ナンプレふぁんのひとりごと

ナンプレは初級から上級に行くにつれて解きにくいですね。

簡単な新しい原則を見つけましたので、是非ご覧ください。

眺めて解く?

2022-03-28 08:17:33 | ひとりごと

Yahoo 知恵袋へ、次の一手を教えてくださいと質問図が投稿されました。

        

回答された方が一人居りまして、その手順は、

        

Nishio を使います。2の強リンクが有ります。

        

が確定しますとは削除されます。

        

そして、が確定しますと、 の Chain で、が確定して同じくは削除されます。

        

に2が確定してもに2が確定してもが削除されますので、の9が確定します。

そして、数字が確定しなくても可であれば、

        

Skyscraper でが削除されると追記されています。100点満点の回答ですね。特にあの Chain はなかなか気が付かないと思います。私も参考にさせて頂きます。・・・少し長いですが、ここまでは前振りです。

 

この質問図が投稿された日から二日後に、「ナンプレ 眺めて解こう」さん(今まではこの方を「XY-Chain は仮定法」さんと記していましたが私が勝手に付けたあだ名なので、今後は「眺めて解こう」さんとします。)次の文を付けて投稿されました。

        

に1を入れても8を入れてもスムーズに進みますが、最後の最後に矛盾が生じます。7を入れると最後まで進みます。背理法を使えば簡単なのですが、この問題は背理法を使わなければならない程の難問では無いので、解法のヒント・手掛かりに思い当たる方は教えてください。」( 私がこの記事を作成している時点では、質問そのものは削除されています。たぶん回答者が0人だったためと思われます。)

達人が質問されたので驚きました。私は別の攻め処から解いてありましたが、改めての7の確定を優先する手順で解いてみます。

        

が正しいとします。この7の Loop は攻めようが有りません。

        

ですので、2を利用します。が決まれば良いのです。

        

2の Loopを色分けして、4個在るの内どれか一つでも消えれば良いのですが、

        

一番単純なのはが入ればが確定するので、この構想で進めます。

        

これを実現させるためには。

        

が入るようにしますと。

        

が入るとよろしいのですが、実際にを入れてみるとの Loop が出来てしまって失敗です。

        

ですので、の7を削除しようとすると、を確定させなければならないので無理です。

        

もう一つの方法は、に1または6を確定させることですが、1は選択肢多すぎるので6が確定するようにすると、

        

の両方の6を確定させなければならないので、これも無理です。

結局、直球勝負は失敗に終わりましたので、変化球( Bahamut )で攻撃します。

        

7を攻めるしかないようです。に1・7の二択が有ります。

        

に7が確定すると、は削除されます。この図をA図とします。

        

そして、に1が確定すると、が入り3個ののそれぞれと共通の領域であるが入りますので、は削除されます。この図をB図とします。

        

A図でもB図でもは削除されます。

        

に入る1をとしますとが入りますが、は入れませんので根拠の無い1が確定してしまいます。従って、このは誤りとなります。

        

ですので、にはが入りその左隣にはが入ります。

        

そうすると、が入りますので、は削除されます。

        

が消えたので第1列と第2列の7は本体とは別の Loop になってしまいました。最初の構想の失敗が証明されました。改めての1・6の二択をご覧ください。

        

に1が入るとが入るので、この1はです。従って、は削除されます。

        

にはが入ります。が入りますとが入ります。

        

そうすると、にはが入りますので、は削除されます。

        

4が確定しましたので進めて、

        

3を色分けしますと、第7行は二択だらけになりました。そして、にはだけでは無くも入れますので、色を消します。

        

実はこの図は Bahamut の下地です。思いがけない一手で Bahamut が決まります。ヒントを差し上げますので5分程考えて下さい。ヒントは「前振り」です。

        

が入りますと、 の chain でが入ります。右下ブロックの9は強リンクですので、にはが入ることになり、がダブるので誤りとなります。従って、青数字は全て削除されます。

        

漸くの7が確定しました。この手順が「眺めて解こう」さんの質問の答えになっているかは自信は有りませんが、ご覧の方の解き順の参考になれれば幸いです。

 

おまけです。

「眺めて解こう」さんの質問が投稿される前に私が解いた手順です。

        

この質問図を解きます。

        

謀反です。二つの6の強リンクが在ります。

        

二つの強リンクを繋げると1本の強制 Loop が出来ることを確認します。しかし、この強制 Loopは偶数個連鎖にならないので誤りです。

        

従って、片方の強リンクの色分けを反転させますと、のそれぞれと共通の領域で在る▢のは削除されます。

        

6の色分けを進めてを削除します。

        

二国同盟で、

        

AICです。から で、のどちらかが確定するので、は削除されます。

        

9で進めて、

        

3で進めて、

        

に1・7の二択が在ります。

        

