ベイエリア独身日本式サラリーマン生活

駐在で米国ベイエリアへやってきた独身日本式サラリーマンによる独身日本式サラリーマンのための日々の記録

Takahashi Market

2016-07-31 21:10:44 | 生活
Takahashi marketはサンマテオ市にある日系のスーパーマーケットだ。繁華街から少し外れた場所にある。3番ストリートのFuji Sukiyaki Restaurant がある交差点を北方向に曲がるとすぐ右側に狭い駐車場の入り口があって、建屋の壁の上端の黒い部分に赤くTakahashi marketと描いてある。駐車場は10台程度ならとめられるだろう。お店の張り出し屋根の軒下に、アルミ製のテーブルが3卓程度置かれていて、中で買った品物をここで食べられる。

お店の特長は以下の通りだ。参考にしてもらいたい。

①内装・雰囲気
“田舎の町に海水浴に来たときに、近くにあるスーパー”という表現がぴったりの雰囲気だ。狭い店内に置かれた陳列棚は4列ほどで小ぢんまりしている。生鮮食品は奥に野菜や果物があるだけで、鮮魚精肉は冷凍物しか売られていない。向かって左端の棚は冷蔵棚になっていて、保温のために厚いビニル製のカーテンがかけられており、中にあるかまぼこや豆腐をビニルの間から手に取る。

②ハワイ系スーパー
ハワイアン系のスーパーのようだ。日本の雑貨や、アジア風調味料、日本酒など共に、トロピカルなクッキーや、ラウラウやスパムの缶詰といった、日本といってもオキナワやハワイ色の濃い、南国的な雰囲気であり、お店に入ってすぐ右にある惣菜・弁当コーナーには巻寿司やいなり寿司などと共に、ハワイ風な食事もサービスされている。
こののんびりりたスーパーで惣菜とパイナップルジュースを買って、外のアルミテーブルで食べると、南国の島にやってきた気分になれそうだ。

③お客・店員そして歴史
お客さんも店員さんも、日本人の顔立ちをした人が多いが、誰も日本語を話してはいないようだ。駐在員たちは皆、大手の日系スーパーで買い物をしているだろうから、ここに足を運んでいるのはきっと戦前や戦中に移り住み、そのまま米国人になった人たちの子孫ではないかと思われる。それでもキューピーマヨネーズやノリ玉ふりかけなどが販売されているのだから、不思議な気持ちになる。
 レジで会計を済ませているときにふと店内を見ると、花飾りを首にかけた日本人の老婆と老父がにこやかに笑う写真が飾られていた。おそらく高橋夫婦だろう。

 お店の右奥にTシャツコーナーがあって、オリジナルTシャツが販売されていたので思わず手に取った。何せタカハシ姓は今や日本で3位の人口を誇る一大勢力だ。独身日本式サラリーマン諸氏も、これまでの人生でタカハシ姓の人間に出会ったことのない人は皆無だろ。かくゆう私もタカハシには随分と世話になったことがあったので、日本に帰ったらタカハシにこのTシャツをプレゼントしようと思い立ったのだ。
タカハシTシャツ、略してハシティーは久々に売れたようで、レジで店員が値段を何度も確認していた。ぱっと見たところ残りはあと2枚だ。欲しい人はタカハシマーケットへ急ごう。

Mancora

2016-07-31 07:50:12 | 食事
Mancoraはサンマテオ市にあるペルー料理屋だ。正確には“Mancora Cebicheria”という名前だが、これは“セビーチェ料理のマンコラ”という意味なので、ここではただのMancoraと呼ぶ。Mancoraはエルカミノ通りの北向き沿いの、22番通りの交差点を過ぎたところに位置する。黄土色のアパートメントのような建屋に、黄色い小さな看板が着けられていて、赤い文字で縦書きで“Mancora”と書いてある。全く目立たない。何度もこの道を通り過ぎているのにずっと気が付かなかったほどだ。しかし建屋の隣に20台は駐車できるMancora専用の駐車場があるので、心配は無用だ。Mancoraの入り口は飾り気も何もない。コンビニのガラス扉の様で、“本当にここがMancoraなのか?”と不安になるが、そこがMancoraだ。

お店の特長は以下の通りだ。参考にしてもらいたい。

①内装、雰囲気
 Mancoraの内装は、私たちがイメージするマチュピチュや地上絵といった、山岳の雰囲気とは異なっていて、白い壁にビーチの絵や、貝殻を使ったオブジェが飾られていて海沿いの町のイメージだ。広い店内には黒いテーブルが広めに配置されていてゆったりとしている。でも決して高級感はなく、独りで入っても全く違和感がない家庭的な雰囲気だ。“南欧風にして、お洒落感を出そうとしている海の家”に似ている。
厚紙で作られたメニューも安っぽさがにじみ出ている。

