夏、人工透析が必要となった彼女。


そして、彼女はそれを確固として拒否。


次第に戸惑う父親。



9月14日、彼女は短い人生を

自らの選択に従って閉じた。



薄れていく意識のなかで、

最後に携帯画面に書かれた言葉は

「感謝しなきゃいけない」

だった。



まだ元気なとき

気管切開のために喋れない彼女は

ボードに次のように書いてみせた。


命は 長さじゃないよ

 どう生きていくかだよ






もしかしたら 悲鳴・・・・・

2010-12-08 13:50:03 | ひとりごと 医療系
せっつんさんへのリコメで言及したものです。




「ア~ アァ~ あ~ あ~ あぁ~」

遠くまで聞こえてくる声の主はNさんという女性。


一度声を上げ始めると10分ではおさまらない。

その元気のよさ? に驚いてしまう。



発声に合わせて、両腕をバタバタさせる。

まるで、駄々っ子が暴れてでもいるかのように。


けれども、肩関節はすでに拘縮しているので、

動かせるのは肘関節だけ。

閉じた瞼には、いっそう力が入る。



初めて訪床したのは1年半前ころだったか。

仙骨部にできた褥創を診るためだった。


ナースがNさんに声をかけて触れたとたん

静寂が支配していた個室内に響き渡る声。


「ア~ あぁ~ ア~ あ~ アァ~」


こちらから何を言っても、まったく変化なし。

両腕のバタバタを抑えながら、身体を横向きにし

仙骨部にできた褥創に処置をした。


「ほら、終わったよ!」とナースが声をかけても

答えは同じ 「ア~ あぁ~ ア~ あ~ アァ~」



遠く離れた部屋で褥創の処置をしていても

ずっと聴こえ続けるNさんの声? 悲鳴?


「ア~ あぁ~ ア~ あ~ アァ~」




仙骨部の褥創があと少しになったころ、

鋭角に曲がったままに拘縮した左膝の血色が悪くなった。

どんどん悪化して膝頭全体の皮膚が剥離してしまった。

直ぐ下の骨が露出しそうな勢い。

さすがにこれにはラップではなく軟膏を使用。

今は上皮化してきたが、まだ本来の皮膚ではない。



右膝はといえば、Nさんには右膝がない。


右脚は、太もも中ほどで切断されているから。

カルテによれば

ASO(閉塞性動脈硬化症)にて別の病院で切断との記載。


一度、その断端部から膿が出たことがあったが、

ひどいことにならずに軽快した。



今は、毎週の回診はしていないNさんだが、

なにかがきっかけで上がる声はいつも聞こえる。



「ア~ あぁ~ ア~ あ~ アァ~」

バタバタだけはできる両肘。

動かない両肩。

太ももで切断された右脚。

鋭角に曲がったままの左膝。



当然、ベッド上での身返りさえ自分ではできない。

当然、自分では食べることも飲むこともできない。

だから当然、胃ろうが作られている。



カルテ1号用紙(表紙)の年齢欄には

二重線を引かれた数字が

82 83 84 85 86 と並び、

今、87歳だと示されている。


そうなんや・・・・・、

もう5年もここに居るんやなぁ・・・・・。



しっかり眼をつむったまま、Nさんの発する

「ア~ あぁ~ ア~ あ~ アァ~」

という、叫びに近い発声と

すべてを拒否するような両腕のバタバタは、

いったい 何を訴えている のだろうか?