が決まりますと、が入りが入ります。(先程はは入らなかったではないかと思われる方もいらっしゃるでしょうが、が確定することが前提だったからです。この違いをご確認ください。)

        

そして、が入りますと、同じくが入ります。

        

従って、の7は確定します。( この手順も「眺めて解こう」さんへの回答らしいかな )後は芋づる式に数字が決まるようです。7で進めて、

        

2で進めて、

        

9で進めて、

        

8で進めて、

        

1で進めて、

        

4で進めて、

        

8で進めて、

        

6で進めて、

        

3で進めて、

        

5で進めて、

        

1で進めて、

        

5で進めて、

        

正解です。

 

次回は、いちごナンプレ研究所 さん作の超難問で、次の図です。

        

ツイッターで難易度ポイントを提供している方の新基準で、首位の527Pの作品です。私はこの作品を「神髄」と名付けました。体感難度は「世界一の難問」の五割増しぐらいです。

 

ご覧頂きまして有難うございました。


「看板娘」

2022-03-18 08:13:11 | ひとりごと

以前ヒント数字配置が点対称で180度回転すると重なる数字の合計が10になる問題を、点対称10型と記していましたが、作者である いちごナンプレ研究所 さんは相棒ナンプレと称していらっしゃいますので、私もそれに倣い以降は 相棒ナンプレと称することに致します。

 

今回の題材は、いちごナンプレ研究所 さん作の相棒ナンプレで、次の図です。

        

作家さんは、甘辛串団子と称してヒント数字配置が同じ作品を5作公開しています。その中の№1がこの作品ですので、串団子屋さんの看板娘と看做して「看板娘」と名付けました。まずは候補数字を入力します。

        

難問なので、作家さんのヒントが有ります。「180度回転すると重なる数字の合計が10になります」と「中央ブロックは魔法陣です」の二つですが、これを利用しないで解いてみます。ところで、「いちご」と「魔法陣」の違いはお分かりでしょうか。

        

3で進めて、

        

7で進めて、

        

1で進めて、

        

9で進めて、

        

中央ブロックは2・8の二択になりましたので、魔法陣を使えば左下の2が確定しますが、ヒントを使わないようにします。4で進めて、

        

1で進めて、

        

6で進めて、

        

9で進めて、

        

2で進めて、

        

8で進めて、

        

ここまでは基本手筋だけで進みます。この作品には山が二つ在りますが、ここが最初の山です。

        

に2の強リンクが有ります。

        

第6列の強リンクを繋げます。

        

第7行で、の共通の領域である第7行8列のにはは入れませんので削除されます。そうすると、第7行1列にの2が入ります。

        

Petit Bahamut です。第9行をご覧ください。の2の強リンクが有ります。強リンクですのでどちらかは必ず確定します。どちらが確定してもの2が消えます。

2の奇数個連鎖でもあります。から右へ  で、の2が確定します。

        

の2が消えての2が確定します。

        

8で進めて、

        

5で進めて、

        

また止まります。これから先は私が知っている既存のロジックでは無理です。Nishio の達人なら何とかなるのでしょうが。

        

謀反です。8の強リンクが2本有ります。

        

この2本の強リンクを繋げると強制 Loop が1本出来ることを確認します。この Loop は偶数個連鎖になりませんので誤りです。

        

ですので、片方の強リンクの色分けを反転させますとの共通の領域に在るは入れないので削除されます。

        

6で進めるのですが、チョット脇道へ。こちらにも8の強リンクが2本有ります。

        

強制 Loop を造りますと、の二本出来ます。これではどちらが誤りなのか不明です。ですので、謀反にならないので今まではここで止めていました。しかし考え方を替えてみました。どちらが誤りなのか不明ならどちらかは正しいのではないかと。

        

どちらかは正しいとすると、は除外されます。従って、は削除されます。そうするとが確定します。これは新手だと思いますが別の問題で検証したいです。本線に戻ります。

        

6で進めて、

        

4で進めて、

        

2で進めて、

        

4で進めて、

        

7で進めて、

        

5で進めて、

        

8で進めて、

        

3で進めて、

        

正解です。

 

おまけです。

Petit Bahamutを使った場面で、最初から2の奇数個連鎖を使う手法が有ります。

        

この場面です。

        

から右へ 強・弱・強・強・強・弱・弱 で、は削除されます。

        

から左へ 強・強・強・強・弱 で、は削除されます。

        

2で進めて、本線に続きます。

 

おまけ その2です。

「看板娘」と同じヒント数字配置で、点対称11型にしてみました。

        

180度回転すると重なった数字の合計が11になりますが、残念ながら1は足さないで横並びで11です。解き順は「看板娘」と同じですが中央ブロックは魔法陣では有りませんので、違った感触があるかもしれません。

そして、この問題図はパクリですので、もちろん私の作では有りません。

 

次回は、Yahoo の知恵袋からで次の図です。

        

次の一手は? と云う質問で、回答の一つは。

        

