読書と映画をめぐるプロムナード

読書、映画に関する感想、啓示を受けたこと、派生して考えたことなどを、勉強しながら綴っています。

日本ミステリー映画の金字塔「犬神家の一族」

2006-12-28 03:35:37 | Weblog
1976年の映画を市川崑監督自身により石坂浩二主演で30年ぶりに映画でリメイクされ、今月公開されたこの映画はまだ観てはいない。これまで十分すぎるくらい観てきたということもあり、今さら筋のわかっているミステリーを観てもなぁという思いが強い。横溝正史作品としては「八つ墓村」に次ぐ映像化回数なんだそうだ。

信州財界の大物・犬神佐兵衛(さへえ)翁の莫大な遺産とその遺言によって繰り広げられる相続争いのお話だが、なんでこんなに人気があるのだろう。この物語のキーワードは「三」。佐兵衛の三人の娘、松子、竹子、梅子。この三人の家族たち。そして次の遺言。

「相続権を示す犬神家の家宝“斧(よき)・琴(こと)・菊(きく)”の三つを野々宮珠世に与え、遺産は珠世が佐清(すけきよ・長女松子の息子)、佐武(すけたけ・次女竹子の息子)、佐智(すけとも・三女梅子の息子)の3人の中から婿に選んだ者に与える」

とにかく登場人物が多く、それだけに愛憎劇も多い。死者の殺され方も巧妙であり、衝撃的ではある。劇場までは足を運ぶほどの新たな展開でもあるのだろうか。それにしても石坂浩二は若い。

横溝 正史(よこみぞ せいし、1902年5月24日 - 1981年12月28日)は、本名は同字で「よこみぞ まさし」。兵庫県神戸市中央区東川崎町生まれ。薬剤師免許を持っていたという。

「1920年(大正9年)3月神戸二中(現・兵庫県立兵庫高等学校)を卒業、第一銀行神戸支店に勤務。1921年、雑誌『新青年』の懸賞に応募した「恐ろしき四月馬鹿」が入選作となる。これが処女作とみなされている」。

「1924年、大阪薬学専門学校(大阪大学薬学部の母体)卒業後、一旦薬剤師として実家の生薬屋「春秋堂」に従事していたが、1926年に江戸川乱歩の招きに応じて上京、博文館に入社する。1927年に『新青年』の編集長に就任、その後も『文芸倶楽部』、『探偵小説』等の編集長を務めながら創作や翻訳活動を継続したが、1932年に同誌が廃刊となったことにより同社を退社して専業作家となる」。(フリー百科事典)


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