読書と映画をめぐるプロムナード

読書、映画に関する感想、啓示を受けたこと、派生して考えたことなどを、勉強しながら綴っています。

ファンキーなアクション好きにはお勧め、「デッド・フィッシュ」(英、独/2004年)

2009-04-08 05:13:47 | Weblog
原題:DEAD FISH
監督:チャーリー・スタドラー
脚本:アダム・クルートナー 、デイヴ・ミッチェル
音楽:アンディ・ケイトー
出演:ロバート・カーライル、ゲイリー・オールドマン、アンドリュー・リー=ポッツ、エレナ・アナヤ、テレンス・スタンプ、ビリー・ゼイン、カレル・ローデン、ケヴィン・マクナリー

~金貸しのダニー・デヴァインが客を口汚く罵りながら取り立てにまわり、鍵屋の店員エイブ・クラインが恋人のミミに捨てられかけていたころ、そのエイブ・クラインの携帯電話と殺し屋リンチの携帯電話が入れ替わる事故が起こり、その一件によってエイブ・クラインの懐には組織の金が転がり込み、リンチはミミに一目ぼれをし、そこでリンチはエイブ・クラインから金を取り戻し、組織の依頼をこなし、さらにエイブ・クラインからミミを取り上げようとたくらむ。~home.att.ne.jp/iota/aloysius/cinema/17/deadfish.htm

哀しいくらい注目されていない映画です。英語で検索してもヒットする情報は皆無であります。じゃぁ、そんなにひどい映画かというと、そんなことはありません。本作に引けを取るハリウッド作品は少なくありません。今を時めく、ロバート・カーライル、ゲイリー・オールドマンの競演だというのになぜ注目されていないのか不思議です。ある意味、イギリスっぽい映画ではあるところが、受けないんでしょうか。

そもそも「DEAD FISH」は文字通りの言葉の意味しかないようなのですが、「dead fish jokes」で、「つまらないジョーク」、アメリカでは弱い握手を「Dead-fish handshake」と呼ばび、死んだ魚を握るようで気持ちが悪いという使い方をされるそうです。しかし、本作ではやはり、この言葉がキーワードになっています。

さて、鍵屋の店員エイブ・クラインを演じたのはアンドリュー・リー=ポッツ。イギリス出身、1979年10月29日生まれの俳優さんです。主演なのに、ビッグネームに押され、彼のクレジットさえないレビューもあります。

<Andrew-Lee Potts - Wikipedia>
http://en.wikipedia.org/wiki/Andrew-Lee_Potts

饒舌なる借金取りDanny Devineを演じるのはロバート・カーライル。先日取り上げた「24 リデンプション」でジャック・バウワーの特殊部隊時代の同僚ベントン役で見せたニヒリズムとの対比が見事です。

<禁断症状のカンフル剤、「24 リデンプション」(アメリカ/2008年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/753f4181359f26d7bf560fb0cece058a

冷徹さと純真さを併せ持つ殺し屋Lynchを演じるのは、ゲイリー・オールドマン。彼も先に取り上げた「ダークナイト」のジム・ゴードン警部補役で見せた愚直さとの対比が妙です。「レオン」(1994)のスタンスフィールド役で演じた狂気さをここでも見せてくれています。

<イギリス人がつくるアメリカ映画、「ダークナイト」(アメリカ、イギリス/2008年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/8e93b508cd82eda5746bd395515c277c

そしてこれも先日取り上げた「ウォンテッド」で重要な役どころを演じたテレンス・スタンプ。本作でも重要な役柄を演じています。

<あり得ない話が連続すると、それはそれでいいかと思える、「ウォンテッド」(米/2008年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/6b979a62d4bfdf1ced490daf242cb92c

「デッド・カーム 戦慄の航海」(1988)でニコール・キッドマンを暴行したあの凶暴さ、「タイタニック」(1997)でケイト・ウィンスレット扮するローズの婚約者役で見せたあの高慢さはどこふく風と思うばかりの冴えないスパイを演じるビリー・ゼイン。彼については、下記の記事で取り上げました。

<遺伝する記憶、「メモリー 殺戮のビジョン」>(米/2006年)
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/7a3af7f48ec0a6d7a4040376b1e67641

エイブ・クラインの恋人ミミを演じたのはエレナ・アナヤ。「トーク・トゥ・ハー」(2002)にも出演していたようです。

エレナ・アナヤ(Elena Anaya、1975年7月17日 - )は、「スペイン出身の女優。1995年にデビュー。2001年の『ルシアとSEX』の体当たりの演技でゴヤ賞にノミネートされた。その後ハリウッドにも進出、2004年の『ヴァン・ヘルシング』ではドラキュラの花嫁の一人を演じた。2006年にジャスティン・ティンバーレイクのシングル「SexyBack」に出演している」。

<エレナ・アナヤ>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%AC%E3%83%8A%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%83%A4

旧ソ連圏あたりから呼び入れられた殺し屋を演じたのは、カレル・ローデン。どこかで見たことがあると思ってチェックしたら、「15ミニッツ」(2001)でロバート・デ・ニーロ演じる刑事を、テレビを通して、拷問した上殺害した狂気の殺人鬼を演じたのが彼でした。

カレル・ローデン;チェコスロバキア出身。1962年5月18日生まれ。プラハ市立劇場やプラハ国立劇場で活躍。チェコ映画に数多く出演していたが、2001年「15ミニッツ」でハリウッド映画に進出した。出演作としては他に、「クラッカー・ジャック」(1996)、「ブレイド2」(2002)、「ヘルボーイ」「ボーン・スプレマシー」(2004)、「ワイルド・バレット」(2006)といった作品があるようです。

<Karel Roden - Wikipedia>
http://en.wikipedia.org/wiki/Karel_Roden

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