ベイエリア独身日本式サラリーマン生活

駐在で米国ベイエリアへやってきた独身日本式サラリーマンによる独身日本式サラリーマンのための日々の記録

アジア美術館

2017-01-09 20:56:36 | 生活
 アジア美術館は、サンフランシスコ市内にある美術館だ。その名の通り広くアジア地域の美術品を貯蔵した美術館である。博物館や美術館といった知的享楽施設は、だいたい見て回るのに少なくとも小一時間はかかるであろうし、一人で歩いても孤独に苛まれることもなく、寧ろ他の観覧者からすれば“科学的、若しくは芸術的素養の高い人”に写るため、休日にすることのない日本式独身サラリーマンにとっては格好の暇つぶし会場である。その点、ベイ・エリアには大小さまざまなミュージアムがあるので、我々としては願ったり叶ったりであると言っていい。さらに、このアジア美術館は、何といっても“アジア”だから、気後れすることなく、堂々と興味深げな顔をして歩けるというものだ。


この施設の特長は以下の通りだ。参考にしてもらいたい。


①アクセス・外観
サンフサンシスコ市議会議事堂や図書館等の公的機関が立ち並ぶ整然とした界隈にあり、それら施設のための大きな地下駐車場が設置されているため、そちらに駐車するといいだろう。周辺には何だか「あ、アメリカだ。」と思える風景がある。アジア美術館も、周辺の建築物に劣らず大きな石作りの西洋風の建築物であり、その外観に亜細亜を思わせる様子はない。


②展示
1階は企画展やショップ、2~最上階(確か5階)までが常設展となっている。常設展コーナーはロの字型の各階に、インド、中国、タイ、ミャンマー、日本などのアジア各国の美術品、主に歴史的・民族的な品々が展示されている。その量は膨大で、いくら興味深げに見ていても、最初の方に見たものをすっかり忘れてしまうほどだ。日ごろ運動不足の独身日本式サラリーマンは足が疲れてくる。ただ、同じアジアでもなかなか見ることができないインドネシアや、ブータンの神々の絵画や彫刻などが見られたり、中国・朝鮮・日本の仏像彫刻の微妙な違いを感じたりすることができるかも知れない。また、日本のコーナーにも我々の知らない日本が展示されていたりするのが興味深い可能性がある。



③ショップコーナー
もしかしたらすごく面白いものが売られているかも知れないと思い立ち寄ったが、そこまで目新しいものは見られなかった。ただ、CDコーナーに置かれている日本人アーティストは吉田兄弟や喜太郎などの伝統芸能ニューミュージックの面々であり、来訪者に日本歌謡をより深く理解してもらうためには、マーティー・フリードマン氏にCDコーナーをプロデュースしてもらえばよいのではないかと思った。


 千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館に似た雰囲気でなかなかに楽しむことができた。佐倉市にはこの博物館以外に見るものを発見できず、周辺は田畑ばかりだったので、野菜を買って帰ったのだが、このアジア美術館の前でもファーマーズ・マーケットが開催されていて妙な気持ちになった。独身日本式サラリーマン諸氏も、休日はここで時間を潰すと、まるで潰していなかったかのような気持ちになれるので、お勧めします。

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