②店員
 Mancoraの店員は、ペルー人の人々でとても気さくで優しい。

③メニュー
 以前紹介した、25番通りのペルー料理屋のAndes Cafeとほぼ同じメニューであったので、Andes Cafeがエセペルー料理屋ではないことがわかった。味も同じで、とにかく美味しい。ただ、Andes Cafeよりも少々高いかも知れない。一方でお酒はMancoraの方が充実していて、ペルーのビールの他にBudLightやステラの生ビールも置いてあるし、瓶ビールは冷やしたグラスに注いでくれる。ワインの種類も豊富だ。

④BGM
 Andes Cafeよりも正しいペルー音楽が流れているが、これは私たちがイメージするマチュピチュや地上絵といった、山岳の雰囲気の音楽であるため、海の家の内装に合っていない。

⑤不思議な魅力
以前、Andes Cafeで会社の皆で会食したときに、40代独身女性に「この近くにもうひとつペルー料理屋さんがあって、どっちに行けばいいか分からなくなった」と言われた。当時私はMancoraのことを知らなかったので、「え!何ていうお店ですか?」と尋ねると頬を赤らめ、「いやちょっとわからない」と答えられた。

 このMancoraと Andes Cafeはほんの数ブロックしか離れていないので、お客を二分してしまうのではと危惧している。あえて独身日本式サラリーマンにどちらかを勧めるとするならば、独りで行くならMancoraの方が、テーブル間が広いし、テレビでサッカーを流していたりするから、孤独を感じないで済みそうだ。

Japanese Tea Garden of Central Park 

2016-07-30 21:55:25 | 生活
 Japanese Tea Gardenは、サンマテオ市にある日本庭園だ。 同じ名前の日本庭園がサンフランシスコのGolden Gate Park や、サンディエゴにもあるようだが、ここではサンマテオ市のものについて述べる。サンマテオ市の5番通りとエルカミノ通りの角にはセントラルパークがあり、運動場や芝生のエリア等は市民にとっての憩いの場所になっている。Japanese Tea Gardenはそのセントラルパークの中にあり、日本っぽい木製の塀で囲まれているから、すぐにその存在に気が付くだろう。朝の10時に開園する。そして無料で入れる。


この施設の特長は以下の通りだ。参考にしてもらいたい。

①庭園の概要
庭の木製の入り口を入ったところに、概要を示す古い看板がある。それによると設立は1966年で、日本人協会による寄付により建てられたとのことだった。庭は大きな池を中心にした回遊式庭園であり、周囲に東屋や茶室、仏塔などが建てられている。また、サンマテオ市の姉妹都市である大阪府豊中市から神社の分祀が贈られいた。松の木やツツジなどの庭木はきちんと剪定されていて、造形美は美しい。池のところどころに蓮の葉が浮かび、錦鯉が忙しく泳いでいる。石で作られた滝から水が落ち、水音が響いている。回遊式の遊歩道は池の奥まで続いていて、奥の日陰の部分は苔で覆われ、小川も流れている。池にかかる橋の下から不自然な方向に噴水が湧き出ていることと、池の中央に作られた島に置かれている安っぽいサギの置き物以外には不自然なものは見当たらない。予想に反して立派な、“どこかの大金持ちが自宅に造った日本庭園”の雰囲気だ。

②残念な日本語
“恋に餌を与えないで”の看板や、茶室や仏塔の説明には英語と共に日本語も表記されているが、やや表現がおかしいことがある。設立に携わった当時の日本人協会は既に二世、三世が主体で、主に英語を使っていたのではないだろうか。そんなことを考えた。

③訪れる人々 
主に子供連れの親子で賑わいを見せる。子供たちは楽しそうに元気に池の鯉を覗いたり、石や水に触れたりしている。何故かメキシコ人の娘たちがドレスアップして記念写真を撮影したりもしていた。予想に反して沢山の人に喜ばれている施設のようだった。

ここは、散歩にちょうどいい。週末にここにやってきて、池の周囲をぐるぐると物思いにふけりながら歩くのはどうだろう。独りで居ても三四郎のようにいいようのない孤独に襲われることはない。むしろ笑顔の溢れる憩いの雰囲気の中に、自身のバックグラウンドと先祖の同胞たちの魂を感じて強い気持ちになれるだろう。独身日本式サラリーマンは、このような施設の存在がどれだけ我が国に対する理解を深めることになっているかよく考え、設立に寄与した方々に感謝しなくてはならない。


サンカルロスマーケットプレイス その2

2016-07-30 17:38:26 | 生活
⑤歩いてREIへ向かう
Ross Dress for Less を出ると建屋に沿って北向きにどんどん歩いていこう。中国人経営の家具のアウトレット(家具が必要な場合は、比較的安価な家具が手に入るので、見てみるといい)を通り過ぎると、釣り具用品とボートのお店が現れるが、入り口がどこなのかいまいちわからないのでそこは無視する。そして建屋の角を右へ曲がる。そうするとREIの黒い入り口が見えてくる。

