ベイエリア独身日本式サラリーマン生活

駐在で米国ベイエリアへやってきた独身日本式サラリーマンによる独身日本式サラリーマンのための日々の記録

サンカク

2018-01-30 14:20:11 | 食事
 サンカクとは、サンフランシスコ国際空港のターミナル内にある日本食ファストフード店だ。サンフランシスコ国際空港は2016年あたりから改修工事がちょいちょいと行われていて、ベイ・エリア30代独身サラリーマンは訪れる度にちょいちょい変わる景色にちょいちょい狼狽したりする。筆者は30代ベイエリア独身日本式サラリーマンとしてこの空港を幾度も利用したが、これまでサンカクに気が付くことがなかったので、新しいお店なのかも知れない。さっそく利用したので紹介する。


この食堂の特長は以下のとおりだ。参考にしてもらいたい。


①場所
サンカクはサンフランシスコ国際空港のターミナル内にあるが、その正確な位置はわからない。世の中の空港というのはとても複雑な構造であるし、そのうえ我ら利用者はただひたすらに標識を信じて盲目的に“出口・入り口・昇降口・搭乗口”などの“口”を探すばかりで自分の立ち位置を理解しない。だから“サンカクって空港の何処にあるの?”と問うことは野暮であり、“何処だかはわからない。だがそれは確かにあった”としか答えられないというものだ。


②様子
サンカクはフードコート形式の店舗だ。白黒を基調としたシックな店構えはL字型になっており、一方は注文カウンター、もう一方は板場になっている。注文カウンターは典型的なフードコートのカウンターであり、レジコーナーに隣接してパックされたカリフォルニア・ロールなどが並んだ保冷機が置かれている。板場には障子の骨組み風の木枠や屋号らしきロゴ、のれんなどのそれらしい内装がなされており、それらしい恰好をした寿司職人が黙々と、これからパックされるカリフォルニア・ロールなどを握っている。


③ソバ・デラックス
サンカクではその場で食べられる麺類やテリヤキ丼などに加えて、飛行機の中で食べられるパックされたBENTOなども売られているが、ここではソバ・デラックスをいただきたい。えび天、牛ばら肉、鶏肉ソテー、ナルト、ワカメ、豆腐、ネギが全部入ったあまり品のよくないボリューム満点のソバ・デラックスは、このお店以外ではなかなか食べられないし、40代になったら食べたくない逸品だ。牛ばら肉は日本の肉うどんの肉そのもので懐かしく嬉しい。正直、鶏肉ソテーは無い方がいいかも知れないが、その他の具材には満足できる。関西風よりは醬油っぽく、関東風ほど辛くない出汁も悪くないし、麺もまあ普通で、平均的な立ち食い蕎麦屋の味だ。


④ビール・冷酒と共に
実はサンカクではビール・冷酒の小瓶が売られている。これさえあればソバ・デラックスの多すぎるトッピングはたちどころに肴へと変わる。標識を信じて盲目的に歩く人々を尻目に、ゆっくりと割りばしで楽しく肴をつつきながら冷酒をいただくのは極上の幸せで、できれば乗り遅れたくなる。そして〆に伸びきった蕎麦をすすればもう離陸したかのような心持ちになる。


 飛行機事故は昔に比べると少なくなったようだが、未だに離陸するときには生命を賭したような気になる。自らベルトで身体を捕縛し、顔も知らない操縦士に人生を委ねる。「ふー」と深く息をして心を落ち着かせ、出会ってきた素晴らしい人々の顔を思い浮かべる。そして『もしかしたらサンカクで食べたソバ・デラックスが“人生最後の食事”になるかも知れない』と思う。そうするとまだ離陸したくなくなる。30代独身日本式サラリーマンには生きる希望があるのだ。