Skyscraper でが削除されるというもので、これは奇数個連鎖の一例です。もう一つの回答手順は本文で。しかしこれから先が難しいのです。

後日「XY-Chain は仮定法」さんは同じ質問図で、背理法を使えば簡単ですが、背理法無しで解いてくださいと投稿されました。回答の常連さんが質問されたので驚いています。仮定法の解釈が違う方なので、質問の答えになっているかは不明ですが、挑戦してみました。

 

ご覧頂きまして有難うございました。


Remote Pairs

2022-03-08 08:14:02 | ひとりごと

Remote Pairs( リモートペアズ )と云う手法が有ります。過去に一度達人の使用例を記事にしましたが、滅多に使用する場面が出現しないので、ご存知無い方もいらっしゃるかと思います。

 

今回の題材は、ツイッターに進め方を教えてくださいと投稿された質問図で、次の図です。

        

私は、この図は棋力?判定には持って来いと思いましたので、予告で勝手なクラス分けをしましたが、あくまでもこのブログの中のお遊び判定です。

 

早速解き始めますが、「残念ながら解けなかった方」「難しそうなのでスルーされた方」「根拠の無い仮置きで進めた方」「解答ソフトを使った方」については記事にしようが無いので、省略します。

 

Ⅰ.仮定法で答えを出す

        

仮定法1回で答えを出すには、の3・4の二択マスを攻めます。

        

第1行の3の候補数字は4個で4の候補数字は3個です。この場合は数多く消える3を入れて進めるのが常套手段です。理由は、誤りの確率が高いのかもしれません。

        

に3を入れて進めますと、に3も4も入れない矛盾が生じます。

        

次に、に4を入れて進めます。

        

今度は答えにたどり着けます。

ここで仮定法命の方に重要なことが有ります。3より先にに4を入れて進めますと、答えにたどり着きますが、ここでラッキーとクリアしたつもりになってはいけません。改めてに3を入れて矛盾を示さなくてはならないのです。ここまでが仮定法です。ですので、ラッキーと思って途中で止めた方は仮定法では無く「仮置き偶然の当たり」になります。

 

Ⅱ.色分け法で解くもしくは答えを出す。

 

色分け法は本来このような終盤で使うのでは無く、序・中盤に使うのですが、使って悪い事ではありません。

先ず基準の数字を決めます。それは1または6です。理由は Loop になっているからです。でも6の Loop は二択マスでは有りませんので、二択マスが有る1をお薦めします。

        

1をこの様に色分けして進めますが、注意して頂くことが有ります。それは「二択だらけにしない」と云うことです。理由は以前にも記しましたが、「ナンプレは唯一解が前提だから」です。ですので、三択のマスを1個または2個残すように進めます。1個になれば「BUG+1」( Binary Universal Grave+1)と云う手法が使えます。2個の場合は何という名称が付くのか私は知りません。

        

二択マスは反対色になりますので、中側ユニットはこうなります。

        

全体に色分けを広めます。「BUG+1」が出現する前に解けてしまいました。

        

に注目してください。

        

の腹違いの二国同盟では削除されます。7で進めて、

        

が有りますので、共通の領域であるは削除されます。

        

が確定します。

        

Bahamut で全ての青数字が削除されます。

        

進めて、

        

正解です。他の数字を基準にすると解けないかもしれません。

 

Ⅲ.既存もしくは独学の手法3回で解く

 

これが普通の解き方です。

        

4の奇数個連鎖です。から右上に強・強・強・弱・弱 で、は削除されます。

        

3の奇数個連鎖です。から右上に強・強・強・弱・弱 で、は削除されます。

        

XY-Chain です。 で、の4は削除されます。

        

で進めて、後は芋づる式に決まります。

 

Ⅳ.既存もしくは独学の手法2回で解く

 

冒頭に記した Remote Pairs です。

 

        

3・4の二択の奇数個連鎖です。から右上へ に強・強・強・弱・弱 で、は削除されます。

        

3・4の二択の奇数個連鎖です。から下へ 強・強・強・強・強・強・強・弱・弱 で、は削除されます。

        

6で進めて、

        

7で進めて、

        

3で進めて、

        

4で進めて、

        

正解です。

 

面白いでしょう。一つの質問図でこれだけ遊べます。ご自分の得意な手法を突き進めるのも大事なことですが、違った世界に目を向けてみるのも実力UPに繋がると思います。そして、質問箱を利用してください。

 

次回は、いちごナンプレ研究所 さんの作品で、次の図です。

        

串団子みたいな図柄の5作品のうちの一つです。№1でしたので、「看板娘」と名付けました。でも、この娘は既存のロジックだけでは手に負えない じゃじゃ馬 だと思います。作家さんのヒント( 相棒ナンプレで中央ブロックの魔法陣 )が添えてありますが、お役に立てるかな?

 

ご覧頂きまして有難うございました。