ナンプレふぁんのひとりごと

ナンプレは初級から上級に行くにつれて解きにくいですね。

簡単な新しい原則を見つけましたので、是非ご覧ください。

「運命」

2018-09-25 11:32:07 | これが解けたら

フィンランドの数学者が2006年に公開した10作品を見つけました。これも質問箱の回答からです。その中の第5番目が今回の題材です。第5番といえば「運命」です。

        

前にも申しましたが、この名はこのブログ内での呼び名です。 解き易くします。

        

進めて、

        

上段ユニットで、4と9は二行で別居してで一回同居するので、磁石と鉄です。4の磁石相手候補は5と7で、9の磁石相手候補は2と7です。共通の磁石相手候補は7なので、が入ります。

        

進めて、

        

二国同盟で、

        

進めて、

        

二国同盟で、

        

進めて、

        

多国同盟で、

        

進めて、

        

から右へ9の奇数個連鎖 強・強・強・弱・弱 では削除されます。

        

多国同盟で、

        

6の四辺形の原則で、は削除されます。

        

三国同盟で、

        

下段ユニットで、5はで8と三回同居するので、5-8の磁石候補です。また、で5は8と9と各々一回同居するので、8と9は同種です。しかしこれはどちらかは誤りです。どちらが誤りとしても5と9は異種になります。

        

5と9は異種なので一回同居します。が入るとが入り、が入るとが入ります。従って、は削除されます。

        

進めて、

        

XY-Chain で、が入るとに3は入れず、が入ってもが入るので、やはりに3は入れません。従っての3は削除されます。

        

これでロジックは終わりです。の3で進めて、48連チャンの始まりです。これも長いのですが、奇跡には及びません。

        

5で進めて、

        

9で進めて、

        

6で進めて、

        

7で進めて、

        

2で進めて、

        

1で進めて、

        

7で進めて、

        

8で進めて、

        

仕上げです。

        

正解です。

 

とりかかりは「天才」「世界一」と同じでした。これはこの数学者の癖かもしれません。とは言っても12作品の他は知りませんが。

次回は第9番目です。第9番と云えば「第九」です。下の図がその問題です。

        

こちらの方が連チャンは短いですが、難度は上です。

 

ご覧いただきまして、有り難うございました。


奇数個連鎖の原則ー追記

2018-09-22 09:52:19 | ひとりごと

これは追記ですので、本文をご覧になってからお読みください。

 

奇数個連鎖では弱リンクが3連続したら、そして偶数個連鎖では強リンクが2連続したら、確定する箇所も削除する箇所も決められませんと記述しましたが、4個連鎖と5個連鎖が合体したら、違った結果になります。下の図をご覧ください。

        

を起点にしまして下へ続けます。 の4個連鎖と の5個連鎖の合体です。単体ですと、削除も確定もできません。しかしアニメではないですが、合体すると無敵になります。

左上のブロックをご覧ください。のうち必ず一つは決まります。に決めますと、は入れません。また、に決めますと、やはりは入れません。に決めますと、が決まりますので、これもは入れません。結局は削除されます。つまりが確定します。

これはAIC(Altermate Inference Chain)の一例だそうです。私も初めて見ました。ナプンレは奥が深いですね。

「運命」はもうしばらくお待ちください。

ご覧いただきまして有り難うございました。


奇数個連鎖の原則

2018-09-17 11:20:12 | ひとりごと

「奇数個連鎖の原則」をマスターして下さいと記述しているのに、詳細は他の方のHPをご覧くださいと云うのは、無責任だと思いますので、今回はいろいろなパターンをお見せします。

奇数個ですので、5個・7個です。9個以上は殆んど有りません。この内7個の場合を図で解説します。

まず、行・列・ブロックに同じ数字が何個入っているか調べます。2個の場合を強リンク、3個以上を弱リンクと呼び、強と弱の組み合わせで確定する場所や削除する場所が決まります。解説図として「三手詰め」の連鎖を使用します。

        

この図です。

 Ⅰ.強・強・強・強・強・強・弱の場合   (起点をとします。以下も同じです。)

        

に決めるとすると、も決まりますので、ブロックにが同居します。矛盾が生じますので、も入れません。従って、の5が確定します。この場合では当然ですが、も決まります。

        

の5がここでもの5が確定します。

 Ⅱ.強・強・強・強・強・弱・弱の場合

        