インド・スーパーで見つけた美味しいカップ・ヌードル

2018-01-22 08:12:17 | 食材
 インドスーパーで見つけた美味しいカップ・ヌードルとは、筆者がコネチカット州のインドスーパーで見つけた魅惑的な日清食品のカップラーメンのことである。ハートフォード地区には大小複数のインドスーパーマーケットがあり、それなりの規模のインド系の人々が地域に暮らしていることが予想される。今回は筆者が暇な週末に30代独身日本式サラリーマンらしく、徒然なるままにインド・スーパーを徘徊していたときに見つけたインド製の日清カップヌードルを紹介するという、なかなかどうしてニルヴァーナな企画です。


この食材の特長は以下のとおりだ。参考にしてもらいたい。


①外観はオリジナル製品と同じ
姿かたちは日清カップヌードルの1:1の相似形であり、ラベルのデザインもオリジナル商品とよく似ているので、ある程度日清カップヌードルに慣れ親しんだ人であれば“おや、カップヌードルだ”とすぐに判別することができる。が、以下のような相違点があるので気を付けたい。


②蓋が塑性変形する。
日本式オリジナル製品の蓋は紙繊維でできているため、一度蓋をめくると形状が残り、外力を加えた状態にしなくては元に戻らない。であるがゆえに我々はいつだって湯を注いだ後の3分間、蓋の上に何か重しを載せている。しかしインド式カップヌードルの蓋は金属繊維が施されているためなのか、自由自在に変形する。だから蓋のつまみしろを折ってカップに引っ掛ければ重し要らずだ。


③中にフォークが入っている。
中に小さな白いプラスチック製のフォークが入っているので、オリジナル製品でありがちな、『あ。いけね。箸をもらうの忘れた。店員も気づけよなー』などということがあっても何とかなる。しかしインドから長距離輸送された米国インド式カップヌードルは、具材の中にフォークが埋もれてしまっていることが多いので、知らずに湯を注いでさあ食べようとしたときに“まぁびっくり、中からフォークが。”となる人も多いに違いない。


④湯は6分目、よく混ぜる。
日本式オリジナル製品よりも注ぐ湯量の目安となる線がずいぶんと下方にあることに気が付くだろう。日本式オリジナルの場合、30代独身日本式サラリーマンにはそれぞれに好みの湯量があり、それに関する議論が絶えないのであるが、このインド式については一度先入観を捨ててインドのルールに従った方がよい。また、ラベルには3分待った後によくかき混ぜるよう記載されているので、それも守ろう。


⑤麺が短い
麺を啜る文化を持たないためか、麺は長くても3センチメートルほどに細切れにされている(これがフォークが埋もれてしまう原因にもなっている)。よってインド式カップヌードルを箸で豪快につかんで啜る行為は不可能であり、フォークの方が使いやすいと感じる人もあるに違いない。日本式オリジナルで想像した場合、9割方食べ終えて底に残った細切れの麺と具をスープと一緒に飲み干す感じが最初から最後まで続くと思ってもらうといいだろう。



⑥二つの味
マゼダー・マサラ味とスパイシー・ベジタブル味を発見した。どちらも悪くないと思いました。前者は日本式オリジナルカレー味にお焼香の匂いを多分に加えた風味、後者はとにかく辛くてベジタブルを感じることはほぼない。是非、試してほしい。



 これまで日本式カップヌードルへの強い思いを断ち切れず、その代替品を探して町を彷徨い歩き、香港式合味道カップヌードルや、今回のインドカップヌードルを手に、口にしてきたが、このほどアマゾンさんを通じて日本式カップヌードルが簡単に手に入ることが判明しました。是非ご利用ください。「そんなの、アマゾンで買えばいいじゃないですか」そんな台詞が世界中を飛び交い、30代独身日本式サラリーマンに消費できない量の暇を与え続けている。今週は何をしようか。




追伸(2018年4月):
「麺が短い」との記載を訂正します。筆者が購入したものが輸送の衝撃か何かで麺が崩れていただけの模様です。最近買ったものはいずれも通常の長さの麺でした。

