Burrell's Hair Cutting Placeとは、サウスサンフランシスコ市にある理髪店だ。ニンゲンは古くから髪型の整い具合で人を判断する社会を築いてきた。そのため理容業界は現代社会でも大切な産業となっている。とはいえこの業界は他業種と比べて統合化が進まず、廃れた商店街や貧民層の居住区で小さな理容室が潰れずにやっている(のをよく見る)。それはたとえ頭髪と言えども、自分の体の一部を刃物でもって切断する行為は “心許せる相手に任せたい” という思いがあるためだろう。さて、米国の理髪店のサービスはコスパが非常に悪く、筆者は日本の床屋へ行くのが帰国休暇中の楽しみのひとつなのだが、このBurrell's Hair Cutting Placeは少し違ったので、今回は紹介したい。2023年10月の日本では、ついには元忍者までもがジャニーからの性被害を告白し始めている。
この理髪店の特長は以下の通りだ。参考にしてもらいたい。
①サウス・サンフランシスコの商店街
Burrell's Hair Cutting Placeはサウス・サンフランシスコ市の商店街にある。この商店街は、グランドアヴェニュー東端から300mほどのエリアにあって、かつてのイタリア人移民居住区の名残を見せつつも、南米や中華やフィリピン系といった新たな移民の店の勢いが盛んとなり、さらには富裕層向けの小じゃれた店も増えつつつある多国籍な雰囲気がある。古くから残る小さな店舗の外装には、カラフルなタイル張りが施され、アーチ型の扉があったりと、少しだけ向島の “鳩の街” を思い起こさせる。
②Burrell's Hair Cutting Place外観
その中でもBurrell's Hair Cutting Placeの外観は特に可愛い。入口のドアの左側の出窓部分は水色と黒のタイル張りで、窓ガラスにはレトロなトリコロールサインポールのイラストが描かれている。出窓のガラスの向こうにはアンティークショップのように雑貨が並んでいて、理髪店には見えない。コミュ障似非30代独身日本式サラリーマンの筆者は、初めての理髪店の扉をたたくのがひどく億劫なのだが、この店は何だかついつい引き込まれそうな魅力があった。実はこのBurrell's Hair Cutting Placeのすぐ隣もジェームス・ディーンのポスターが貼られた理髪店なのだが、そっちには全然入りたくない。
③床屋のおやじ
扉を開けるとそこもまたアンティークショップのような雰囲気だ。3台並ぶ水色と黒で塗られたバーバーチェアには年季が入っており、金属製の足置き台には古いメーカー名が刻印されている。そしてここの床屋のおやじが、お洒落な山高帽とシャツとスラックスで決めた背の低い白髪が混じりの黒人で、まるでジャズバンドメンバーのような風貌なのだ。そして筆者のその予想は当たっていた。よく見ると店内のレトロな置物に混じって、ルイ・アームストロング(サッチモ)やコルトレーンの写真が飾られ、そしてこのおやじ本人と思われる男が路上でサクソフォーンを持つ写真もある。
このおやじは可愛くてとても明るいし、それに散髪中には大きなスピーカーでジャズを聞かせてくれるので、とても心地がいい。散髪中にたまに目を開けると、アンティークに囲まれたおもちゃ箱のような空間に居る自分の姿が鏡に映るのもとても楽しい。仕事も悪くない(帰ってから少しだけ“すく”必要があるが・・)。普段はアジアスーパー近くの床屋等で15ドルで散髪を済ませて、15ドルでもコスパの悪さに気分が暗くなるのだが、このBurrell's Hair Cutting Placeは35ドルでも大満足である。おやじ(Mr. B)は毎週木曜日には向かいのベジタリアン・バーでサックスを吹いているのだという。散髪中にもMr.Bの友達という老人が入れ代わり立ち代わりやってくる。暖かいニンゲン同士の直のコミュニティがある。サウス・シティに住む間は、床屋代が嵩みそうだ。
この理髪店の特長は以下の通りだ。参考にしてもらいたい。
①サウス・サンフランシスコの商店街
Burrell's Hair Cutting Placeはサウス・サンフランシスコ市の商店街にある。この商店街は、グランドアヴェニュー東端から300mほどのエリアにあって、かつてのイタリア人移民居住区の名残を見せつつも、南米や中華やフィリピン系といった新たな移民の店の勢いが盛んとなり、さらには富裕層向けの小じゃれた店も増えつつつある多国籍な雰囲気がある。古くから残る小さな店舗の外装には、カラフルなタイル張りが施され、アーチ型の扉があったりと、少しだけ向島の “鳩の街” を思い起こさせる。
②Burrell's Hair Cutting Place外観
その中でもBurrell's Hair Cutting Placeの外観は特に可愛い。入口のドアの左側の出窓部分は水色と黒のタイル張りで、窓ガラスにはレトロなトリコロールサインポールのイラストが描かれている。出窓のガラスの向こうにはアンティークショップのように雑貨が並んでいて、理髪店には見えない。コミュ障似非30代独身日本式サラリーマンの筆者は、初めての理髪店の扉をたたくのがひどく億劫なのだが、この店は何だかついつい引き込まれそうな魅力があった。実はこのBurrell's Hair Cutting Placeのすぐ隣もジェームス・ディーンのポスターが貼られた理髪店なのだが、そっちには全然入りたくない。
③床屋のおやじ
扉を開けるとそこもまたアンティークショップのような雰囲気だ。3台並ぶ水色と黒で塗られたバーバーチェアには年季が入っており、金属製の足置き台には古いメーカー名が刻印されている。そしてここの床屋のおやじが、お洒落な山高帽とシャツとスラックスで決めた背の低い白髪が混じりの黒人で、まるでジャズバンドメンバーのような風貌なのだ。そして筆者のその予想は当たっていた。よく見ると店内のレトロな置物に混じって、ルイ・アームストロング(サッチモ)やコルトレーンの写真が飾られ、そしてこのおやじ本人と思われる男が路上でサクソフォーンを持つ写真もある。
このおやじは可愛くてとても明るいし、それに散髪中には大きなスピーカーでジャズを聞かせてくれるので、とても心地がいい。散髪中にたまに目を開けると、アンティークに囲まれたおもちゃ箱のような空間に居る自分の姿が鏡に映るのもとても楽しい。仕事も悪くない(帰ってから少しだけ“すく”必要があるが・・)。普段はアジアスーパー近くの床屋等で15ドルで散髪を済ませて、15ドルでもコスパの悪さに気分が暗くなるのだが、このBurrell's Hair Cutting Placeは35ドルでも大満足である。おやじ(Mr. B)は毎週木曜日には向かいのベジタリアン・バーでサックスを吹いているのだという。散髪中にもMr.Bの友達という老人が入れ代わり立ち代わりやってくる。暖かいニンゲン同士の直のコミュニティがある。サウス・シティに住む間は、床屋代が嵩みそうだ。