そんなことを少しでも考えようものなら

無力感 と やるせなさが

こみ上げてくるばかりなのです。




寿司屋にチャーハン

2010-12-08 00:30:52 | ひとりごと 医療系

今夜は月2回ある火曜の救急当直。

外科の夜診が終了してからが当直業務。


7時半に外来を終了して食堂に着くと同時に

「頭痛と冷や汗」との訴えで、窓口に来ているとの連絡。


「外科なんやけど、いいのかな?」と念を押す。


「それでも、診てくれ」といってるらしい。


消化器外科が専門の医者に、「頭痛と冷や汗」とは

まさに「冷や汗」ものなのだが・・・。


一般の方々にとっては、医者は医者だと思うのだろうが、

実は「寿司屋でチャーハンを注文」するようなもの。


これくらいなら、

「お客さん、おふざけがお好きなんっすねぇ!」

と、まだ板前さんがお愛想のひとつも言ってくれるだろう。


が、こっちの場合は、ヘタをすれば患者にも医者にも、

取り返しの付かない事態が待っているのが怖い。



イヤだなぁ~と思いながらも、

まずは、血圧と血糖値だよねと、手を染めてしまう。


この時点で、もう後には引けなくなってしまう。


結局のところ、

体型を見ただけでも高血圧は確実であり、

182/122と素晴らしい値だ。


降圧薬を内服して少々血圧が下がったにもかかわらず

「頭痛はひどくなってる。」という。


嘔気も麻痺も認めないから、出血などの心配はなさそうだが

やはり検査はしておかねばなるまい。


CTで出血ないことを確認して、鎮痛薬を内服させると、

少し痛みはマシというが、血圧は下がらない。

MRIで動脈瘤などのないことも確認したが、

やはりこれは入院させて持続点滴で降圧薬入れないとねぇ。


一応、脳外の先生に連絡入れて、それでいいか確認。


で、かれこれ2時間たった今、病棟から連絡が入った。


「147/84です。」

「じゃぁ、そのままのスピードで注入しておいて」


さて、チャーハンを注文された寿司屋は、

しばらく横になるとするか。


褥創回診

2010-12-06 12:04:21 | ひとりごと 医療系

毎週月曜の午前中、外来を受け持つ病院がある。

途中2年程の中断はあったが、平成11年からの付き合い。

外来診療の合間に、入院患者の褥創の回診をする。

20床あった一般病棟は、いつのまにか閉鎖となり

療養病棟だけとなってしまって、すでに久しい。


2005年1月の京都府保険医協会主催の講演会で

消毒薬とガーゼ撲滅運動の主導者である夏井睦先生が

スライドで示される驚嘆すべき治療経過を目の当たりにして

 (以前の記事があります。

  目からウロコのおはなし 1
  http://blog.goo.ne.jp/avin-hmp/e/a96ac7c67b717387efff2d8176f38347 )

目からウロコが何枚もバリバリと音をたてて剥がれ落ちてから

その病院の褥創処置に、水道水洗浄とラップ療法を導入した。

(ちなみに褥創とは、床ずれのことです。

 通常は褥瘡と書きますが

 夏井先生の唱道される「創」の字を使います。)


当初、ナースからの半信半疑の眼差しは疑いようもなかったが

それに対する答えは、改善していく症例数の増加だった。

現在では、紙オムツにラップを貼ったものが基本の処置となった。

もちろん別療法に変更する場合もある。


今日は月初めの月曜だったので、処置必要な12名全員を回診。

軟膏処置をしていた4名のうち1名をラップ療法に変更。


この回診中に病棟内の胃ろうの人数を数え始めたものの途中で諦めた。

短期記憶障害?と自嘲しながらも、1人・2人・たくさん・・・。


詰め所で確かめるのが一番と、訊いてきた。


入院者数56名のうち経口摂取不能者は40名で71.4%。

それらの方々の栄養を支える手段として胃ろうは30名で53.6%。

残り10名はIVH(高カロリー輸液)で17.8%。



褥創処置を要する12名では胃ろう9名で、75%を占める。


いずれにしても、

入院患者の7割超が口から食べられない状況とは、

見るも無残な状況といわざるを得ない。


世界No.1の長寿国日本とは

こんな状況によって作り出されているのです。


胃ろうの番組を観直して 

2010-11-29 16:12:56 | ひとりごと 医療系

昨晩の番組、録画したのを見直しています。


当直明けで、正午までは外来をして

お昼を食べ始めたのが14時頃でして

まだブドウの赤い搾り汁などを

ダラダラと飲みながら書いてます。


そんな状況で録画を見直していますと

国立長寿医療センターの医師が


「やっぱり、訴訟だとかがありますので

 なにもやらずにいろいろと言われるよりも

 なにかをやってた方が言われない可能性が高い。

 まぁ、いろいろと横槍を入れてくる人がいれば

 一番強い意見というか、

 一番、今の医療の現状で

 いちばん常識といわれていることを

 選んでおくのがいちばん、まぁ、まともと言うか

 訴えられずに済むと言いいますか、

 無難な選択になってしまうということはありますね。」


とコメントしている場面に。


このコメントを書き留めるのに

何度も巻き戻ししたことは言うまでもありません。


で、

自分が訴えられないために

胃ろうをこしらえて、それから何年もの間

見るも無残な状態の人を作り出しても

法律的に問題なければ

良心になんの呵責も覚えないのか!!!


って、話なんじゃないの???


そして、それに続いて、


『患者のためを思えば

 胃ろうをしない方がよい場合がある

 そう考える医師が少なくないことがわかりました。


 それでもなぜ、胃ろうをするのか?』


と、ナレーションが入った後に、

東京大学医学研究科公共健康医学の

会田先生のコメントが続きます。


全国の医師に調査を行なった結果だそうです。


それによれば、

 1.病院では、何もしないで看取るのが非常に難しい。

次が非常に大きなファクターだが、

 2.人工的に栄養を投与する方法があるのに

   それをしないということは

   刑法に触れる心配がある。

   そういう懸念を懐く医師が多い。


というのでした。


ご丁寧にも、

自分が認知症の末期なら胃ろうをするか?

というアンケート(医師277人が回答)結果は


 胃ろうをしてほしい 24.9%

 点滴だけ      31.4%

 何もしてくれるな  36.8%


だったとのことです。


少なくとも、医者の75%は自分なら

終末期の胃ろうはゴメンこうむりたいというのです。


自分がされたら嫌なことを、やるんだねぇ昨今は。


『行く度に周りの人達を見るとブルーな気持で帰ってきます

ただただ寝たきりで 感情もなく横たわっている人を見ると

果たしてこんな状態で生きててもなあと いつも思います 』


と、コメントを下さった せっつんさん。


まったく、そのとおりですよね!


「生きている」という事の 内容 が大切ですよね。