キャッスル・クレイグ

2018-01-19 16:55:11 | 生活
 キャッスル・クレイグとは、コネチカット州メリデン市にある古城である。日本には全国各地に古城が遺っていたり再建されたりしており、各都道府県は管轄内の城をやっきになって改修・補修して保存に努めている。その維持管理に毎年多額の税金が使われていることであろうが、それに対する批難は生まれてこのかた三十数年間聞いたことがない。古城は市民に愛されるものであり、観光地や公園、祭りや花見の会場といったものに利用されている。また、テレビタレントの田村淳さんを筆頭に“城マニア”と呼ばれる人々も多く存在するように、日本の城の造形には人々の感性を刺激する何かがあることがわかっている。そんなことはどうでもよく、今回はまだ冬が本格的になる去年の11月にキャッスル・クレイグという古城に行ってみたことを思い出したので報告します。


この古城の特長は以下のとおりだ。参考にしてもらいたい。



①アクセス
メリデン市はハートフォード市から91号線を南方へ小一時間走れば辿りつく。コネチカット川右岸を走る91号線からの景色ははるか遠くを見渡せるような平野が続くが、メリデンに近づくと緑に覆われたなだらかで低い山が右手に現れる。キャッスル・クレイグはこの山に築かれた城だ。標高297mの山頂まで整備された車道があるものの、特定の期間を除いて一般車両は入れない。それを知らずに山頂を目的地に設定して車を走らせた筆者は、愚かなグーグルの所為でどう行っても侵入禁止の柵で止められてしまい、山に拒絶されているかのような絶望を味わったのだ。目的地は国道691号を挟んだ山のふもとにあるハバード公園にしなくてはいけない。キャッスル・クレイグへはこの公園から徒歩で登城する。 山に登るための最初の目的地は登山口なのだ。


②いざ、山頂へ
いつもの米国の自然公園と同様に地図や標識が非常に不親切で、どこが登城路なのかさっぱりわからない。公園左奥のトレイル入り口に複数の車が止まっていたのでそのトレイルを選んだ。しばらく平坦な道を歩くと、国道691号を歩道橋で越える。そこからはなかなかの勾配の登山になり、日ごろの不摂生が祟った30代独身日本式サラリーマンは息が切れ、登山ルックの老夫婦に追い抜かれたりして惨めな思いをする。それでも40分程度のハイキングで山頂に着く。


③城・山頂
山頂は大きな岩で形成されていて、その岩の上に高さ10mほどの石積み作りの円塔が建てられている。塔は頂部でその径が膨らむ逆こう配形状になっていて、加工された様子がない自然石をどのように積んだのか、内部も見てみたかったが残念ながら入り口は鉄格子が掛けられていた。断崖絶壁の頂上に立つ石塔と背景のハートフォードの広大な平野と空の景色はとても迫力があって一見の価値があり、地域の名所として認知されているようで、頂上には十数人の探訪者が見られた。ただ建物はその石塔のみで、山頂からの景色を十数
分楽しんだらすぐにやることがなくなりそそくさと下山することになる。


④歴史
山頂には城に関して記された碑が建てられており、1900年に築城ということであった。登山の疲労と読解力の不足からそれ以上は理解せずに下山したが、下山中に“はて。1900年であれば米国はとっくに独立しており、いったい誰から誰を守る城(櫓)だったのか”と不可思議に思い、帰宅して調べたところ、何のことはない。金属製の家具(卓や燭台など)の製造会社の社長が自分の土地に建てた石塔を市民に寄付しただけであり、特に戦に使用されたものではないとのことであった。泡沫候補の実業家、羽柴誠三秀吉さんが青森に築城したものと同様にもっぱら趣味の世界の城であった。


 結婚し、子供が育ち、およそ死ぬまでの期間の借金契約の後に一軒家を立て、新居で嬉々として荷物を整理する家族を背に“これで俺もついに一国一城の主かー”などと縁側で感慨深くつぶやく男の姿を最近つとに遠く感じているベイエリア30代独身日本式サラリーマン諸氏も、愚かなグーグルで適当な古城や城跡を見つけたら、運動不足解消を兼ねて長屋を出て登城してみよう。そして城主の気分になって治政のことを考えたり、民の悩みに耳を傾けたりする妄想でもして、現実逃避をしてみてはどうでしょうか。

