ナンプレふぁんのひとりごと

ナンプレは初級から上級に行くにつれて解きにくいですね。

簡単な新しい原則を見つけましたので、是非ご覧ください。

「夏休みの宿題」

2018-08-27 09:17:14 | ひとりごと

私は独学でナンプレを解いてきました。「n国同盟」も「四辺形の原則」も「NISHIO LOGIC」も自分で見つけました。唯一「奇数(偶数)個連鎖」は勉強しましたが。それ故私の解き順に難しいロジックは有りません。ただ、「二択だけが残ると大きな一本の環になる」と信じていたことが恥ずかしいです。質問箱の回答に「XY-Chain」の記述を見て、目からウロコでした。早速訂正の記事を投稿させて頂きました「原則の根幹」です。これを覚えてからは二択を追うのが楽しくなりました。

ご覧の方も「n国同盟」「奇数個連鎖」「XY-Chain」の三つをマスターするだけで、実力は相当上がると思いますよ。それと「KITAMURA」も。

閑話休題、夏休みの宿題に次の図が出されました。

        

回答された方の説明を先に記します。

        

回答者の解説ーー「n国同盟と基本的な作業で上の図まで進みます。ここで Type3 Unique Rectangle というパターンを読み取って、を削除する。」というものでした。私も不勉強なもので、Unique Rectangle を調べました。簡単に云うと「一解の原則」の応用編でType1からType4まで有るようです。間違った手法ではないようですが、「唯一解前提の手筋」として、あまり好まれてはいないそうです。ただ、タイムレースには非常に有効な手段とのことです。私の解き順には、この場面は出て来ませんのでご参考まで。

        

進めて、

        

さらに進めて、

        

上段ユニットで、5はで4と同居しないので、5と4は同種です。また、で5は3と一回同居で、5と3は異種です。しかしこれはどちらかは誤りです。どちらが誤りとしても、4と3は同種になります。同種は同居しませんので、は削除されます。

        

進めて、

        

5はで2と同居しないので、5と2は同種です。また、で5は9と一回同居で、5と9は異種です。しかしこれはどちらかは誤りです。どちらが誤りとしても、2と9は同種になります。同種は同居しませんので、は削除されます。

        

進めて、

        

5はで7と一回同居なので、5と7は異種です。また、で5は9と一回同居で、5と9は異種です。しかしこれはどちらかは誤りです。どちらが誤りとしても、7と9は異種になります。異種は一回同居ですので、が入ります。

        

二国同盟で、

        

二国同盟で、

        

進めて、

        

二国同盟で、

        

進めて、

        

二国同盟で、

        

進めて、

        

さらに進めて、

        

残るは左側ユニットのみです。

        

正解です。

今回は少し緩めの題材にしました。しかし初心者の宿題にしては難しすぎると思います。

余談ですが、第2図の場面になった場合の、私の解き方を記します。

        

XY-Chainです。 の7は削除されます。

 

再度申し上げます。「n国同盟」「奇数個連鎖」「XY-Chain」の三つをマスターしてください。特に「奇数個連鎖」は強と弱の順番によって、確定する箇所と削除する箇所が違います。いろいろなパターンを覚えてください。

 

次回も質問箱からです。簡単なような、難しいような面白い問題です。

        

私はこの作品に「三手詰め」という名前を付けました。覚えて下さいと挙げたロジックだけで解けます。何日かけても宜しいのです。あれこれ考えるだけで実力は必ず上がります。是非挑戦してみてください。

ご覧頂きまして有り難うございました。

 


「解けたら奇跡」

2018-08-19 12:00:20 | ブログより

この作家は、ご自身のブログに全部で145問の作品を公開しています。その全部を解読した訳ではありませんが、今回取り上げる作品は「ピンの中のピン」だと思います。「世界一難しい問題」よりも☆一つ以上難解です。では、何故この作品が世の中に広まらないのでしょうか。それは、既存のロジックの組み合わせでは解けないからです。世間ではそのような作品を「仮置き問題」として嫌う傾向が有ります。

でも、この作家は新しいロジックの出現を信じています。次の図がこれが「解けたら奇跡」です。

        

解き易くします。

        

それ程難しそうには見えませんが。

        

