GAKUラーメンとは、バモント州バーリントン市にあるラーメン屋である。2020年10月の終わりのとある日に、筆者はバモント州に出没した。特に用事はなかったが、行ったことのない町へ行ってみようと思ったのだ。ハートフォード市からはひたすら91号線を北上し、ホワイトリバージャンクションで89号線に乗って北西へ走る約4時間のドライブだ。高速道路から眺める10月終わりのバモント州は、紅葉の見ごろは過ぎてしまった感があったし、生憎天気は雨模様だったのだが、それでも全体が黄色くなった山並みは圧巻で、フロントウィンドウから見えるひらひらと落ちる枯れ葉が、車のスピードに合わせて眼前に迫り、そして通り過ぎていくのにはたいへん風情がある。
このラーメン屋の特長は以下のとおりだ。参考にしてもらいたい。
①バーリントン市の様子
チャンプレイン湖畔の町バーリントンの繁華街は大きくはないが、スキーやアウトドア客の基地になっているためか活気がある。特にチャーチストリート・マーケットプレイスと呼ばれる歩行者天国になった通りには土産物ショップやレストラン、アウトドアブランドのお店がずらりと並んでいてコロナ禍においても賑わいがある。ところどころにオブジェとして天然の岩が置かれていて、それに腰掛ける人々や、よじ登って遊ぶ童らは楽しそうだ。歩く人々のほとんどが白人で、なぜか髪を青や緑に染めたヘビメタ風の白人をよく見かけた。GAKUラーメンはこの通りの南はずれにある。
⓶内装・客
内装はお洒落な前衛的なバーのような作りで、アジア人が無理やりアジア風にした巷のラーメン屋とはまるで違う。つまり提灯や暖簾などがぶら下がっていたり、やたら日本人形や水墨画が飾られたリしておらず、店員は白人だ。コロナの影響でテーブル数が減らされ収容人数が少ないため、筆者は入り口で待つことになった。ガラス壁一枚隔てた向こう側の小さな丸テーブルでは30代独身風白人男性が一人、熱燗をちびちびやりながらラーメンを食べている。筆者が“むぅ、通ぶった客だな”と思ったそのとき、その男が空席を待つ筆者に気が付いて“俺、もうすぐ終わるよ”と店員に伝えていた。
③待ち時間
筆者が空席を待つ間に客がさらに増え始め、入り口付近はソーシャルディスタンスを保つには窮屈なほどの混雑になった。その所為でガラス1枚向こうの30代独身風白人男性客は、まるで動物園のパンダのように皆に見られながらラーメンを食べる状態になっていた。彼はすでにあらかた食べ終わっていたので良かったが、次にその席があてがわれるであろう筆者は腰が引け、“どうか他の席に案内されますように”と久々に神に祈ってみたのだが、数分後にニコニコ顔の店員にやっぱりそのパンダ席に案内されたのだった。パンダ席について広々とした店内を眺めれば、バーカウンターの正面には“学”の文字とラーメ椀のロゴが飾られている。GAKUは押尾の方で、椎名(または柴崎や濱田)の方ではないようだ。
④メニュー・味
通ぶったさっきの白人客に負けじと筆者はすぐに熱燗を注文し、『ラーメンは後で頼むから』と強気に店員に言ってギョーザと唐揚げのみを注文した。熱すぎて持てないほどの熱燗をちびちびとやりながら、“ラーメンはあくまで〆、これが本当の熱燗の楽しみ方よ”とパンダ見物客に見せつけていたが、さっきの混雑の人たちはテイクアウトだったようで、注文を終えたらさっさとどこかへ行ってしまい、ガラスの向こうにはもう誰も居なかった。さて続けてやってきた豚骨ラーメンは獣臭が強い本格的九州ラーメンで、アメリカに来てからは食べたことがないホンモノ志向だ。チャーシューは最近の厚切りジューシーなやつじゃなくて本来の焼き豚風でこれも美味しい。きくらげまで入ったホンモノっぽい九州スタイルだったので筆者は感動したのだった。もちろん麺が柔らかすぎることもなかった。『バモント州では何が良かったの?』と聞かれたら『ん? あぁ、ラーメン』と答えようと決めた夜であった。
元TOKIOの山口達也さんが飲酒運転をしてしまった。ジャニー喜多川さんの逝去以降、ジャニーズ事務所の勢いが急激に落ちているようだ。人気グループの活動休止や退所が相次ぐし、メンバーの不祥事やスキャンダルも後を絶たない。実は筆者のもともとの苗字はとある人気ジャニタレと同じであり、10代日本式高校男児の頃にそれがもとであらぬ勘違い事件が起きた。筆者の心の中には“『え?何?これ俺の事?』『え・・・違うよ・・そんな訳ないじゃん、きもい』”事件という名の黒歴史として深く残っている。今思えばこうして30代独身日本式サラリーマンになってしまったのもこの事件が発端かも知れない。いや、その前から十分に素質はあったか・・・そんなことを思いながらバモントの夜は更けていった。
