ナンプレふぁんのひとりごと

ナンプレは初級から上級に行くにつれて解きにくいですね。

簡単な新しい原則を見つけましたので、是非ご覧ください。

共倒れの原則

2023-02-18 08:15:34 | ひとりごと

以前、「頭ハネ」の変異型が「頭ハネⅡL」で「頭ハネⅡL」の進化型が「共倒れ」だと記しました。その「共倒れ」は、いちごナンプレ研究所 さんの「天和」の解き始め図の

        

を見て、3の Loop と7の Loop が同じマスで一回接触しているがこの2個の数字はどういう関係なのだろうかと思ったからです。

        

この作品は相棒ナンプレですので、当然中心マスには5が確定します。従って、3と7は削除されますが、それでは解いたことにはなりません。従って、相棒を無視して進めてみました。

        

そこで、1の Loop を造りで二択マスを持てば中央マスに同色の1と3が入る事を確認し、

        

次に、7の Loop と9の Loop を造りで二択マスを持たせて、中央マスに同色の7と9が入る事も確認し、

        

二つの図を合体させて、

        

3と7も削除される事を証明しました。しかし、この作品は結局は相棒ナンプレですので、通常問題でも通用するものなのか使ってみる必要があります。

        

色々探しまして見付けたのが「逆鱗」です。が二択マスを持たない Loop 同士の唯一の接触マスです。

        

「共倒れ」を使えばには1も2も入れませんので、削除されます。

        

色分けを2色にすると青色数字は誤りですので、全て削除されます。この手法を経て正解図に進みます。

この結果を参考にして「共倒れの原則」を考案しその定義を次のように決めました。

「ある数字Xの Loop が在る時、その Loop の構成域に、別の数字Yの Loop との二択マスを有しても有さなくても、三択以上の接触マスが1個の場合は、当該2数字はその接触マスから削除される。」

ここまでが前回までの要約です。

 

今回は「共倒れの原則」の続きですが、最後までお読み頂きますとクラスが上がるかもしれません。

 

実は、「共倒れの原則」には定義がもう一つ有るのです。私もそのことに気が付いて驚きました。もう一度定義をご覧ください。

「ある数字Xの Loop が在る時、その Loop の構成部分に、別の数字Yの Loop との二択マスを有しても有さなくても、三択以上の接触マスが1個の場合は、当該2数字はその接触マスから削除される。」

赤色マークの処は必要なのかな?無くてもいいのではないか?と、思われた方は普通の愛好者さんです。何であの記載が有るのだろうと、疑念を抱いた方は達人さんです。

そこで、逆転の発想をしますと、その定義は。

「ある数字Xの Loop が在る時、その Loop の構成域に、別の数字Yとの二択マスを1個有する場合は、数字Yは Loop で有っても無くても、三択以上の接触マスが1個の場合は、当該2数字はその接触マスから削除される。」

図面で説明すると、

        

「逆鱗」で1の Loop が出来上がった図です。

        

本文での二択マスが急所ですと記した事を思い出してください。

        

が接触マスです。

        

二つ目の定義によりは削除されます。

確認のため別の問題図を探して見つけました、「不知火」の途中図です。

        

1の Loop を色分けした図です。

        

本文では「頭ハネ」を使用しましたが、「共倒れ」が使えます。1の Loop の構成域のに1・5の二択が、に1・5の接触が有ります。

        

「共倒れ」での1と5の双方が削除されて、

        

の8が確定します。凄いでしょ、Loop を造る技術が有ればとても有意義な手法だと思います。

 

ところが、もっと複雑な応用の「隠れ共倒れ」が有るのです。

既存のロジックには一目で見つけられるものと、隠れているものが有りますね。

        

上は二国同盟で、下は四国同盟(別名:隠れ二国同盟)です。

「共倒れ」の定義では、ある数字Xの Loop が在る時、その Loop の構成域に、別の数字Yの Loop もしくは当該数字の二択マスが必要条件でしたが、Loop も二択マスも無い場合はどうしたら良いのでしょうか。

答えは簡単です。仮想の Loop もしくは当該数字との二択マスを造れば良いのです。仮想でも Loop を造るのは手間がかかりますが、仮想二択マスはそれ程難しくはありません。数字Xの Loop の 構成域にブロックの異なる2個の接触マスを有する数字を探せば良いのです。

図で説明します。いちごナンプレ研究所さんの「思い切り7」の途中図です。

        

2の Loop が出来上がった図です。

        

本文では「頭ハネ」を使って、

        

で青色数字がダブるので、

        

が削除されるとしましたが、「隠れ共倒れ」が使えます。

        

2の Loop の 構成域に、ブロックの異なるの2個の接触マスを有する数字8が有ります。この場合においての双方が二択マスになることは絶対にありません。理由は二つ目の定義をご覧ください。

        

が二択マスならは接触マスですので、も削除されます。

        

反対にが二択マスでも同じくも削除されます。

        

どちらにしてもには8が入れませんので、の8が確定します。これも凄い手法でしょ。1も同じ様に進みますが、確定する数字は有りません。

続きが有ります。

        

に接触マスが有るとすると、

        

今度はが削除されてが確定します。

但し、「隠れ共倒れ」が使用できない場合が有ります。

        

ろばくん作の「不知火」の途中図です。

        

1の Loop を色分けします。

        

1の Loop の 構成域に、単独ブロックに1・4の接触マスが2個有ります。そして列も同じです。しかし、この場合は隠れ二国同盟が確定していますので、二択マスが2個になります。従って、使用不可です。

次に殆ど威力が無い場合を、

        

「逆鱗」で最初の1の Loop が出来上がった図です。

        

に1と5の接触マスが有ります。             

        

この場合はの5が削除されるだけです。

        

に1と9の接触マスが有りますが、この9は Loop の構成員であると決まっていないし、1・9の二択マスも有りませんので、「共倒れ」は使えません。

 

Loop を造る技量の有る方は、ここまでマスターすれば解ける問題が増えると思います。コツを覚えてください。

Loop を造るのが不得手の方は、一心同体を探して強リンクを繋げるようにすると、上手に Loop が造れると思います。

 

次回は、のんさん さんがツイッターに投稿された対角線ナンプレで、次の図です。

        

バレンタインデーに因んで作られた作品だそうです。和名を探しましたが見つからないので、中国名の「情人節」と名付けました。作家さんは難問と記していますが、「n国同盟」と Loop を造って「共倒れ」の2発で終わります。挑戦してみてください。

 

ご覧頂きまして有難うございました。


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