缶ビール その2

2018-01-12 16:54:32 | 食材
 ビールとは麦芽を主として作られる醸造酒のことであり、缶に入れられて売られているものを缶ビールという。ニューイングランド地方で売られている缶ビールは、ベイエリアではあまり見かけないものがあり、缶のデザインも可愛らしいものが多く興味を惹かれる。休日に雑事を済ませ、『さぁ酒屋へ行くぞ』と思うと鈴木あみのコンサート会場へ足を運ぶかのような心のときめきを感じ、手が震える。アパートの外の世界が氷点下10度、10インチの積雪であっても酒屋へ行くことを想うと不思議な力が体内に沸き起こり、颯爽と車に積もった雪を落として出かける。体は温かい。肴のカトー・コーナー・チーズがあればなお温かく、Tシャツとサンダルでも平気なほどだ。今回はベイエリア30代独身日本式サラリーマンにニューイングランドで見つけた美味しい缶ビールを紹介する企画です。



この缶ビールの特長は以下のとおりだ。参考にしてもらいたい。


①イエングリン・ビール・トラディショナルラガー
1829年にペンシルべニア州に設立されたこのビール会社は、 “アメリカで最も古いビール醸造所” と謳われている。大手スーパーや小さな酒屋でも必ず見かけるので東海岸地域では広く販売されている人気のビールのようだ。中でもトラディショナル・ラガーは琥珀色のアンバービールで、深みと呑みやすさを併せ持つ優しくも濃厚な風味がある。東海岸の煉瓦を想起させる槐色の缶に筆記体のレタリングデザインにも温かみを感じ、手に取るだけで幸福を感じる。アルコールは4.5%。


②トレイル・ホッパーIPA 
爽やかな黄緑色のホップやリュックを背負い杖を持つ男の赤い影がデザインされたロング・トレイル社製のIPAビールは、出不精だけどいつだって山男に憧れている30代独身日本式サラリーマンにとってはずるい装丁だ。1989年にバーモント州で設立されたという我々より少しだけ若いこのビール醸造所のホームページを覗いてみると、地域の若者らが中心になって運営される会社で、町おこし(アウトドアスポーツ等)事業にも参画するクリエイティブ集団らしく、引っ込み思案だけどいつだってクリエイティブ集団に憧れている30代独身日本式サラリーマンにとってはずるい会社だ。無濾過のIPAは濁りと酸味と苦みがあり、旨い。チーズと一緒だとなおさら幸福になる。アルコールは4.75%。国際苦み単位は40!


③リトル・クランキー
最後に紹介するのは地元コネチカット州で醸造されるリトル・クランキーだ。ロング・アイランド湾に面したブランフォード市にあるストニー・クリーク醸造所で作られており、コスタ・リカに生息していそうなカラフルな怪鳥をあしらった水色の缶で売られている。“クランキー”はどうも“苦い”を意味しているようで、国際苦み単位50のリトル・クランキーの上に、ただの“クランキー”、“ビッグ・クランキー”なる銘柄もあり、ビッグクランキーにいたっては国際苦み単位95の超クランキー(男性専用)ということで売り出し中のようだ。筆者はまだリトル・クランキーしか試していないが、苦みの中に仄かなフルーティーさがあって、これも濃厚チーズや煮魚と共に味わうと絶妙であろう。



 筆者がベイエリア30代独身日本式サラリーマンだった頃は、もっぱらゴクゴク飲み干せるピルスナービール派だったために滅多なことではIPAビールなどに手を出さなかったが、晴れてニューイングランド30代独身日本式サラリーマンになってからは冷酷な寒さと、芳醇なチーズ、そしてよりいっそうの孤独感の影響で濃厚な苦みを求めるようになった。カリフォルニアにも醸造所がいくつもあるので、ローカルのこじゃれた缶ビイルが近所の酒屋に多くあるだろう。“ビー・トュギャザー”する人を持たないベイエリア30代独身日本式サラリーマン諸氏は、週末には数種の缶ビイルを買い込んで、部屋で一人地ビール祭りを開催してはどうだろうか。

