ベイエリア独身日本式サラリーマン生活

駐在で米国ベイエリアへやってきた独身日本式サラリーマンによる独身日本式サラリーマンのための日々の記録

99ランチマーケット惣菜コーナーの点心

2016-12-19 06:14:39 | 食材
 99ランチマーケット惣菜コーナーの点心とは、99ランチマーケットで購入できる出来合いの点心たちのことだ。点心とビールの相性は非常に良く、たまに無性に食べたくなるが、点心をサーブする中華系レストランは、独身日本式サラリーマンが一人で訪ねるには敷居が高いものが多い。また、いくら小皿と言えども一皿に最低3~4つの焼売や腸粉を出されてしまうので、勇気のある諸氏が満を持してお店に入ったとしても数種の点心でお腹はいっぱいだ。これは問題だ。そんな悩みを簡単に解決してくれるのが、この99ランチマーケット惣菜コーナーの点心なのだ。


この商品の特長は以下のとおりだ。参考にしてもらいたい。


①概要
フォスター・シティの99ランチマーケットは、惣菜コーナーを有している。この惣菜コーナーには二つのシステムが共存しており、ひとつは一般おかずコーナー、もうひとつが点心コーナーだ。“一般おかずコーナー”は手前側にあり、それに対して“点心コーナー”は中間にある会計コーナーと北京ダック(のようなもの)がぶら下がるガラス張りエリアを挟んだ奥側にある。


②買い方
“一般おかず”は、大中小の取り皿で値段が決まっているので、お客さんは思い思いの取り皿に目いっぱいのおかずを「これでもか」とパンパンにして中間にあるレジへと進む。
それに対して点心は、点心の種類・個数で値段が決まるため、点心を選ぶお客の目は真剣だ。点心たちはプラスチックの蓋をされた容器やガラス棚の中にあり、それらを自分で開けてトングを使って皿に入れる。ただしレジが“一般おかずコーナー”と共通なので、点心を皿にのせたあとに、どうしても手前側の“一般おかずコーナー”にできている行列の最後尾へ行かなくてはならない。ここで注意して欲しい点があり、このレジ待ち時に食欲に負けて、点心の皿に“一般おかず”を乗せてしまうと、料金体系が異なるのでレジの人に大変な迷惑をかけることになる。


③種類
ガラス棚には海老団子や春巻などの揚げ物系点心、プラ容器には焼売・腸粉・ちまきなどの蒸し物点心が並ぶ。変わり種はないが、諸氏が知っている点心は全て手に入るだろう。1個から購入可能だから、自分なりの点心セットをあつらえることができる。


④食べ方
持ち帰った点心たちは、できれば陶器に移してから、レンジで熱々にするといい。そしてポン酢や黒酢、醬油などお好みの調味料でいただくといいが、筆者は辣油のみで食べるのをお勧めする。ビールがごくごくと飲めてしまう。どうしても野菜のさっぱり感がないので、ニジヤの“ミックス 刻み”漬物を付け合わせるといいだろう。


せっかく点心を食べているのだから、中国のBGNを流そうとインターネットラジオを検索したが、最近の中国は音楽的にもグローバル化が著しいようで、ロック・ポップが多く、意に適う局がなかなか見つからなかった。よって点心を食べているときはカンボジアチャンネル“Radio Samleng Khemara”をお勧めする。悠久の中国の名残りを楽しめます。

FMラジオ100.3

2016-12-12 23:38:54 | 生活
 FMラジオ 100.3は、ベイ・エリアで聴くことができるFMラジオの周波数だ。1990年代に、週ごとに目まぐるしく変わるヒットチャートや新譜の発売情報に胸を高ぶらせ、レンタルCDショップに足しげく通い、MDに気に入った歌謡曲を録音し、“俺ベスト”的なものを作ったりすることが青春だった30代独身日本式サラリーマンの音楽的素養は高い。諸氏は無意識のうちに80年代シティ・ポップやパンクの名残、ユーロビート、ビジュアル系、黎明期のヒップホップ、SMAP、そして渋谷系といった多種多様な音楽を聴いて育ったのだ。加えて、MTVやスペース・シャワー・TVといったテレビが絶えず洋楽を運んできてくれていた。さらに、紅白歌合戦などで現役の美空ひばりを見た最後の世代でもある。そんな音楽的にソフィスティケートされた諸氏にも喜んでもらえるクオリティの高い音楽ラジオが、この100.3なのだ。