多国同盟で、

        

早くも止まります。三日考えましたが、突破口が見つかりません。二日間で二つの数字が確定できたら、超上級の実力と云った意味がおわかりかと思います。諦めかけたところ、何とか「U字型磁石の原則(KITAMURA)」の新しい運用を、絞り出しました。

        

中側ユニットで、4と絶対に磁石にならない数字は1と3と6と7です。この数字が4と同居しないとすると、1はに、3はに、6はに、7はに入ります。このうち3と7は同居しないので、同種です。

        

四つの数字が4と一回同居するとすると、1はに、3はに、6はに、7はに入ります。やはり、3と7は同居しないので、同種です。

        

から下へ3の奇数個連鎖 強・弱・強・弱・強・弱・弱で、は削除されます。

        

から上へ7の奇数個連鎖 強。弱・強・弱・強・弱・弱では削除されます。

        

3と7の色分け法を使います。中側ユニットで4と一回同居する3と7を赤グループとし、4と同居しない3と7を青グループとします。これを強リンク(二択)で右側ユニットへ続けます。そうするとには3も7も入らないことになります。従って、入ることが出来ないの3と7は削除されます。

        

下段ユニットで、3はで5と同居しないので、3と5は同種です。(この場合この3は、赤グループか青グループか決まっていません)また、で3は7と同居しないので、3と7は同種です。(この3は、明らかに赤グループです。赤グループの3が青グループの7と同居する訳が有りません)しかしこれはどちらかは誤りです。どちらが誤りとしても、5と7は異種になります。

        

5と7は異種ですので、一回同居します。またはで同居しますので、またはが入ります。

        

またはに必ず5が入りますので、は削除されます。

        

5と7は異種で一回同居は確定しています。に3が入ると5と同種ですので、で3と7も一回同居します。故にが入ります。また、に3が入ると、やはりが入ります。従って、が確定します。

        

これは「NISHIO」と「KITAMURA」のCollaborationです。やっと最初の数字が確定しました。ここまで五日掛かりました。そしてこのロジックを組み合わせて決まったと、偶然に当たった仮置きの7とは格が違います。それは後ほど判明しますが、進めて、

        

5と7は一回同居ですので、5が確定します。

        

進めて、

        

下段ユニットで、 1はで4と同居しないので、1と4は同種です。また、で1は5と三回同居で、1-5の磁石候補です。しかしこれはどちらかは誤りです。どちらが誤りとしても4と5は異種になります。異種は一回同居ですので、が入ります。

        

進めて、

        

上段ユニットで、6はで4と同居しないので、6と4は同種です。また、で6は3と一回同居で、6と3は異種です。しかしこれはどちらかは誤りです。どちらが誤りとしても、4と3は同種になります。同種は同居しませんので、は削除されます。

        

進めて、

        

中段ユニットで、5はで9と同居しないので、5と9は同種です。また、で5は4と同居しないので、5と4は同種です。しかしこれはどちらかは誤りです。どちらが誤りとしても、9と4は異種になります。異種は一回同居しますので、が確定します。

        

進めて、

        

右側ユニットで、4はで5と同居しないので、4と5は同種です。また、で4は2と同居しないので、4と2は同種です。しかしこれはどちらかは誤りです。どちらが誤りとしても、5と2は異種になります。異種は一回同居ですが、で同居していますので、は削除されます。

        

進めて、

        

ここまで進むのに六日かかりました。それでやっと10個の数字が確定しただけです。これから先何日掛かるのでしょうか。ところがここで「奇跡」が起きます。地道に下地を作って、最初の数字7を決めたからです。仮置きの7では奇跡は起こりません。「奇跡」とは、次のロジックが最後の工程ということです。

        

三国同盟です。これで驚愕の51連チャンが始まります。(これも「奇跡」です)

        

9で進めて、

        

8で進めて、

        

5で進めて、

        

7で進めて、

        

4で進めて、

        

3で進めて、

        

9で進めて、

        

5で進めて、

        

2で進めて、

        

1で進めて、

        

5で進めて、

        

8で進めて、

        

6で進めて、

        

2で進めて、

        

1で進めて、

        

8で進めて、

        