に決めるとすると、が決まりますので、の5またはが候補ですが、が入っているので入れません。また、に決めるとすると、が入りますので、やはりは入れません。従って、は削除されます。

 Ⅲ.強・強・強・強・弱・強・弱の場合

        

に決めるとすると、が決まります。そうするとも入れませんので矛盾が生じます。従って、が確定します。

 Ⅳ.強・強・強・弱・強・強・弱の場合

        

に決めるとすると、の5またはが候補ですが、に決めますと矛盾が生じますので、の5に決まります。そうするとが決まります。また、に決めますと、に入りますので、やはりが決まります。従って、が確定します。

 Ⅴ.強・強・弱・強・強・強・弱の場合

        

これはⅣのパターンの、起点違いです。が確定します。

 Ⅵ.強・弱・強・強・強・強・弱の場合

        

これはⅢのパターンの。起点違いです。が確定します。

 Ⅶ.強・強・強・強・弱・弱・弱の場合

        

このように弱リンクが三つ連続したら、奇数個連鎖にはなりません。従って、確定する数字も削除する数字も有りません。

 Ⅷ.強・強・強・弱・強・弱・弱の場合

        

に決めるとすると、の5またはが候補ですが、の5ですとが決まりますので、には入れません。ですと、も入れないので矛盾が生じます。また、に決めるとすると、が決まりますので、には入れません。従って、は削除されます。

 Ⅸ.強・強・弱・強・強・弱・弱の場合

        

に決めるとは入れません。また、に決めるとすると、の5またはが候補です。とするとが決まりますので、は入れません。しかしの5とすると、が決まりますので、の5とのどちらに決まるか分かりません。従って、何処の数字も確定・削除は出来ません。

 Ⅹ.強・弱・強・強・強・弱・弱の場合

        

に決めるとすると、が決まりますので、の5またはが候補ですが、が決まっていますので入れません。また、に決めるとすると、が決まりますので、やはりは入れません。従って、は削除されます。

ⅩⅠ.強・弱・強・弱・強・弱・弱の場合

        

に決めるとすると、が決まりますので、の5またはが候補ですが、が決まっているので入れません。また、に決めるとすると、が決まりますので、やはりは入れません。従って、は削除されます。

ⅩⅡ.強・強・強・弱・弱・強・弱の場合

         

これはⅩのパターンの起点違いです。が削除されます。

ⅩⅢ.強・弱・強・弱・弱・強・弱の場合

        

これもⅩⅠのパターンの起点違いです。に決めるとするとが決まりますので、には入れません。また、に決めるとすると、が決まりますので、やはりには入れません。従って、は削除されます。

ⅩⅣ.強・弱・強・弱・強・弱・強の場合 (起点をにすると、強・強・弱・強・弱・強・弱になります。)

        

の5・の5・の5の全てに5が入らないとすると、がダブり矛盾が生じます。に決めるとすると、が消えてが残ります。の5に決めるとすると、が決まります。の5に決めるとすると、やはりが決まります。従って、が確定します。

以上の他に起点違いと逆回りパターンが有ります。いろいろなパターンを覚えてください。きっとお役に経ち立ちます。ご覧になってお分かりと思いますが、Ⅸを除き二つの強に挟まれた数字が確定し、二つの弱に挟まれた数字が削除されます。

図は省略しますが、5個連鎖のパターンもお知らせします。

 Ⅰ.        が確定します。

 Ⅱ. 弱     は削除されます。 (このパターンの一つに「2 String Kite」が有ります。)

 Ⅲ. 弱     が確定します。

 Ⅳ. 弱  弱     は削除されます。 

 Ⅴ. 弱  弱     弱が三つ続くと確定も削除も出来ません。   

この5種類で、起点違い・逆回りが有ります。

 

付録として、偶数個連鎖も

偶数個ですので、4個・6個・8個連鎖などです。この内4個連鎖は別名の「X-Wing」「Swordfish」「四辺形の原則」と呼ばれています。 

6個以上はあまり出現しませんが、8個連鎖の「東大の助教」で解説致します。

        

強・弱・強・弱・強・弱・強・弱でまたはが必ず決まりますので、は削除されます。を確定して進めてみてください。必ず矛盾が生じます。偶数個連鎖は強と弱の繰り返しです。(但し、弱の代わりに強でも可です。)ですので、強・強と2連続した場合は偶数個連鎖に成りません。