このラジオ局の特長は以下の通りだ。参考にしてもらいたい。


①概要
FM100.3はKRGBというラジオ局で、開局は1960年代、歴史あるラジオ局だ。サンノゼ市にラジオステーションがあり、主にスパニッシュ・アダルト・ヒッツ ミュージックを放送している。


②スパニッシュ・アダルト・ヒッツ ミュージック
J-ポップがそうであるように、スパニッシュ・アダルト・ヒッツ ミュージックと言ってもそこには多くの種類の楽曲があるが、比較的スローなナンバーが多く、懐かしい気分にさせられる。時にフレンチ・ポップ風、昭和歌謡風、ソフト・ロック風、山下達郎風、細野晴臣風、火曜サスペンス劇場のエンディングソング風などのメキシカン・ポップを堪能することができる。既聴感が強いのに新しい、不思議な音楽たちだ。ボーカルはエモーショナルでビブラートが効いたカンツォーネ風な歌唱の場合と、やたら無機質で高温な歌唱の二つに分類される。


③効用
カリフォルニアのラジオで流れる曲は、たいてい暑苦しいダンスチューンで、同じフレーズを何度も繰り返し、こちらの都合を無視して勝手に盛り上がっていくので、車の中で聴いていると気が滅入る。歌っている暑苦しい男とその後ろで踊る数人の女の姿が容易に想像できる、安い音楽ばかりだ。そしてその曲が何度もかかるので、本当にうんざりするものだ。運転に支障を来す。それに比べてスパニッシュ・アダルト・ヒッツ ミュージックは安定しており、勝手にスパークしない。どこか牧歌的で、哀愁を誘うため、車からの景色にも色を与え、運転も楽しくなるというものだ。割り込みしてくる車にも優しい気持ちで対応できるだろう。


師走だ。日もすっかり短くなり、交通事故が増加する季節になった。日本式独身サラリーマンは、家路を急いだところで誰かが待っている訳でもないのだから、100.3を流しながらのんびりと安全に行こう。自動車によって広島原発10発分に相当する死者が毎年発生していることを忘れずにいこう。

サンタ・フェ

2016-12-10 23:29:41 | 生活
 サンタ・フェは、ニュー・メキシコ州の州都だ。独身日本式サラリーマン諸氏の中には、年に数回の大型連休時に何をすればいいのか決めきれず、せっかく新大陸に居るというのに無駄に時間を費やしていることがあるに違いない。この大陸には日本に居ては決して見られない風景があり、文化がある。いつ命ぜられてもおかしくない帰任の辞令を貰う前にできるだけ沢山味わうことが重要で、さもないと日本に帰ってから、友人や将来の伴侶や、その両親に対して偉そうな自慢話ができなくて困る。そんなときにこのサンタ・フェと、そこへたどり着くまでの道のりは大いに自慢できる内容になること間違いないので、ここで諸氏に紹介しておこう。


この旅の特長は以下のとおりだ。参考にしてもらいたい。


①旅の出発点
ユタ州アーチーズ国立公園の章でも述べたが、アメリカでの、孤独な日本式独身サラリーマンの旅の基本は目的地ではなく、その道程にある。サンタ・フェ市にも空港があり、サン・フランシスコから直行で簡単にたどり着くが、そんな面白くない不毛な旅は家族ができてからするといいだろう。しかも航空券の価格が他の都市に比べて非常に高い。ここでは出発地点をコロラド州デンバー市の空港にする。サンタ・フェまで7~8時間のドライブ、ちょうどいい距離だ。もしも愛聴盤CDを忘れてしまったら、コロラド州内ではラジオのチャンネルをFMの105.5に合わせるといいだろう。


②デンバーからサンタ・フェへ
デンバー国際空港でレンタルした車で出発だ。標高1600mのマイル・ハイ・シティの低い空を感じながら南へと進む。国道はBNSF鉄道と平行に走り、時折長大な貨物列車とすれ違ったりしながら行く。しばらくは西側に雪山を見ながらのドライブとなるが、コロラド・スプリングス市を過ぎると、点在する都市間は完全な荒野で、地平線が四方に見え、視界の彼方まで国道25線が続いている。トリニダートという町を過ぎた辺りからは、岩山が目立ち始め、そしてラートン市を過ぎたところで65号線を経由し、タオスという町を見てから向かうことを薦める。タオスで一泊するのもいいだろう。この道も遠い雪山や、河川により削られた深い谷、赤い山々、それに点在するアドビ風建築家屋が、自分たちの描くアメリカのイメージとは異なる世界を見せてくれる。


