読書と映画をめぐるプロムナード

読書、映画に関する感想、啓示を受けたこと、派生して考えたことなどを、勉強しながら綴っています。

夢遊病に翻弄される二人の恋、「情痴 アヴァンチュール」(フランス、ベルギー/2005年)

2008-04-06 05:32:57 | 映画;洋画
原題:UNE AVENTURE
監督:グザヴィエ・ジャノリ
製作:エドワール・ヴァイル
脚本:ジャック・フィエスキ、グザヴィエ・ジャノリ
音楽:アレクサンドル・デズプラ
撮影:ヨリック・ルソー
出演:リュディヴィーヌ・サニエ、ニコラ・デュヴォシェル、ブリュノ・トデスキーニ、フロランス・ロワレ=カイユ、エステル・ヴァンサン
~恋人のセシル(フロランス・ロワレ=カイエ)ともに、パリのアパルトマンに引っ越してきたジュリアン(ニコラ・デュヴォシェル)。ビデオライブラリーで夜遅くに働く彼は、仕事の帰りに不可解な行動を取る裸足の女性を見かける。その女性、ガブリエル(リュディヴィーヌ・サニエ)は、ジュリアンの向かいに住む1児の母だった。(シネマトゥデイ)~

自分がこのジュリアンの立場でもあっても、同じような行動をしてしまうかもしれないと思うのです。もちろん、ガブリエルのような女性であればですが。しかし、夢遊病になった本人は大変ですが、夢遊病者を持った家族は眠れない毎日なります。ここでは、夢遊病について学んでおきたいと思います。「ぐっすりネット」(http://www.gussuri.net/002_2/ent176.html)から以下、引用します。

「夢遊病は多くの場合ノンレム睡眠の間に発生し、眠った状態のままで体は起き上がり、家の中を歩き回るといった症状が見られます。夢遊病患者は深く眠っていたかと思ったら、おもむろにベッドから起き上がり、ぼんやりとした無表情のまま寝室を出て、家の中を歩き回ります。不思議なことに、眠っているにもかかわらず通常通り階段の上り下りもできますし、中には食事をしたり、お風呂に入ったりする人もいます。しかし最終的には自分でベッドに戻ってまた眠ってしまいます」。

「こうした症状は眠りに入ってから1~3時間の間(深いノンレム睡眠)に起こりやすいことが知られていて、個人差はありますが、数分から30分程度持続することもわかっています。なお、この症状が起きている最中の患者に対して話しかけると、反応をして返事をすることもありますが、脳が通常の活動をしていないために、通常のやりとりは成り立ちません。また、朝起きたときには、患者は夜間の自分の行動を覚えていないことが大きな特徴です」。

「夢遊病患者は、その症状が出て歩き回っている間は、人に危害を加えたりはしません。こうした患者は精神的に何か問題を抱えていることが多く、そうした欲求不満や心の葛藤が無意識のレベルで行動に出てしまうのが原因だといわれています。家族をはじめ周囲の人はこうした症状に対してあまり過敏にならずに、まずは患者の心の状態を推察して静かに見守ってあげることが大切です。治療のためには、心の問題を解決するために、精神療法が必要になるでしょう。精神療法で完治しない場合は、薬物による治療も考える必要があります」。

さて監督は、脚本も手がけたグザヴィエ・ジャノリ。フランスでは注目される監督のようです。

「1972年3月7日、パリ近郊、ヌイユ=シュール=セーヌ生まれ。93年から短編映画やドキュメンタリー映画を監督し始め、17分の短編『インタビュー』(98)が98年カンヌ国際映画祭で短編のパルム・ドール、99年セザール賞短編映画賞など数々の賞を受賞。99年にモーリス・ピアラの『愛の記念に』(83)の映像を分析した実験的なドキュメンタリー“L?il Humain”(99)を発表」。

「ニコラ・デュヴォシェルを起用した『加速する肉体』(03)で長編映画デビューを飾る。脚本も手がけるジャノリは、長編映画3作目としてジェラール・ドパルデュー、セシル・ド・フランス共演の“Quand J’etais Chanteur”を監督。カンヌ国際映画祭のコンペティションにノミネートされ、最も注目されるフランス若手監督の一人となった。また、プロデューサーとしてオリヴィエ・アサイヤスの『デーモンラヴァー』(02)と“Clean”(04)を製作、後者はカンヌ映画祭のコンペティションにノミネートされ、主演のマギー・チャンが主演女優賞を受賞した」。
主演のリュディヴィーヌ・サニエについては、昨年8/1付けの記事、「フランス女優陣によるミュジーカル仕立てのミステリー、『8人の女たち』(フランス/2002年)」で取り上げましたので、割愛。

現実でも実際リュディヴィーヌ・サニエと恋に落ちたジュリアン役のニコラ・デュヴォシェル。

「1980年3月27日、パリ生まれ。薬剤師の勉強をしていたところ、パリのボクシングクラブでスカウトされ、99年にエリック・ゾンカの『さよならS』の主役に抜擢。暴力の世界へと飛び込んでいく青年を鮮烈に演じた。クレール・ドニの“Beau Travail”(99)や『ガーゴイル』(01)、また“Snowboarder”(00)などスポーツ映画にも出演」。

「グザヴィエ・ジャノリの『加速する肉体』(03)で、04年セザール賞有望若手男優賞にノミネートされ、フランスのみならずヨーロッパ映画界で最も期待される若手男優と目される。2000年には、現代アメリカの代表的劇作家デヴィッド・マメットの『アメリカン・バッファロー』の舞台にも出演。また整った容姿により、モデルとしても活躍。リーバイス・ジーンズのTVコマーシャル、ヒューゴ・ボスの香水、ミュウミュウのファッションモデルをつとめている。その他の出演作に『いつか会える』(04/フランス映画祭上映)、『Hell?私の名前はヘル』(05/06年同映画祭上映)など」。

個人的は、セシル役のロランス・ロワレ=カイユが気になりますが、写真を入手できませんでした。

「1996年にマルティーヌ・デュゴワソンの“Portraits Chinois”の端役で映画デビュー。同年、エリック・ゾンカの短編“Seule”で注目される。主な作品には、ミヒャエル・ハネケ監督とは『コード:アンノウン』(00/未)と“Le Temps du Loup”(02)、クレール・ドニ監督とは『ガーゴイル』(00)、“Vendredi Soir”(01)と“L’Intrus”(05)、その他、ブノワ・ジャコ監督の“Le Septieme Ciel”(97)、『エル』(98)などがある」。


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