 

次回からは、フィンランドの数学者が2006年に公開した10作品の中から、いくつかを紹介します。その冒頭に有る作品は、当時の最難問として「フィンランドの数学者」で記述してありますので、それをご覧ください。次回は下の図です。

        

私はこの作品を「運命」と名付けました。理由は5番目に載っているからです。「天才」と比べると少し緩いですが、難問ですヨ。挑戦してみてください。

ご覧頂きまして有り難うございました。

 

 


質問箱より

2018-09-10 11:15:23 | ひとりごと

ネットの質問箱を覘きますと、殆んどが「この問題の次の一手は」というものです。それを回答されている方の記述に教えられるものが有ります。私には「XY-Chain」が大変勉強になりました。しかし、仮置きしないと答が出ないと回答されている問題も多いです。複数の方が仮置き必要と回答された問題に挑戦してみました。

 

第1問

        

解き易くします。

        

直ちに以下の記事をお読みにならず、10分程お考えください。

1と5と8のオンパレードです。何処から手を付けて良いか分からないでしょう。でも覚えておいてください。このように数字が限られた個数の場合は、「XY-Chain」は滅多に有りません。有るのは「奇数個連鎖の原則」です。

        

から左へ強・強・強・強・弱・強・弱 でが確定します。(→5→

        

進めて、

        

から下へ5の奇数個連鎖 強・強・弱・強・弱 でが確定します。

        

進めて、

        

さらに進めて、

        

正解です。

ご覧のように仮置き無しで解けます。連鎖の見つけ方を練習してください。

 

第2問

        

解き易くして、

        

このように数字が五つ以上有る場合は、「XY-Chain」を使う率が高いです。

        

でも、先ず二国同盟で詰め上がりの準備します。

        

XY-Chain で、が入るとに9は入れません。また、が入ってもが入るので、やはりに9は入れません。従って、の9は削除されます。

        

進めて、

        

さらに進めて、

        

正解です。

 

このように一旦は手が止まっても、何かしら打つ手は有るものです。こういう練習をすることも実力の向上に役立つのではないでしょうか。質問箱は手順の宝庫です。時々記事にしたいと思います。

 

次回は、解き順は一回お休みして「奇数個連鎖の原則」について、いろいろなパターンを解説したいと思います。

 

ご覧いただきまして有り難うございました。

 

 


「三手詰め」

2018-09-03 12:57:34 | ひとりごと

詰将棋をご存じでしょうか。王手の連続で玉を詰めるゲームです。その最短手数が三手詰めです。でも、攻め方は一手目と三手目の2回しか攻めません。今回採り上げる問題も2回のロジックで解けるので、紛らわしいけれど「三手詰め」としました。(勝手ながら連チャンは手数に含めて居りません)下の図がその問題です。

        

質問箱で次の一手を教えて下さいとありました。解き易くします。

        

二人の方が回答されていました。お二方とも次の一手としては正しい回答でした。でも、私の解き順は違ったので以下に記します。しかし、ご覧の方も下図を見る前に10分位考えてみてください。予告のヒントを思い出して。

        

次の一手は奇数個連鎖です。から左へ強・強・強・強・強・強・弱での5が確定します。不思議に思う方は、を確定させて進めてみてください。強リンク(二択)ですから一つ置きに確定します。そうするとが入り矛盾が生じます。

        

で進めて、

        

で進めて、

        

1で進めて、

        

4で進めて、

        

8で進めて、

        

7で進めて、

        

1で進めて、

        

二回目のロジックの二国同盟です。この二国同盟が実に惜しいのです。これ無しでが確定していたら、「一手詰め60連チャン」でしたのに!

        

9で進めて、

        

2で進めて、

        

3で進めて、

        

8で進めて、

        

2で進めて、

        

1で進めて、

        

4で進めて、

        

6で進めて、

        

9で進めて、

        

4で進めて、

        

2で進めて、

        

1で進めて、終わりまで。

        

正解です。

 

如何でしたでしょうか。恐らくこの問題は「世界一単純な難問」でしょう。

 

次回も質問箱からです。仮置きしないと答が出ないと回答された問題二問です。

第一問

         

 

第二問

        

どちらも解けますので、挑戦してみてください。

 

ご覧いただきまして有り難うございました。