③サンタ・フェ
サンタ・フェについては詳細は述べないが、ダウンタウンの街並みは美しく、人気のある町だから、一人で歩くと強い孤独を感じる。よって当時の篠山紀信氏さながらに大きなカメラでも抱えてそれっぽく歩いていれば、「寂しい孤独な人ではなく、写真家の人なんだな」と思ってもらえるだろう。夕暮れ時の街並みは特に美しく、夜はこ洒落たレストランが賑わう。


④帰路
時間がない場合はレンタカーをサンタ・フェ空港や、少し南のアルバカーキ空港で車を返す手筈にして、空の便で帰路につくといいだろう。いくら道程が大事と言えども、来た道を戻るのは迷ったとき以外にはしたくないものだ。


 孤独な旅の目的地にメジャーな場所を設定すると、日本人観光客を見かけることがある。そのとき同族嫌悪の作用なのか、やけに気恥ずかしくなって距離をとってしまい、そしてその距離を取る自分にも気恥ずかしくなって感情の持って行き場がなくなり混乱することがあるのは筆者のみならず、独身日本式サラリーマン諸氏に共通する性質だろう。そんなときには気弱に「どうも、こんにちわー」と言い、その後のコミュニケーションの進展は相手方に委ねておくのがいい。快活に挨拶して相手に無下にされた場合傷つくし、スカして無視していると思われるのも本意ではないからだ。

生計

2016-12-10 09:46:09 | 生活
 生計は、ベイエリアでそこそこ広く展開しているベーカリーショップだ。この国のパン屋はドーナツ屋や、クッキー屋の親戚みたいな位置づけにあるようで、たまに“ベーカリー”と銘打ったお店に入ってみても、ご婦人や小児の嗜好品のようなパンばかりが並ぶ場合が多いのは、独身日本式サラリーマン諸氏もお気づきのことであろう。諸氏も、イースト菌の匂いが漂う店内に、丁寧に陳列された惣菜パンを、好きなだけトングでつかみ、トレーに載せた幸せな記憶ははるか昔になっているだろう。そして大抵の場合、パン屋のバイトの女性は白いコック風のコスチュームに身を包み、赤いネッカチーフを巻いていたりして、可愛かったりもするものだ。ここで紹介する生計では、ほんの少しその記憶を蘇らせることができるのだ。


このお店の特長は以下のとおりだ。


①場所
上述したように、ベイエリアではちょくちょく見かけるお店だが、ここではフォスター・シティの店舗について記述する。101号線をヒルズデイルで下りて、少し東へ向かうとデニーズやチェイス・バンクの看板が目立つ小さな商業エリアがあり、生計はそこにある。居酒屋の“印象”や、マリーナスーパーマーケット、韓国料理屋等もこのエリアに入っている比較的ディープなエリアといっていい。少しウロウロしたならすぐに、“生計”と書かれた看板を見つけるだろう。


②生計
生計は立派なホームページが製作されており、それによると“Sheng Kee ”と発音する台湾系のパン屋ということだ。“生計”とは中国語で“生ケーキ”などという意味なのかと推理し調べてみたが、日本語の“生計”と同じ意味しか出てこず、ホームページにもwhich means “For a Living”とあったのでまさに生計だ。同じエリアに“印象”という名の日本居酒屋もあるので、お店のネーミングにこのような語句を用いることは普通なのかも知れない。


③スタイル、雰囲気
決して大きくない店内には多くの種類のパンが並び、トングを使ってプレートに載せるスタイルだ。プレートに敷くための紙シートもあり、パンを買い求める人々はプレートの上にシートを敷き、その上に思い思いのパンを載せている。筆者の田舎のパン屋にはこの紙シートははなったような気がする。小ぎれいなパン屋だ。ケーキにも力を入れているようだ。