このラーメン屋の特長は以下のとおりだ。参考にしてもらいたい。
①バーリントン市の様子
チャンプレイン湖畔の町バーリントンの繁華街は大きくはないが、スキーやアウトドア客の基地になっているためか活気がある。特にチャーチストリート・マーケットプレイスと呼ばれる歩行者天国になった通りには土産物ショップやレストラン、アウトドアブランドのお店がずらりと並んでいてコロナ禍においても賑わいがある。ところどころにオブジェとして天然の岩が置かれていて、それに腰掛ける人々や、よじ登って遊ぶ童らは楽しそうだ。歩く人々のほとんどが白人で、なぜか髪を青や緑に染めたヘビメタ風の白人をよく見かけた。GAKUラーメンはこの通りの南はずれにある。
⓶内装・客
内装はお洒落な前衛的なバーのような作りで、アジア人が無理やりアジア風にした巷のラーメン屋とはまるで違う。つまり提灯や暖簾などがぶら下がっていたり、やたら日本人形や水墨画が飾られたリしておらず、店員は白人だ。コロナの影響でテーブル数が減らされ収容人数が少ないため、筆者は入り口で待つことになった。ガラス壁一枚隔てた向こう側の小さな丸テーブルでは30代独身風白人男性が一人、熱燗をちびちびやりながらラーメンを食べている。筆者が“むぅ、通ぶった客だな”と思ったそのとき、その男が空席を待つ筆者に気が付いて“俺、もうすぐ終わるよ”と店員に伝えていた。
③待ち時間
筆者が空席を待つ間に客がさらに増え始め、入り口付近はソーシャルディスタンスを保つには窮屈なほどの混雑になった。その所為でガラス1枚向こうの30代独身風白人男性客は、まるで動物園のパンダのように皆に見られながらラーメンを食べる状態になっていた。彼はすでにあらかた食べ終わっていたので良かったが、次にその席があてがわれるであろう筆者は腰が引け、“どうか他の席に案内されますように”と久々に神に祈ってみたのだが、数分後にニコニコ顔の店員にやっぱりそのパンダ席に案内されたのだった。パンダ席について広々とした店内を眺めれば、バーカウンターの正面には“学”の文字とラーメ椀のロゴが飾られている。GAKUは押尾の方で、椎名(または柴崎や濱田)の方ではないようだ。
④メニュー・味
通ぶったさっきの白人客に負けじと筆者はすぐに熱燗を注文し、『ラーメンは後で頼むから』と強気に店員に言ってギョーザと唐揚げのみを注文した。熱すぎて持てないほどの熱燗をちびちびとやりながら、“ラーメンはあくまで〆、これが本当の熱燗の楽しみ方よ”とパンダ見物客に見せつけていたが、さっきの混雑の人たちはテイクアウトだったようで、注文を終えたらさっさとどこかへ行ってしまい、ガラスの向こうにはもう誰も居なかった。さて続けてやってきた豚骨ラーメンは獣臭が強い本格的九州ラーメンで、アメリカに来てからは食べたことがないホンモノ志向だ。チャーシューは最近の厚切りジューシーなやつじゃなくて本来の焼き豚風でこれも美味しい。きくらげまで入ったホンモノっぽい九州スタイルだったので筆者は感動したのだった。もちろん麺が柔らかすぎることもなかった。『バモント州では何が良かったの?』と聞かれたら『ん? あぁ、ラーメン』と答えようと決めた夜であった。
元TOKIOの山口達也さんが飲酒運転をしてしまった。ジャニー喜多川さんの逝去以降、ジャニーズ事務所の勢いが急激に落ちているようだ。人気グループの活動休止や退所が相次ぐし、メンバーの不祥事やスキャンダルも後を絶たない。実は筆者のもともとの苗字はとある人気ジャニタレと同じであり、10代日本式高校男児の頃にそれがもとであらぬ勘違い事件が起きた。筆者の心の中には“『え?何?これ俺の事?』『え・・・違うよ・・そんな訳ないじゃん、きもい』”事件という名の黒歴史として深く残っている。今思えばこうして30代独身日本式サラリーマンになってしまったのもこの事件が発端かも知れない。いや、その前から十分に素質はあったか・・・そんなことを思いながらバモントの夜は更けていった。