6で進めて、

        

7で進めて、終わりまで。

        

正解です。

 

フィンランドの数学者の作品は2問とも解くのに二日掛かりました。6・7年前のことで、この原則を見つけた当時で、運用も磁石相手候補を探すぐらいでした。この作品を解いたのは一カ月前で、運用も幅広くなりましたが、それでも六日掛かりました。現時点ではこの作品が「世界一難しいナンプレ」だと思います。でも、「仮置き問題」として埋もれている作品に、もっと難しい作品が有るかも知れません。新しいロジックが発見されればのことですが。

私は、唯一解の作品は、虱つぶしの仮置きで答を出すこと無く、ロジックで解けると信じています。

次回は質問箱からの題材です。「夏休みの宿題を教えて下さい」とあります。下の図がそれです。

        

新学期まであと十日余りですが、あなたはお子さんの宿題を手助け出来るでしょうか。

ご覧いただきまして有り難うございました。


「Xの焦点」

2018-08-09 17:58:01 | ブログより

本日解くのは、この作家唯一の対角線ナンプレで、名付けて「X(ペケ)の焦点」です。松本清張の作品みたいでしょう。ただし、この呼び名は私が勝手に浸けたもので、決して公に通用するものではありません。このブログ内の呼び名です。以降の記事でも同じです。

        

点対象で、かざぐるまみたいで、焦点に入る数字は何でしょうか。 とりあえず解き易くします。

        

進めて、

        

右側ユニットで、2はで4と8と各々一回同居で、4と8は同種です。また、で2は8と同居しないので、2と8は異種です。しかしこれはどちらかは「誤りです。どちらが誤りとしても、2と4は異種になります。

        

2と4は一回同居です。が入るとが入り、が入るとが入ります。従って、は削除されます。

        

左上からの対角線で、5はまたはに入ります。そして、右上からの対角線ではまたはに入ります。従って、は削除されます。

        

に5が入りますと、右上からの対角線から5が消えてしまいますので、に5は入れません。

        

またはに必ず5が入りますので、は削除されます。

        

進めて、

        

「Xの焦点」は5でした。左側ユニットで、4はで8と一回同居なので、4と8は異種です。また、で4は6と一回同居なので、4と6は異種です。(で4は2と一回同居するので、6は入れません)しかしこれはどちらかは誤りです。どちらが誤りとしても、6と8は異種になります。異種は一回同居ですので、が入ります

        

中央ブロックの9について、に9が入るとに9が入り、に9が入るとに9が入ります。また、に9が入るとに9が入ります。従って、のどちらかには必ず9が入りますので、は削除されます。

        

二国同盟で、

        

左側ユニットで、7はで4と同居しないので、7と4は同種です。また、で7は8と一回同居するので、7と8は異種です。しかしこれはどちらかは誤りです。どちらが誤りとしても4と8は同種になります。同種は同居しませんので、は削除されます。

        

進めて、

        

右上からの対角線ではに2が決まっているので、が削除され、左上からの対角線だはに2が決まっているので、が削除されます。

        

下段ユニットで、9がに入ると6はに入り、9と6は一回同居で9と6は異種です。また、に9が入ると2と一回同居で、9と2は異種です。しかしこれはどちらかは誤りです。どちらが誤りとしても6と2は異種になります。

        

2と6は一回同居ですので、またはに6が入ります。ルートに入ります。従って、は削除されます。

        

6がに入ると5と一回同居で、6と5は異種です。--これをAとします。

        

6がに入ると9と一回同居なので、6と9は異種です。--これをBとします。しかしAとBはどちらかは誤りです。どちらが誤りとしても5と9は異種になります。異種は一回同居するので、が入ります。

        

進めて、

        

さらに進めて、

        

左上からの対角線でが確定します。。

        

進めて、

        

右上からの対角線でが確定します。

        

進めて、

        

上段ユニットで、2はで8と同居しないので、2と8は同種です。(には6と9が決まっているので、2と8は同時に入れません。)また、で2は5と一回同居なので、2と5は異種です。しかしこれはどちらかは誤りです。どちらが誤りとしても8と5は異種になります。異種は一回同居するので、が入ります。

        

進めて、

        