④惣菜パン
種類は少ないが、ソーセージパンや中華風な肉まん風パン等が売られていて、どれも普通に食べられる程度には美味しい。休日の昼や、朝ごはんにもってこいだ。



 そして店員は、白いコック風のコスチュームに身を包み、赤いネッカチーフを巻いた非常に不愛想な中華系の男性である場合が多いので、そこは持ち前の想像力でカバーしよう。イノベーションの基本は想像力であり、筆者は想像力を鍛えに鍛えたので、生計へ行ったこともないのにこんなブログが書けてしまった。諸氏には、是非とも実際に足を運んで真偽を確かめてみてもらいたい。

アーチーズ国立公園

2016-12-09 22:03:46 | 生活
 アーチーズ国立公園は、ユタ州モアブ市にある国立公園だ。独身日本式サラリーマン諸氏の中には、年に数回の大型連休時に何をすればいいのか決めきれず、せっかく新大陸に居るというのに無駄に時間を費やしていることがあるに違いない。この大陸には日本に居ては決して見られない風景があり、文化がある。いつ命ぜられてもおかしくない帰任の辞令を貰う前にできるだけ沢山味わうことが重要で、さもないと日本に帰ってから、友人や将来の伴侶に対して偉そうな自慢話ができなくて困る。そんなときにこのアーチーズ国立公園と、そこへたどり着くまでの道のりは大いに自慢できる内容になること間違いないので、ここで諸氏に紹介しておこう。


この旅の特長は以下のとおりだ。参考にしてもらいたい。


①旅の出発点
フーバーダムの章でも述べたが、アメリカでの、孤独な日本式独身サラリーマンの旅の基本は目的地ではなく、その道程にある。モアブ市にも空港があり、サン・フランシスコからソルトレイクシティなどを経由すれば簡単にたどり着くが、そんな面白くない不毛な旅は家族ができてからするといいだろう。ここでは出発地点をコロラド州デンバー市の空港にする。モアブまで6時間のドライブ、ちょうどいい距離だ。諸氏は、愛聴盤CDだけは忘れないようにして旅立とう。


②デンバーからモアブへ
デンバー国際空港でレンタルしたスバルアウトバック等の4輪駆動車ならよっぽどの天候不順でない限り冬季でも問題ない。標高1600mのマイル・ハイ・シティの低い空を感じながら西へと進むと国道はどんどんと標高を増し、なだらかな丘陵地から針葉樹のしげる高山地帯に入り、そしてロッキー山脈が顔を見せる。ロッキー山脈を貫通する、世界で最も標高の高い場所にある道路トンネルを通過すると、大きな下り坂となり、雪原地帯の凍った湖を眺めながらひた走る。コロラド川の源流だ。ここからはコロラド川沿いに厳しい谷あいの道を走ることになり、やがて土地がひらけ、山が赤くなり、荒野となる。そして点在する小規模都市を抜けると“MOAB”の看板が見え始める。変わりゆく景色を楽しめるこのドライブコースは6時間まるまる撮影していたとしても、飽きない映像が撮れることだろう。


③モアブで一泊
モアブはアーチーズ国立公園の影響で観光都市となっているため、宿泊先には困らない。食事もバーやステーキハウスが点在しているのでどこでも入ってドライブで疲れた身体を酒で癒やし、早めに就寝する。

④アーチーズ国立公園
この公園については詳細は述べない。行く価値のある場所だから、無駄な前情報を得ずに出かけてみて欲しい。旅行者の少ない朝早いうちに出掛けるのがよい。そして全て回るとなると結構な距離を歩くので、歩きやすい靴と日よけの帽子、水分、軽食を携帯しておく方がよいだろう。そしてトイレを見かけたらあまり尿意や便意がなくても用を足しておくことが肝心だ。


⑤帰路
時間がない場合はレンタカーをモアブ空港で返す手筈にして、空の便で帰路につくといいだろう。


 最近は、“テレビの中の人”が“近所の人”よりも近しい存在になってしまった所為で、以前は“近所の人”の悪口を仲間うちで愉しんでいた“暇な人たち”がその悪口の対象を“テレビの中の人”にしてしまった。ミッチーとサッチーが喧嘩していたり、石田純一が文化論を展開していたときにはまだ、“暇な人たち”は今ほどの憎悪を“テレビの中の人”には向けていなかった気がする。テレビの中の人にとってはいい迷惑だ。でも、主に“暇な人たち”がテレビを見ているのだから、始末が悪い。我らが多忙な日本式独身サラリーマン諸氏は、暇人を相手にした情報に流されず、情報をただしく取捨選択していこうではありませんか。