グラストンベリー・コーヒー・ショップ

2018-01-05 09:55:37 | 食事
 グラストンベリー・コーヒー・ショップは、コネチカット州グラストンベリー市にある喫茶店だ。30代独身日本式サラリーマンが、休日の朝に起床し、すぐさま空腹を憶えてアメリカン朝食を食べたいと思っても、近辺の朝食レストランは大草原の小さな家の家族のような団体向けのものや、少しお洒落をして“端末”を持ち、ヘッドフォンを付けて行かなくてはいけないような小洒落たものが多い。とかく引きこもりがちな30代独身日本式サラリーマン用の、まるで子供部屋から下に降りるかのようにパジャマのままで出かけ、コーヒーと目玉焼きとパンを食べて、すぐに帰って寝転びながらスマホをいじることができるようなお店を探査したところ、グラストンベリー・コーヒー・ショップであればそれが許容されると判断したために、ここで紹介します。


このお店の特長は以下のとおりだ。参考にしてもらいたい。


①アクセス・外観
グラストンベリー・コーヒー・ショップは、やはりグラストンベリー市の小さな繁華街エリアにあり、以前紹介した絶品ピザ屋のアドリアティクスレストランが入っているテナント建屋にある。その水色の外壁と黒い看板の外観にはなかなかレトロでカントリーな印象があり、東京の中目黒や大阪の堀江などにあればカフェ・ラテを求めるキュート女子が集いそうな雰囲気があるが、中は違う。


②中の様子
扉を開けると右手がカウンターキッチンになっており、左側にテーブルが並ぶ。店内はそこそこ混雑しているものの、テーブル間の距離はゆったりしているため窮屈な感じはない。30代独身日本式サラリーマンはカウンターへと進む。すぐに中年女性店員が、『コーヒーでいいわよね』と声をかけてくるので『イエス』と答えてからテーブルにあるメニューから朝食を選ぶ。WIFIはなく、“端末”を持ってヘッドホンを付けた若者など一人もおらず、起きてそのままやってきたような中高年の男女客で占められており、サンタクロースのような髭を蓄えた老父が独りでオムレツを食べていたりしていて楽しい。


③中の様子その2
カウンターの中には3人の大柄の禿げ頭の白人コックが白いエプロンをかけてのんびりとベーコンやハムを焼いたり目玉焼きを作ったりしていて、3匹の子豚のようなかわいらしさと伊集院隼人のような雰囲気を併せ持っていて面白い。3人のうち2人はメガネをかけており、そのうち1人はあご髭を蓄えている。また周囲の壁には地元の小児らの絵画が展示されてあり、中にはピカソやシャガールを思わせるような作品があり、グラストンベリー市の教育水準の高さを感じさせる。


④メニュー、味
アメリカンコーヒーは薄口で、麦茶のように何杯でもおかわりできる。食事のメニューはサンドウィッチや目玉焼きトースト、オムレツなどで、注文するとすぐに出てくる。目を見張るほどの旨さは特にないけれど、判りやすいメニューがアメリカらしいシンプルな食器で出てくるのがとても嬉しい。好きなだけケチャップをかけて楽しくいただく。バターたっぷりのトーストも満足がいく。


 去年も様々な出来事があったが何とか年が明け、こうしてベイエリア独身日本式サラリーマン諸氏に情報を届けることができることを幸せに思います。ニンゲンは社会的動物なので、行動する度に大なり小なり他のニンゲンを傷つけたり、期待を裏切ったりしているものだ。傷つけずには生きられず、傷つかずには生きられない。“自分は傷ついた”と世界に公表し、相手を打ち負かして勝者になった時点でその相手やそれに付随する人々を傷つけている。“マイノリティ差別を止めろ”と運動を起こして世界に理解された時点でもうそれはマジョリティだ。誰にも共感されない安っぽい傷みしか持ち合わせない30代独身日本式サラリーマン諸氏は、グラストンベリー・コーヒー・ショップで朝食を済ませたら、エディ・マーフィーに愛をこめて絶対に笑ってはいけないテレビでも見ながら暇を潰そう。朝の6時から開いています。