⑥REI
REIもまた、全米で展開しているアウトドアショップだ。トレッキング、キャンプ、そしてサイクリングに関連する商品なら大抵揃うだろう。
ここでは、リュックを背負って感触を確かめてみたり、寝袋の寸法や対応気温を調べたりと、“一人でキャンプや登山に行く準備を進めている”という体で妄想を働かせ、慎重にグッズの品定めを行うといい。店員が近寄ってきて、「何かお探しでしょうか」と言われることはまずないので、まさに妄想し放題だ。ふと周囲を見回すと、自分と同じように妄想している人を多く見かける。皆、自分の世界に入り込んでいる。また、ポケットサイズの毛布や、折りたためる水タンクなどのサバイバルグッズも取り揃えてあるので、妄想に拍車がかかる。いざという時に頼りにする仲間が少ない孤高の日本式独身サラリーマン諸氏は、ある程度のサバイバルグッズを備えておいてもそれを杞憂とは呼ばないのではないか。

⑦Antique Then and now
REIで妄想疲れを起こしたら、来た道を歩いて戻り、Ross Dress for Lessの斜め前にある細長い建物へ向かおう。そこにあるアンティークショップがAntique Then and nowだ。サンカルロス市はアンティークの流通が盛んで、各所にショップがあるそうだが、ここもそれの一つだ。各々の分野のディーラー達がこの店内でブースを借りて販売している。といっても販売もお店が代行しているので、中に人がほとんどおらず、静かだ。迷路のように入り組んだ店内には所せましと昔の絵葉書や家具、食器、フィギュアや衣類から、ネジやドアノブといったがらくたまで、さまざまなものが展示されていて、見ていて楽しい。
お勧めは柱時計コーナーだ。大きなのっぽの古時計たちが50台程度ずらりと並べられていて、どれも動いている。各々の時間がばらばらで、それぞれが『ちくたく、ちくたく』、『ぼーん、ぼーん』とランダムに音を鳴らす。この百年休んでいない古時計たちが、勝手気ままに針を進めて音を鳴らしている空間を歩いていると、“一体時間とは何なのか”という哲学的な気持ちにさせられるのだ。

以上の順序でサンカルロスマーケットプレイスの周遊は終わる。どの行程も外してはならないし、順序を変えてはいけない。ましてや何か付け加えたりしてしまったら、せっかくのサンカルロスマーケットプレイスが台無しだ。

サンカルロスマーケットプレイス その1

2016-07-30 07:51:20 | 生活
 サンカルロスマーケットプレイスは、サンカルロス市にあるショッピングエリアだ。101と並行して走るインダストリー通りに面したエリアで、101のホリーストリート出口とウィップル通り出口の中間に位置している。ここは大きく南北で2つのエリアに分かれていて、正式には南側のエリアをサンカルロスマーケットプレイスと呼ぶ。南北間は直接出入りするゲートがないので、全く別経営の区画となっていると思われるが、私にとっては同じなので、ここでは2つ合わせて“サンカルロスマーケットプレイス”と呼ばせてもらおう。

お店の特長は以下のとおりだ参考にしてもらいたい。

ここでは、このサンカルロスマーケットプレイスを十分に楽しむための方法と心構えについて書いておく。必ず下記の順序でお店を廻り、堪能しよう。

①TJマックス&HomeGoods(南側エリア)
南側エリアの駐車場に車をとめたら、まずはTJマックス&HomeGoodsへ直行だ。ここは全米展開のディスカウントストアで、家具、雑貨、衣類等の様々なものが安価で売られている。一品物も多く売られ、商品の入れ替わりが激しいため、毎週違った景色が楽しめる。“今日は何かいい仕入れがあったかな”そんな仲買人のような心持で店内をぐるりと回ると楽しめるだろう。

②Best Buy
TJマックスを出たら、そのまま歩いて颯爽とペット用品店を横切り、次はBest Buyだ。電気製品の量販店のBest Buyでは、最新の家電や通信機器の動向を確認し、日本メーカーの衰退に問題意識を感じよう。

③北エリアへ
上の2店舗を回ったなら、もう南エリアに用はない。車に乗り込み北エリアへ。このとき車が混雑していたらチポレやスターバクッスの裏の道からも外へ出られるのでそちらを使うといい。そこを使うと出口を出た直後に北エリアの入り口がある。

④Ross Dress for Less
北エリアで最初に入らなくてはいけないのが、Ross Dress for Lessだ。ここもまたディスカウントストアだ。衣類が中心に売られている。TJマックス&HomeGoodsに比べて質が落ち、あまり仕入れに期待が持てないが、“まぁとりあえず見ておくかな”そんな程度の気持ちで回る方がいい。そうすれば、掘り出し物が見つかったときに喜びを感じられる。

このサンカルロスマーケットプレイスの魅力はとても一回では内容を伝えきれそうにない。
楽しみにしてくれている独身日本式サラリーマンには申し訳ないが、以降は次回へ持ち越しとする。