三国同盟で、

        

進めて、

        

さらに進めて、

        

左上からの対角線でに3が決まりましたので、は削除されます。

        

進めて、

        

右上からの対角線でに8が決まったので、は削除されます。

        

進めて、

        

右上からの対角線でに7が決まり、左上からの対角線でに7が決まったので、は削除されます。

        

進めて、

        

        さらに進めて、

        

残るは上段ユニットのみです。

        

正解です。 

 なんとか解けました。対角線という条件は、攻め方にとっては都合の良い武器なのでしょう。でも疲れます。

 

次回でこの作家の作品は終わりにします。恐らく現時点で一番の難問でしょう。わたしはこの作品に「解けたら奇跡」という作品名を付けました。次の図がそれです。

        

二日間で二つの数字を確定させることが出来た方は、超上級の実力が有ると思って良いでしょう。一つでもよろしいので、挑戦してみてください。

 

ご覧いただきまして有り難うございました。

 


「ピンキリのピン予備軍」

2018-08-01 18:53:17 | ブログより

今回の題材は、この作家の超難問の中のピン予備軍です。ということは、これより難しい問題が有るということです。それは後日に記事にしますが、この問題もかなり難しいです。数学者の問題と同等のレベルだと思います。(私個人の感想ですが)

        

解き易く、

        

じっくり考えます。

        

左側ユニットで、1はで2と一回同居なので、1と2は異種です。また、で1は6と一回同居なので1と6は異種です。しかしこれはどちらかは誤りです。どちらが誤りとしても2と6は異種になります。異種は一回同居なので、が入ります。

        

上段ユニットで、3はで7と同居しないので、3と7は同種です。また、で3は2と一回同居なので、3と2は異種です。しかしこれはどちらかは誤りです。どちらが誤りとしても7と2は同種になります。同種は同居しませんので、は削除されます。

        

進めて、

        

中段ユニットで、5はで4と一回同居するので、5と4は異種です。また、で5は6と同居しないので、5と6は同種です。しかしこれはどちらかは誤りです。どちらが誤りとしても、4と6は同種になります。同種は同居しませんので、は削除されます。

        

進めて、

        

三国同盟で、

        

進めて、

        

左側ユニットで、4はで5と一回同居なので、4と5は異種です。また、で4は1と同居しないので、4と1は異種です。しかしこれはどちらかは誤りです。どちらが誤りとしても5と1は同種になります。同種は同居しませんので、は削除されます。

        

進めて、

        

下段ユニットで、1はで8と同居しないので、1と8は同種です。また、で1は5と1-5の磁石候補です。しかしこれはどちらかは誤りです。どちらが誤りとしても8と5は異種になります。異種は一回同居ですので、が入ります。

        

から右上へ1の奇数個連鎖 強・弱・強・弱・弱では削除されます。(強とは強リンクのことで、行・列・ブロックにおいて、同じ数字候補が2個の場合をいいます。弱とは弱リンクのことで、同じ数字候補が3個以上の場合をいいます)

        

進めて、

        

ここで止まりましたが、初めて使用する手法が有ります。それは「NISHIO LOGIC」(ニシオ ロジック)といいます。

        

に5が入りますと、9はに入ります。そうするとに4が入りますので、に4は入れません。また、に9が入りますとには5が入りますので、やはりに4は入れません。従っては削除されます。(この手法は仮置きではございません。念のため)

        

進めて、

        

二国同盟で、

        

進めて、

        

さらに進めて、

        

2の四辺形の原則で、は削除されます。

        

二国同盟で、

        

ここでまた止まります。二日考えてようやく見つけました。

        

XY-Chainです。 で、が入るとの9は削除され、が入りましてもが入りますので、やはりの9は削除されます。

        

進めて、

        

下段で進めて、

        

上段を決めて終わりです。

        

正解です。

 

NISHIO LOGICは、初めてご覧になられた方もいらっしゃると思います。ナンプレはいろいろなロジックを見つけることも楽しみの一つです。さて、次回はこの作家の唯一の条件付き「対角線ナンプレ」を解きます。この問題は作家いわく「非常に難しい問題」です。挑戦してみてください。

        

 

ご覧いただきまして有り難うございました。